台湾、解放軍と関係の中国の理工系7大学との交流を禁止 日本は2020年に45校が交流

中国全人代の閉幕式に出席するため、人民大会堂に向かう人民解放軍の代表ら=北京(共同)
中国全人代の閉幕式に出席するため、人民大会堂に向かう人民解放軍の代表ら=北京(共同)

【台北=西見由章】台湾当局が台湾の大学に対して、中国人民解放軍とつながりが強い「国防7子」と呼ばれる中国の理工系7大学との交流を禁止したことがわかった。鄭英耀(てい・えいよう)教育部長(文部科学相に相当)が台湾メディアに明らかにした。

2月27日公開の台湾紙、自由時報の動画チャンネルで、鄭氏は交流禁止の理由について「台湾の重要な科学技術が盗まれるかもしれない」と説明。防衛上のリスクについても認めた。

「国防7子」は北京航空航天大、北京理工大、西北工業大、南京航空航天大、南京理工大、ハルビン工業大、ハルビン工程大の7大学で、いずれも防衛産業を統括する中国工業情報化省の管轄下にある。共同通信は2020(令和2)年11月、日本の国公私立大計45校が7大学と学術・学生交流協定を結んでいると報じていた。

鄭氏は今年2月20日には、台湾の大学が中国の華僑大、曁南(きなん)大、北京華文学院の3大学と交流することを禁止し、学歴も認めないと表明した。3大学が中国共産党で対外工作を担う中央統一戦線工作部の直轄であることが理由だと説明した。

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