桁の大きな数を引き算するときは、繰り下がりに注意しなければいけません。そのため「引き算は苦手」という方は少なくないでしょう。
この記事では、繰り下がりのある引き算を簡単にするテクニックを紹介します。やり方は簡単なので、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
5281−3997
「四桁−四桁」の計算です。繰り下がりに注意して計算しましょう。
まずは、自分自身で答えを出してみてくださいね!
解説
今回の問題の答えは「1284」です。
ここでは、次のように工夫して計算をします。
(1)5281から4000を引く(5281−4000=1281)
(2)1281に3を足す(1281+3=1284)
元の計算は、「3997を引く」という計算でしたが、「4000を引く」「3を足す」という計算になりました。
同じ引き算でも「4000」というキリのいい数にしたことで、暗算しやすくなりましたね。そのあとの「3を足す」というのは、本来3997を引くところで4000を引いているので、引きすぎた3を戻しています。
このように、引く数が1000の倍数のようなキリのいい数に近いとき、まずはそのキリのいい数を引いてみましょう。そして、そのあと引きすぎた分を足して調整します。
すると、繰り下がりの計算をせずに、答えを求めることができますね。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式の変形を行なっていることになります。
5281−3997
=5281−(4000−3)
=5281−4000+3
=1281+3
=1284
まず、「3997」を「4000−3」にしています。そのあと、カッコを外して「4000を引き、3を足す」としました。
カッコを外す前は「−(4000−3)」ですが、カッコを外したことによって「−4000+3」と符号が変化していることに注意しましょう。
まとめ
計算の工夫のポイントは「キリのいい数」を作ることです。慣れると暗算でも計算が可能になりますよ。
他の問題でも、今回の方法を使ってキリのいい数を作り、暗算にチャレンジしてみましょう。この暗算方法に慣れれば、日常生活でも活用できるようになりますよ!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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