最強の魔女、弟子をとる
「なんなんだよ…コショウが無いのはいいとして、朝から痴女に絡まれるわ、抱きつかれてベタベタ触られるわ耳に息吹きかけられるわで…もうなんか疲れちゃったよ…」
彼女にとっては誰にも絡まれたり乱されることのない平穏な日常がなによりも大事なのである
それなのに、いきなり何を考えているかわからないような痴女に絡まれるなど害悪以外の何者でもないのだ
「ああ!もう!頭にこびりついて仕方がない!!せっかく買い物で気分転換しようと思ったのに!!うえぇ…まだ耳にあの感覚が残ってる…」
普通の男なら美女に息を吹きかけられたらコロリと惚れてしまうだろうが、メリッサは女…別に惚れるとかではなく、純粋に気味が悪いと感じるだけだ(もちろん人によるが)
小さく愚痴をこぼしながら、角を曲がったその時――
「痛っ!!」
小さな悲鳴と共に、何か柔らかいものがメリッサの足元に倒れ込んできた。
「えっ、大丈夫?」
見下ろすと、少女がいた。肩まで伸びる金色の髪が少し乱れ、怯えたようにこちらを見上げている。
「あ、あの、ご、ごめんなさい!」
少女は慌てて立ち上がろうとするが、その動作はどこかぎこちない。周囲を見ると、少し離れたところにいくつかの書類が散らばっている。
「落としたみたいだけど、これ全部君の?」
散らばった書類を拾い上げながら尋ねた。
「あ、あ、ありがとうございます…すみません、私、ちょっと急いでいて…」
顔を赤らめながら礼を言う少女。その声には怯えが混じっている。
「そんなに慌てて、何があったの?」
「その、あの…」
少女は視線を伏せ、何か言いかけて口をつぐむ。そして、何度か迷った末、小さな声で言った。
「私、追われてるんです…」
「追われてる?」
その言葉に、メリッサは眉をひそめた。
「詳しく話してくれる?」
「…はい」
少女は恐る恐る説明を始めた。彼女の名はリディア・グレイス。
名家グレイス家の次女で、七大魔女の一人であるセリア・グレイスの妹だという。だが、家族の期待とは裏腹に、彼女には魔術の才能がほとんどない。
それゆえ、周囲から姉と比べられる日々に疲れ果て、家を飛び出したのだという。
「でも…外の世界も怖くて…今はどうしていいのかわからなくて…」
語りながら、目には涙が浮かんでいた。
「ふーん、なるほどね…」
(弟子を取るなんてことも悪くないかも…そのついでにストレス発散でこき使ってやろうかな…イヒヒ…)
そう悪巧みをしながらメリッサは腕を組み、話を黙って聞いていた。そして、しばらく考えた後、口を開く。
「じゃあ、うちに来る?」
「えっ?」
思わぬ提案に、リディアは驚きの声を上げた。
「ほら、家にいても辛いんでしょ?だったら、しばらく私のところで世話になればいい。何なら、魔術も少し教えてあげるよ」
「で、でも…私、本当に才能がなくて…」
「才能がないなんて、自分で決めるもんじゃないよ。私の手にかかれば、何とかなるかもしれないし」
軽い口調で言いながら、彼女の頭にぽんと手を置いた。その言葉に、胸の中に小さな希望が灯る。
「…いいんですか?」
「もちろん。まあ、私も暇じゃないけど、弟子の一人や二人くらいなら面倒見てあげるよ」
こうして、リディアとメリッサの新たな師弟関係が始まる。いつか姉を超える魔女になることを夢見て、メリッサのもとで修行の日々を送ることになるのだった。
「あと買い物付き合って〜」
その前に買い物があった…
_______
リディアがメリッサの家でお茶を飲みながら、少しずつ緊張を解いていく様子を見て、メリッサは自然と微笑んだ。
「で、君の話だけど…姉妹仲は悪いってわけじゃなさそうだね?」
「えっ?…あ、その…」
少し戸惑った様子で、視線をカップに落とした。そして、小さな声で呟くように話し始めた。
「セリアは…本当に完璧なんです」
「ふーん、具体的には?」
「文武両道で…魔術の才能も圧倒的で、社交界でも誰もが憧れる存在です。何をやらせても完璧で、笑顔も素敵で…私なんかが姉妹だなんて信じられないくらいです」
彼女の声には、少しだけ憧れと劣等感が入り混じっていた。
「そんなにすごいのか。それで、君の家族はお姉さんと比べて君を責めてたわけだ?」
「…はい。お姉様は特殊魔術『消滅の女王』を使えるんです。ありとあらゆるものを…形も記憶も全て、跡形もなく消し去る魔法で…」
その言葉に、メリッサは少しだけ目を見開いた。
「『消滅の女王』ね…。特殊魔術か…なるほど、確かに規格外だ」
特殊魔術とは、選ばれた者しか使えないとされるもの
それは普通の魔法とは一線を画すもの、世界を滅ぼすものだったり、理を歪めてしまうようなものだったり…色々な種類が存在する
「そうなんです。お姉様は、王都でも七大魔女の頂点に立つ存在として知られています。でも…私にはそんな才能なんてなくて、だから家族もいつも――」
リディアの声が詰まった。涙をこらえるように、カップを握る手に力が入る。
「――でも、お姉様だけは違いました」
メリッサはその言葉に少しだけ驚き、彼女を見つめる。
「セリアお姉様は、私を責めたり、比べたりしませんでした。いつも私の味方でいてくれて…『リディアはリディアのままでいい』って…優しく言ってくれるんです」
リディアの頬に涙が一筋流れる。
「でも、そんな優しいお姉様だからこそ、私はもっと頑張らないといけないって思うんです。でも、私には何もできなくて…逃げ出すしかなかったんです…」
しばらく沈黙が続いた。
「…そうか」
ため息をつきながら、リディアの前に座り直した。そして、軽く頭を撫でる。
「君のお姉さん、確かにすごい人なんだろうね。でも、君がそうやって比べてしまうから余計に苦しいんじゃないの?」
「で、でも…」
「確かに才能や実績は人それぞれだけど、君には君の道がある。君のお姉さんだって、そんなことを言いたかったんじゃないの?」
リディアは何か言い返そうとしたが、言葉が見つからなかった。
「まあ、才能がないって嘆くのは簡単だけどね、私はそんなの信じない。努力もせずに決めつけるのは、もったいないと思わない?」
「で、でも私、本当に何もできないんです!」
そう叫ぶと、メリッサはくすりと笑った。
「だったら、やってみようよ。君の力がどこまで伸びるか、一緒に確かめればいい。君の姉を超えたいんでしょ?なら、まずは私と一緒に少しずつ進んでみなよ」
その言葉に、リディアの心に小さな灯火がともる。
「…私、本当にお姉様を超えられる日が来るんでしょうか?」
「さあね。でも、挑戦する価値はあるんじゃない?」
彼女の自信に満ちた言葉に、リディアは静かにうなずいた。
チャットGPT使ってみました
あれ優秀すぎる…ネタポンポン出してくれるし…
今度からこれ使いながら書きます…