消防法
第一章 総則
この法律は、火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。
この法律の用語は左の例による。
防火対象物とは、山林又は舟車、船きよ若しくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物若しくはこれらに属する物をいう。
消防対象物とは、山林又は舟車、船きよ若しくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物又は物件をいう。
関係者とは、防火対象物又は消防対象物の所有者、管理者又は占有者をいう。
関係のある場所とは、防火対象物又は消防対象物のある場所をいう。
舟車とは、船舶安全法第二条第一項の規定を適用しない船舶、端舟、はしけ、被曳船その他の舟及び車両をいう。
危険物とは、別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。
消防隊とは、消防器具を装備した消防吏員若しくは消防団員の一隊又は消防組織法(昭和二十二年法律第二百二十六号)第三十条第三項の規定による都道府県の航空消防隊をいう。
救急業務とは、災害により生じた事故若しくは屋外若しくは公衆の出入する場所において生じた事故(以下この項において「災害による事故等」という。)又は政令で定める場合における災害による事故等に準ずる事故その他の事由で政令で定めるものによる傷病者のうち、医療機関その他の場所へ緊急に搬送する必要があるものを、救急隊によつて、医療機関(厚生労働省令で定める医療機関をいう。第七章の二において同じ。)その他の場所に搬送すること(傷病者が医師の管理下に置かれるまでの間において、緊急やむを得ないものとして、応急の手当を行うことを含む。)をいう。
第二章 火災の予防
消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長。第六章及び第三十五条の三の二を除き、以下同じ。)、消防署長その他の消防吏員は、屋外において火災の予防に危険であると認める行為者又は火災の予防に危険であると認める物件若しくは消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者若しくは占有者で権原を有する者に対して、次に掲げる必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
火遊び、喫煙、たき火、火を使用する設備若しくは器具(物件に限る。)又はその使用に際し火災の発生のおそれのある設備若しくは器具(物件に限る。)の使用その他これらに類する行為の禁止、停止若しくは制限又はこれらの行為を行う場合の消火準備
残火、取灰又は火粉の始末
危険物又は放置され、若しくはみだりに存置された燃焼のおそれのある物件の除去その他の処理
放置され、又はみだりに存置された物件(前号の物件を除く。)の整理又は除去
消防長又は消防署長は、火災の予防に危険であると認める物件又は消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者又は占有者で権原を有するものを確知することができないため、これらの者に対し、前項の規定による必要な措置をとるべきことを命ずることができないときは、それらの者の負担において、当該消防職員(消防本部を置かない市町村においては、消防団員。第四項(第五条第二項及び第五条の三第五項において準用する場合を含む。)及び第五条の三第二項において同じ。)に、当該物件について前項第三号又は第四号に掲げる措置をとらせることができる。
この場合において、物件を除去させたときは、消防長又は消防署長は、当該物件を保管しなければならない。
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第六十四条第三項から第六項までの規定は、前項の規定により消防長又は消防署長が物件を保管した場合について準用する。
この場合において、これらの規定中「市町村長」とあるのは「消防長又は消防署長」と、「工作物等」とあるのは「物件」と、「統轄する」とあるのは「属する」と読み替えるものとする。
消防長又は消防署長は、第一項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき、又はその措置の履行について期限が付されている場合にあつては履行しても当該期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)の定めるところに従い、当該消防職員又は第三者にその措置をとらせることができる。
消防長又は消防署長は、火災予防のために必要があるときは、関係者に対して資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防職員(消防本部を置かない市町村においては、当該市町村の消防事務に従事する職員又は常勤の消防団員。第五条の三第二項を除き、以下同じ。)にあらゆる仕事場、工場若しくは公衆の出入する場所その他の関係のある場所に立ち入つて、消防対象物の位置、構造、設備及び管理の状況を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。
ただし、個人の住居は、関係者の承諾を得た場合又は火災発生のおそれが著しく大であるため、特に緊急の必要がある場合でなければ、立ち入らせてはならない。
消防職員は、前項の規定により関係のある場所に立ち入る場合においては、市町村長の定める証票を携帯し、関係のある者の請求があるときは、これを示さなければならない。
消防職員は、第一項の規定により関係のある場所に立ち入る場合においては、関係者の業務をみだりに妨害してはならない。
消防職員は、第一項の規定により関係のある場所に立ち入つて検査又は質問を行つた場合に知り得た関係者の秘密をみだりに他に漏らしてはならない。
消防長又は消防署長は、火災予防のため特に必要があるときは、消防対象物及び期日又は期間を指定して、当該管轄区域内の消防団員(消防本部を置かない市町村においては、非常勤の消防団員に限る。)に前条第一項の立入及び検査又は質問をさせることができる。
前条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。
消防長又は消防署長は、防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況について、火災の予防に危険であると認める場合、消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める場合、火災が発生したならば人命に危険であると認める場合その他火災の予防上必要があると認める場合には、権原を有する関係者(特に緊急の必要があると認める場合においては、関係者及び工事の請負人又は現場管理者)に対し、当該防火対象物の改修、移転、除去、工事の停止又は中止その他の必要な措置をなすべきことを命ずることができる。
ただし、建築物その他の工作物で、それが他の法令により建築、増築、改築又は移築の許可又は認可を受け、その後事情の変更していないものについては、この限りでない。
消防長又は消防署長は、第一項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
消防長又は消防署長は、防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況について次のいずれかに該当する場合には、権原を有する関係者に対し、当該防火対象物の使用の禁止、停止又は制限を命ずることができる。
消防長又は消防署長は、火災の予防に危険であると認める物件又は消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者又は占有者で権原を有するものを確知することができないため、これらの者に対し、前項の規定による必要な措置をとるべきことを命ずることができないときは、それらの者の負担において、当該消防職員に、当該物件について第三条第一項第三号又は第四号に掲げる措置をとらせることができる。
この場合においては、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びその期限までにその措置を行わないときは、当該消防職員がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告しなければならない。
ただし、緊急の必要があると認めるときはこの限りでない。
消防長又は消防署長は、前項の規定による措置をとつた場合において、物件を除去させたときは、当該物件を保管しなければならない。
災害対策基本法第六十四条第三項から第六項までの規定は、前項の規定により消防長又は消防署長が物件を保管した場合について準用する。
この場合において、これらの規定中「市町村長」とあるのは「消防長又は消防署長」と、「工作物等」とあるのは「物件」と、「統轄する」とあるのは「属する」と読み替えるものとする。
第五条第一項、第五条の二第一項又は前条第一項の規定による命令についての審査請求に関する行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十八条第一項本文の期間は、当該命令を受けた日の翌日から起算して三十日とする。
建築物の新築、増築、改築、移転、修繕、模様替、用途の変更若しくは使用について許可、認可若しくは確認をする権限を有する行政庁若しくはその委任を受けた者又は建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第六条の二第一項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による確認を行う指定確認検査機関(同法第七十七条の二十一第一項に規定する指定確認検査機関をいう。以下この条において同じ。)は、当該許可、認可若しくは確認又は同法第六条の二第一項の規定による確認に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得なければ、当該許可、認可若しくは確認又は同項の規定による確認をすることができない。
ただし、確認(同項の規定による確認を含む。)に係る建築物が都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第八条第一項第五号に掲げる防火地域及び準防火地域以外の区域内における住宅(長屋、共同住宅その他政令で定める住宅を除く。)である場合又は建築主事若しくは建築副主事が建築基準法第八十七条の四において準用する同法第六条第一項の規定による確認をする場合においては、この限りでない。
消防長又は消防署長は、前項の規定によつて同意を求められた場合において、当該建築物の計画が法律又はこれに基づく命令若しくは条例の規定(建築基準法第六条第四項又は第六条の二第一項(同法第八十七条第一項の規定によりこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により建築主事若しくは建築副主事又は指定確認検査機関が同法第六条の四第一項第一号若しくは第二号に掲げる建築物の建築、大規模の修繕(同法第二条第十四号の大規模の修繕をいう。)、大規模の模様替(同法第二条第十五号の大規模の模様替をいう。)若しくは用途の変更又は同項第三号に掲げる建築物の建築について確認する場合において同意を求められたときは、同項の規定により読み替えて適用される同法第六条第一項の政令で定める建築基準法令の規定を除く。)で建築物の防火に関するものに違反しないものであるときは、同法第六条第一項第四号に係る場合にあつては、同意を求められた日から三日以内に、その他の場合にあつては、同意を求められた日から七日以内に同意を与えて、その旨を当該行政庁若しくはその委任を受けた者又は指定確認検査機関に通知しなければならない。
この場合において、消防長又は消防署長は、同意することができない事由があると認めるときは、これらの期限内に、その事由を当該行政庁若しくはその委任を受けた者又は指定確認検査機関に通知しなければならない。
建築基準法第六十八条の二十第一項(同法第六十八条の二十二第二項において準用する場合を含む。)の規定は、消防長又は消防署長が第一項の規定によつて同意を求められた場合に行う審査について準用する。
学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。以下同じ。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める二以上の用途に供されるものをいう。以下同じ。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。第八条の三第一項において同じ。)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街(地下の工作物内に設けられた店舗、事務所その他これらに類する施設で、連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたものをいう。以下同じ。)でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちからこれらの防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者(以下この条において「統括防火管理者」という。)を協議して定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物の全体についての消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、当該防火対象物の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設の管理その他当該防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
第八条第一項の防火対象物のうち火災の予防上必要があるものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、総務省令で定めるところにより、定期に、防火対象物における火災の予防に関する専門的知識を有する者で総務省令で定める資格を有するもの(次項、次条第一項及び第三十六条第四項において「防火対象物点検資格者」という。)に、当該防火対象物における防火管理上必要な業務、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の設置及び維持その他火災の予防上必要な事項(次項、次条第一項及び第三十六条第四項において「点検対象事項」という。)がこの法律又はこの法律に基づく命令に規定する事項に関し総務省令で定める基準(次項、次条第一項及び第三十六条第四項において「点検基準」という。)に適合しているかどうかを点検させ、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
ただし、第十七条の三の三の規定による点検及び報告の対象となる事項については、この限りでない。
消防長又は消防署長は、前条第一項の防火対象物であつて次の要件を満たしているものを、当該防火対象物の管理について権原を有する者の申請により、同項の規定の適用につき特例を設けるべき防火対象物として認定することができる。
申請者が当該防火対象物の管理を開始した時から三年が経過していること。
当該防火対象物について、次のいずれにも該当しないこと。
過去三年以内において第五条第一項、第五条の二第一項、第五条の三第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二の五第三項又は第十七条の四第一項若しくは第二項の規定による命令(当該防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法令に違反している場合に限る。)がされたことがあり、又はされるべき事由が現にあること。
過去三年以内において第六項の規定による取消しを受けたことがあり、又は受けるべき事由が現にあること。
過去三年以内において前条第一項の規定による点検の結果、防火対象物点検資格者により点検対象事項が点検基準に適合していないと認められたことがあること。
前号に定めるもののほか、当該防火対象物について、この法律又はこの法律に基づく命令の遵守の状況が優良なものとして総務省令で定める基準に適合するものであると認められること。
申請者は、総務省令で定めるところにより、申請書に前項の規定による認定を受けようとする防火対象物の所在地その他総務省令で定める事項を記載した書類を添えて、消防長又は消防署長に申請し、検査を受けなければならない。
消防長又は消防署長は、第一項の規定による認定をしたとき、又は認定をしないことを決定したときは、総務省令で定めるところにより、その旨を申請者に通知しなければならない。
第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、次のいずれかに該当することとなつたときは、当該認定は、その効力を失う。
当該防火対象物の管理について権原を有する者に変更があつたとき。
第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、当該防火対象物の管理について権原を有する者に変更があつたときは、当該変更前の権原を有する者は、総務省令で定めるところにより、その旨を消防長又は消防署長に届け出なければならない。
消防長又は消防署長は、第一項の規定による認定を受けた防火対象物について、次のいずれかに該当するときは、当該認定を取り消さなければならない。
偽りその他不正な手段により当該認定を受けたことが判明したとき。
第五条第一項、第五条の二第一項、第五条の三第一項、第八条第三項若しくは第四項、第八条の二の五第三項又は第十七条の四第一項若しくは第二項の規定による命令(当該防火対象物の位置、構造、設備又は管理の状況がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又はその他の法令に違反している場合に限る。)がされたとき。
第一項第三号に該当しなくなつたとき。
学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、当該防火対象物の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理し、かつ、防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。
第八条第一項の防火対象物のうち多数の者が出入するものであり、かつ、大規模なものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定めるところにより、当該防火対象物に自衛消防組織を置かなければならない。
高層建築物若しくは地下街又は劇場、キャバレー、旅館、病院その他の政令で定める防火対象物において使用する防炎対象物品(どん帳、カーテン、展示用合板その他これらに類する物品で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)は、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。
何人も、防炎対象物品又はその材料に、前項の規定により表示を付する場合及び産業標準化法(昭和二十四年法律第百八十五号)その他政令で定める法律の規定により防炎対象物品又はその材料の防炎性能に関する表示で総務省令で定めるもの(次項及び第五項において「指定表示」という。)を付する場合を除くほか、前項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
防炎対象物品又はその材料は、第二項の表示又は指定表示が付されているものでなければ、防炎物品として販売し、又は販売のために陳列してはならない。
かまど、風呂場その他火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理、こんろ、こたつその他火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いその他火の使用に関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例でこれを定める。
住宅の用途に供される防火対象物(その一部が住宅の用途以外の用途に供される防火対象物にあつては、住宅の用途以外の用途に供される部分を除く。以下この条において「住宅」という。)の関係者は、次項の規定による住宅用防災機器(住宅における火災の予防に資する機械器具又は設備であつて政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の設置及び維持に関する基準に従つて、住宅用防災機器を設置し、及び維持しなければならない。
住宅用防災機器の設置及び維持に関する基準その他住宅における火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例で定める。
危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物及びわら製品、木毛その他の物品で火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、又は消火の活動が著しく困難となるものとして政令で定めるもの(以下「指定可燃物」という。)その他指定可燃物に類する物品の貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。
指定数量未満の危険物及び指定可燃物その他指定可燃物に類する物品を貯蔵し、又は取り扱う場所の位置、構造及び設備の技術上の基準(第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準を除く。)は、市町村条例で定める。
第三章 危険物
指定数量以上の危険物は、貯蔵所(車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所(以下「移動タンク貯蔵所」という。)を含む。以下同じ。)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。
ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。
製造所、貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱は、政令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。
製造所、貯蔵所及び取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準は、政令でこれを定める。
製造所、貯蔵所又は取扱所を設置しようとする者は、政令で定めるところにより、製造所、貯蔵所又は取扱所ごとに、次の各号に掲げる製造所、貯蔵所又は取扱所の区分に応じ、当該各号に定める者の許可を受けなければならない。
製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しようとする者も、同様とする。
消防本部及び消防署を置く市町村(次号及び第三号において「消防本部等所在市町村」という。)の区域に設置される製造所、貯蔵所又は取扱所(配管によつて危険物の移送の取扱いを行うもので政令で定めるもの(以下「移送取扱所」という。)を除く。)
当該市町村長
消防本部等所在市町村以外の市町村の区域に設置される製造所、貯蔵所又は取扱所(移送取扱所を除く。)
当該区域を管轄する都道府県知事
一の消防本部等所在市町村の区域のみに設置される移送取扱所
当該市町村長
総務大臣は、移送取扱所について第一項第四号の規定による許可をしようとするときは、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。
この場合においては、関係都道府県知事は、当該許可に関し、総務大臣に対し、意見を申し出ることができる。
関係市町村長は、移送取扱所についての第一項第四号の規定による許可に関し、当該都道府県知事又は総務大臣に対し、意見を申し出ることができる。
製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更しないで、当該製造所、貯蔵所又は取扱所において貯蔵し、又は取り扱う危険物の品名、数量又は指定数量の倍数(当該製造所、貯蔵所又は取扱所において貯蔵し、又は取り扱う危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値(品名又は指定数量を異にする二以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合には、当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の指定数量で除して得た値の和)をいう。)を変更しようとする者は、変更しようとする日の十日前までに、その旨を市町村長等に届け出なければならない。
市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、第十一条第一項の許可を取り消し、又は期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
第十一条第一項後段の規定による許可を受けないで、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更したとき。
第十一条第五項の規定に違反して、製造所、貯蔵所又は取扱所を使用したとき。
前条第二項の規定による命令に違反したとき。
第十四条の三の二の規定に違反したとき。
市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者が次の各号の一に該当するときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、期間を定めてその使用の停止を命ずることができる。
第十二条の七第一項の規定に違反したとき。
第十三条第一項の規定に違反したとき。
第十三条の二十四第一項の規定による命令に違反したとき。
関係市町村長は、第十一条第一項第四号の規定による都道府県知事又は総務大臣(以下この条において「知事等」という。)の許可に係る移送取扱所の設置若しくは維持又は当該移送取扱所における危険物の取扱いに関し災害が発生するおそれがあると認めるときは、当該知事等に対し、必要な措置を講ずべきことを要請することができる。
知事等は、前項の措置を講じたときは、速やかに、その旨を関係市町村長に通知しなければならない。
政令で定める移送取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該取扱所について危険物の流出その他の事故が発生し、危険な状態となつた場合において講ずべき応急の措置について、あらかじめ、関係市町村長と協議しておかなければならない。
製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の用途を廃止したときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。
同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で、政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めるところにより、危険物保安統括管理者を定め、当該事業所における危険物の保安に関する業務を統括管理させなければならない。
製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者は、前項の規定により危険物保安統括管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。
これを解任したときも、同様とする。
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、甲種危険物取扱者(甲種危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)又は乙種危険物取扱者(乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)で、六月以上危険物取扱いの実務経験を有するもののうちから危険物保安監督者を定め、総務省令で定めるところにより、その者が取り扱うことができる危険物の取扱作業に関して保安の監督をさせなければならない。
製造所、貯蔵所及び取扱所においては、危険物取扱者(危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)以外の者は、甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物を取り扱つてはならない。
危険物取扱者免状の種類は、甲種危険物取扱者免状、乙種危険物取扱者免状及び丙種危険物取扱者免状とする。
危険物取扱者が取り扱うことができる危険物及び甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者がその取扱作業に関して立ち会うことができる危険物の種類は、前項に規定する危険物取扱者免状の種類に応じて総務省令で定める。
危険物取扱者免状は、危険物取扱者試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する。
都道府県知事は、左の各号の一に該当する者に対しては、危険物取扱者免状の交付を行わないことができる。
次項の規定により危険物取扱者免状の返納を命ぜられ、その日から起算して一年を経過しない者
この法律又はこの法律に基く命令の規定に違反して罰金以上の刑に処せられた者で、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しないもの
危険物取扱者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反しているときは、危険物取扱者免状を交付した都道府県知事は、当該危険物取扱者免状の返納を命ずることができる。
都道府県知事は、その管轄する区域において、他の都道府県知事から危険物取扱者免状の交付を受けている危険物取扱者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反していると認めるときは、その旨を当該他の都道府県知事に通知しなければならない。
前各項に規定するもののほか、危険物取扱者免状の書換、再交付その他危険物取扱者免状に関し必要な事項は、政令で定める。
危険物取扱者試験は、危険物の取扱作業の保安に関して必要な知識及び技能について行う。
危険物取扱者試験の種類は、甲種危険物取扱者試験、乙種危険物取扱者試験及び丙種危険物取扱者試験とする。
危険物取扱者試験は、前項に規定する危険物取扱者試験の種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行なう。
次の各号のいずれかに該当する者でなければ、甲種危険物取扱者試験を受けることができない。
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学又は高等専門学校において化学に関する学科又は課程を修めて卒業した者(当該学科又は課程を修めて同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)その他その者に準ずるものとして総務省令で定める者
乙種危険物取扱者免状の交付を受けた後二年以上危険物取扱いの実務経験を有する者
前各項に規定するもののほか、危険物取扱者試験の試験科目、受験手続その他試験の実施細目は、総務省令で定める。
都道府県は、危険物取扱者試験の問題の作成、採点その他の事務を行わせるため、条例で、危険物取扱者試験委員を置くことができる。
前項の危険物取扱者試験委員の組織、任期その他危険物取扱者試験委員に関し必要な事項は、当該都道府県の条例で定める。
職員、設備、危険物取扱者試験事務の実施の方法その他の事項についての危険物取扱者試験事務の実施に関する計画が危険物取扱者試験事務の適正かつ確実な実施のために適切なものであること。
前号の危険物取扱者試験事務の実施に関する計画の適正かつ確実な実施に必要な経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
申請者が、危険物取扱者試験事務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて危険物取扱者試験事務が不公正になるおそれがないこと。
一般社団法人又は一般財団法人以外の者であること。
この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であること。
第十三条の十八第一項又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であること。
第十三条の五第一項の規定により指定試験機関にその危険物取扱者試験事務を行わせることとした都道府県知事(以下「委任都道府県知事」という。)は、当該指定試験機関の名称、主たる事務所の所在地及び当該危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地並びに当該指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせることとした日を公示しなければならない。
指定試験機関は、その名称、主たる事務所の所在地又は危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地を変更しようとするときは、委任都道府県知事(危険物取扱者試験事務を取り扱う事務所の所在地については、関係委任都道府県知事)に、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を届け出なければならない。
委任都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
指定試験機関の役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
総務大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは第十三条の十二第一項の試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は危険物取扱者試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
危険物取扱者試験事務に従事する指定試験機関の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
指定試験機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第十三条の五第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
指定試験機関は、事業計画及び収支予算を作成し、又は変更しようとするときは、委任都道府県知事の意見を聴かなければならない。
指定試験機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、総務大臣及び委任都道府県知事に提出しなければならない。
指定試験機関は、総務省令で定めるところにより、危険物取扱者試験事務に関する事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければならない。
総務大臣は、危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、危険物取扱者試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
委任都道府県知事は、その行わせることとした危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、当該危険物取扱者試験事務の適正な実施のために必要な措置をとるべきことを指示することができる。
総務大臣は、危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、危険物取扱者試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、危険物取扱者試験事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
委任都道府県知事は、その行わせることとした危険物取扱者試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、当該危険物取扱者試験事務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該危険物取扱者試験事務を取り扱う指定試験機関の事務所に立ち入り、当該危険物取扱者試験事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
総務大臣は、指定試験機関が第十三条の六第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
総務大臣は、指定試験機関が次のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
第十三条の六第一項各号の要件を満たさなくなつたと認められるとき。
第十三条の十第一項、第十三条の十三第一項若しくは第三項、第十三条の十四又は前条第一項の規定に違反したとき。
第十三条の九第二項(第十三条の十第三項において準用する場合を含む。)、第十三条の十二第三項又は第十三条の十五第一項の規定による命令に違反したとき。
第十三条の十二第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで危険物取扱者試験事務を行つたとき。
不正な手段により第十三条の五第一項の規定による指定を受けたとき。
委任都道府県知事は、指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととするときは、その三月前までに、その旨を指定試験機関に通知しなければならない。
委任都道府県知事は、指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととしたときは、その旨を公示しなければならない。
委任都道府県知事は、指定試験機関が第十三条の十七第一項の規定により危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、総務大臣が第十三条の十八第二項の規定により指定試験機関に対し危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により危険物取扱者試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において総務大臣が必要があると認めるときは、第十三条の五第三項の規定にかかわらず、当該危険物取扱者試験事務の全部又は一部を行うものとする。
委任都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を公示しなければならない。
前条第一項の規定により委任都道府県知事が危険物取扱者試験事務を行うこととなつた場合、総務大臣が第十三条の十七第一項の規定により危険物取扱者試験事務の廃止を許可し、若しくは第十三条の十八第一項若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合又は委任都道府県知事が指定試験機関に危険物取扱者試験事務を行わせないこととした場合における危険物取扱者試験事務の引継ぎその他の必要な事項は、総務省令で定める。
製造所、貯蔵所又は取扱所において危険物の取扱作業に従事する危険物取扱者は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行なう危険物の取扱作業の保安に関する講習を受けなければならない。
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、危険物施設保安員を定め、総務省令で定めるところにより、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の構造及び設備に係る保安のための業務を行わせなければならない。
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の火災を予防するため、総務省令で定める事項について予防規程を定め、市町村長等の認可を受けなければならない。
これを変更するときも、同様とする。
市町村長等は、火災の予防のため必要があるときは、予防規程の変更を命ずることができる。
第一項に規定する製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者及びその従業者は、予防規程を守らなければならない。
政令で定める屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所の所有者、管理者又は占有者は、政令で定める時期ごとに、当該屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかについて、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければならない。
政令で定める屋外タンク貯蔵所の所有者、管理者又は占有者は、当該屋外タンク貯蔵所について、不等沈下その他の政令で定める事由が生じた場合には、当該屋外タンク貯蔵所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第十条第四項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかについて、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければならない。
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、これらの製造所、貯蔵所又は取扱所について、総務省令で定めるところにより、定期に点検し、その点検記録を作成し、これを保存しなければならない。
同一事業所において政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所を所有し、管理し、又は占有する者で政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは、政令で定めるところにより、当該事業所に自衛消防組織を置かなければならない。
常時映画を上映する建築物その他の工作物に設けられた映写室で緩燃性でない映画を映写するものは、政令で定める技術上の基準に従い、構造及び設備を具備しなければならない。
危険物の運搬は、その容器、積載方法及び運搬方法について政令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。
製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、当該製造所、貯蔵所又は取扱所について、危険物の流出その他の事故が発生したときは、直ちに、引き続く危険物の流出及び拡散の防止、流出した危険物の除去その他災害の発生の防止のための応急の措置を講じなければならない。
前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を消防署、市町村長の指定した場所、警察署又は海上警備救難機関に通報しなければならない。
市町村長等は、製造所、貯蔵所又は取扱所において発生した危険物の流出その他の事故(火災を除く。以下この条において同じ。)であつて火災が発生するおそれのあつたものについて、当該事故の原因を調査することができる。
市町村長等は、前項の調査のため必要があるときは、当該事故が発生した製造所、貯蔵所若しくは取扱所その他当該事故の発生と密接な関係を有すると認められる場所の所有者、管理者若しくは占有者に対して必要な資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防事務に従事する職員に、これらの場所に立ち入り、所在する危険物の状況若しくは当該製造所、貯蔵所若しくは取扱所その他の当該事故に関係のある工作物若しくは物件を検査させ、若しくは関係のある者に質問させることができる。
第四条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合について準用する。
総務大臣が行う移送取扱所の設置若しくは変更の許可、完成検査(第十一条第五項ただし書の承認を含む。)又は保安に関する検査を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を、国に納めなければならない。
第十三条の二十三の規定により総務大臣が指定する機関で市町村長以外のもの(以下この条において「指定講習機関」という。)が行う危険物の取扱作業の保安に関する講習を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を当該指定講習機関に納めなければならない。
前項の規定により指定講習機関に納められた手数料は、当該指定講習機関の収入とする。
都道府県は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百二十七条の規定に基づき危険物取扱者試験に係る手数料を徴収する場合においては、第十三条の五第一項の規定により指定試験機関が行う危険物取扱者試験を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。
市町村長等は、第十六条の三の二第一項及び第二項に定めるもののほか、危険物の貯蔵又は取扱いに伴う火災の防止のため必要があると認めるときは、指定数量以上の危険物を貯蔵し、若しくは取り扱つていると認められるすべての場所(以下この項において「貯蔵所等」という。)の所有者、管理者若しくは占有者に対して資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防事務に従事する職員に、貯蔵所等に立ち入り、これらの場所の位置、構造若しくは設備及び危険物の貯蔵若しくは取扱いについて検査させ、関係のある者に質問させ、若しくは試験のため必要な最少限度の数量に限り危険物若しくは危険物であることの疑いのある物を収去させることができる。
消防吏員又は警察官は、危険物の移送に伴う火災の防止のため特に必要があると認める場合には、走行中の移動タンク貯蔵所を停止させ、当該移動タンク貯蔵所に乗車している危険物取扱者に対し、危険物取扱者免状の提示を求めることができる。
この場合において、消防吏員及び警察官がその職務を行なうに際しては、互いに密接な連絡をとるものとする。
第四条第二項から第四項までの規定は、前二項の場合にこれを準用する。
消防本部若しくは消防署の設置若しくは廃止又は市町村の廃置分合若しくは境界変更があつたことにより、新たに消防本部及び消防署が置かれることとなつた市町村若しくは消防本部及び消防署が置かれないこととなつた市町村の区域又は当該廃置分合若しくは境界変更に係る市町村の区域に係る第十一条、第十一条の二、第十一条の四、第十一条の五第一項及び第二項、第十二条第二項、第十二条の二から第十二条の四まで、第十二条の六、第十二条の七第二項、第十三条第二項、第十四条の二第一項及び第三項、第十四条の三、第十六条の三第三項及び第四項並びに前条の規定による権限を有する行政庁に変更があつた場合における変更前の行政庁がした許可その他の処分又は受理した届出の効力その他この章の規定の適用に係る特例については、政令で定める。
この章に規定する総務大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事又は市町村長が行うこととすることができる。
総務大臣は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、都道府県知事又は市町村長に対し、この章又は前条の規定に基づく政令の規定により都道府県知事又は市町村長が行うこととされる事務のうち政令で定めるものの処理について指示することができる。
この章の規定は、航空機、船舶、鉄道又は軌道による危険物の貯蔵、取扱い又は運搬には、これを適用しない。
第三章の二 危険物保安技術協会
第一節 総則
危険物保安技術協会(以下この章において「協会」という。)は、法人とする。
協会は、一を限り、設立されるものとする。
協会は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いなければならない。
協会でない者は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いてはならない。
協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、協会について準用する。
第二節 設立
協会を設立するには、都道府県知事の全国的連合組織の推薦する都道府県知事、市長の全国的連合組織の推薦する市長、町村長の全国的連合組織の推薦する町村長及び危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安について学識経験を有する者十五人以上が発起人となることを必要とする。
発起人は、定款及び事業計画書を総務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
協会の設立当初の役員は、定款で定めなければならない。
第一項の事業計画書に記載すべき事項は、総務省令で定める。
設立の手続並びに定款及び事業計画書の内容が法令の規定に適合するものであること。
定款又は事業計画書に虚偽の記載がないこと。
職員、業務の方法その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すると認められること。
前号に定めるもののほか、事業の運営が健全に行われ、危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安の確保に資することが確実であると認められること。
削除
第十六条の十八の規定による設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長となるべき者に引き継がなければならない。
理事長となるべき者は、前条の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
協会は、設立の登記をすることによつて成立する。
第三節 管理
協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
目的
名称
事務所の所在地
役員の定数、任期、選任の方法その他の役員に関する事項
評議員会に関する事項
業務及びその執行に関する事項
財務及び会計に関する事項
定款の変更に関する事項
公告の方法
協会の定款の変更は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
協会に、役員として、理事長、理事及び監事を置く。
理事長は、協会を代表し、その業務を総理する。
理事は、定款で定めるところにより、理事長を補佐して協会の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
監事は、協会の業務を監査する。
監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は総務大臣に意見を提出することができる。
役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
協会は、役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
総務大臣は、役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)、定款、業務方法書若しくは第十六条の三十七第一項に規定する審査事務規程に違反する行為をしたとき、又は協会の業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、協会に対し、期間を指定して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
総務大臣は、役員が第十六条の二十六各号の一に該当するに至つた場合において協会がその役員を解任しないとき、又は協会が前項の規定による命令に従わなかつたときは、当該役員を解任することができる。
役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
ただし、総務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
協会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。
この場合には、監事が協会を代表する。
協会に、その運営に関する重要事項を審議する機関として、評議員会を置く。
評議員会は、評議員十人以内で組織する。
評議員は、都道府県知事の全国的連合組織の推薦する者、市長の全国的連合組織の推薦する者、町村長の全国的連合組織の推薦する者及び危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬に関する保安について学識経験を有する者のうちから、総務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
協会の職員は、理事長が任命する。
協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
協会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四節 業務
協会は、第十六条の十の目的を達成するため、次の業務を行う。
危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する試験、調査、技術援助並びに情報の収集及び提供を行うこと。
危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する教育を行うこと。
前三号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
協会は、前項第五号に掲げる業務を行おうとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
協会は、第一項の業務を行うほか、当該業務の円滑な遂行に支障のない範囲において、総務大臣の認可を受けて、危険物等の貯蔵、取扱い又は運搬の安全に関する業務を行うために有する機械設備又は技術を活用して行う審査、試験等の業務その他協会が行うことが適切であると認められる業務を行うことができる。
協会は、業務の開始前に、業務方法書を作成し、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
前項の業務方法書に記載すべき事項は、総務省令で定める。
協会は、第十六条の三十四第一項第一号に掲げる業務(以下「審査事務」という。)の開始前に、審査事務の実施に関する規程(以下「審査事務規程」という。)を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
総務大臣は、前項の認可をした審査事務規程が、審査事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、協会に対し、その審査事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
審査事務規程で定めるべき事項は、総務省令で定める。
協会は、審査事務を行うときは、政令で定める資格を有する者に実施させなければならない。
審査事務を実施する者(以下「検査員」という。)は、誠実にその職務を行わなければならない。
総務大臣は、検査員がこの法律若しくはこの法律に基づく命令若しくは審査事務規程に違反したとき、又はその者にその職務を行わせることが審査事務の適正な実施に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、協会に対し、検査員の解任を命ずることができる。
国及び地方公共団体は、協会の業務の円滑な運営が図られるように、適当と認める人的及び技術的援助について必要な配慮を加えるものとする。
第五節 財務及び会計
協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
協会は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
削除
この法律に規定するもののほか、協会の財務及び会計に関し必要な事項は、総務省令で定める。
第六節 監督
総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第七節 解散
協会の解散については、別に法律で定める。
第四章 消防の設備等
学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)について消火、避難その他の消防の活動のために必要とされる性能を有するように、政令で定める技術上の基準に従つて、設置し、及び維持しなければならない。
第一項の防火対象物の関係者が、同項の政令若しくはこれに基づく命令又は前項の規定に基づく条例で定める技術上の基準に従つて設置し、及び維持しなければならない消防用設備等に代えて、特殊の消防用設備等その他の設備等(以下「特殊消防用設備等」という。)であつて、当該消防用設備等と同等以上の性能を有し、かつ、当該関係者が総務省令で定めるところにより作成する特殊消防用設備等の設置及び維持に関する計画(以下「設備等設置維持計画」という。)に従つて設置し、及び維持するものとして、総務大臣の認定を受けたものを用いる場合には、当該消防用設備等(それに代えて当該認定を受けた特殊消防用設備等が用いられるものに限る。)については、前二項の規定は、適用しない。
性能評価を受けようとする者は、総務省令で定めるところにより、申請書に設備等設置維持計画その他総務省令で定める書類を添えて、協会又は前項の規定による登録を受けた法人に申請しなければならない。
前条第三項(第十七条の二の四第三項において準用する場合を含む。)の評価結果の通知を受けた者が第十七条第三項の認定を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、申請書に設備等設置維持計画及び当該評価結果を記載した書面を添えて、総務大臣に申請しなければならない。
総務大臣は、前項の規定により認定をしようとするときは、その旨を関係消防長又は関係消防署長に通知しなければならない。
この場合において、関係消防長又は関係消防署長は、当該認定に関し、総務大臣に対し、意見を申し出ることができる。
第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例を改正する法令による改正(当該政令若しくは命令又は条例を廃止すると同時に新たにこれに相当する政令若しくは命令又は条例を制定することを含む。)後の当該政令若しくは命令又は条例の規定の適用の際、当該規定に相当する従前の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反している同条同項の防火対象物における消防用設備等
第十七条第一項の防火対象物のうち特定防火対象物その他の政令で定めるものの関係者は、同項の政令若しくはこれに基づく命令若しくは同条第二項の規定に基づく条例で定める技術上の基準(第十七条の二の五第一項前段又は前条第一項前段に規定する場合には、それぞれ第十七条の二の五第一項後段又は前条第一項後段の規定により適用されることとなる技術上の基準とする。以下「設備等技術基準」という。)又は設備等設置維持計画に従つて設置しなければならない消防用設備等又は特殊消防用設備等(政令で定めるものを除く。)を設置したときは、総務省令で定めるところにより、その旨を消防長又は消防署長に届け出て、検査を受けなければならない。
第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
消防長又は消防署長は、第十七条第一項の防火対象物における消防用設備等が設備等技術基準に従つて設置され、又は維持されていないと認めるときは、当該防火対象物の関係者で権原を有するものに対し、当該設備等技術基準に従つてこれを設置すべきこと、又はその維持のため必要な措置をなすべきことを命ずることができる。
消防設備士免状の交付を受けていない者は、次に掲げる消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事(設置に係るものに限る。)又は整備のうち、政令で定めるものを行つてはならない。
第十条第四項の技術上の基準又は設備等技術基準に従つて設置しなければならない消防用設備等
設備等設置維持計画に従つて設置しなければならない特殊消防用設備等
消防設備士免状の種類は、甲種消防設備士免状及び乙種消防設備士免状とする。
甲種消防設備士免状の交付を受けている者(以下「甲種消防設備士」という。)が行うことができる工事又は整備の種類及び乙種消防設備士免状の交付を受けている者(以下「乙種消防設備士」という。)が行うことができる整備の種類は、これらの消防設備士免状の種類に応じて総務省令で定める。
消防設備士免状は、消防設備士試験に合格した者に対し、都道府県知事が交付する。
第十三条の二第四項から第七項までの規定は、消防設備士免状について準用する。
消防設備士試験は、消防用設備等又は特殊消防用設備等(以下この章において「工事整備対象設備等」という。)の設置及び維持に関して必要な知識及び技能について行う。
消防設備士試験の種類は、甲種消防設備士試験及び乙種消防設備士試験とする。
消防設備士試験は、前項に規定する消防設備士試験の種類ごとに、毎年一回以上、都道府県知事が行う。
次の各号のいずれかに該当する者でなければ、甲種消防設備士試験を受けることができない。
学校教育法による大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した者(当該学科又は課程を修めて同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)
乙種消防設備士免状の交付を受けた後二年以上工事整備対象設備等の整備(第十七条の五の規定に基づく政令で定めるものに限る。)の経験を有する者
前二号に掲げる者に準ずるものとして総務省令で定める者
前各項に定めるもののほか、消防設備士試験の試験科目、受験手続その他試験の実施細目は、総務省令で定める。
都道府県知事は、総務大臣の指定する者に、消防設備士試験の実施に関する事務を行わせることができる。
前項の規定による指定は、消防設備士試験の実施に関する事務を行おうとする者の申請により行う。
都道府県知事は、第一項の規定により総務大臣の指定する者に消防設備士試験の実施に関する事務を行わせるときは、消防設備士試験の実施に関する事務を行わないものとする。
第十三条の六の規定は第一項の規定による指定について、第十三条の七、第十三条の九から第十三条の十八まで及び第十三条の二十二の規定は同項の規定による指定を受けた者について、第十三条の八、第十三条の十九及び第十三条の二十の規定は同項の規定により総務大臣の指定する者にその消防設備士試験の実施に関する事務を行わせることとした都道府県知事について、第十三条の二十一の規定は消防設備士試験の実施に関する事務の引継ぎその他の必要な事項について、準用する。
この場合において、これらの規定中「危険物取扱者試験事務」とあるのは「消防設備士試験の実施に関する事務」と、第十三条の六中「前条第二項」とあるのは「第十七条の九第二項」と、第十三条の七第一項及び第二項並びに第十三条の八第一項中「第十三条の五第一項」とあるのは「第十七条の九第一項」と、第十三条の十及び第十三条の十一第一項中「危険物取扱者試験委員」とあるのは「消防設備士試験委員」と、第十三条の十三第一項及び第十三条の十八第二項第五号中「第十三条の五第一項」とあるのは「第十七条の九第一項」と、第十三条の二十第一項中「第十三条の五第三項」とあるのは「第十七条の九第三項」と読み替えるものとする。
消防設備士は、総務省令で定めるところにより、都道府県知事(総務大臣が指定する市町村長その他の機関を含む。)が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習を受けなければならない。
前条の規定により総務大臣が指定する機関で市町村長以外のもの(以下この条において「指定講習機関」という。)が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を当該指定講習機関に納めなければならない。
前項の規定により指定講習機関に納められた手数料は、当該指定講習機関の収入とする。
都道府県は、地方自治法第二百二十七条の規定に基づき消防設備士試験に係る手数料を徴収する場合においては、第十七条の九第一項の規定による指定を受けた者(以下この項において「指定試験機関」という。)が行う消防設備士試験を受けようとする者に、条例で定めるところにより、当該手数料を当該指定試験機関へ納めさせ、その収入とすることができる。
消防設備士は、その業務を誠実に行い、工事整備対象設備等の質の向上に努めなければならない。
消防設備士は、その業務に従事するときは、消防設備士免状を携帯していなければならない。
甲種消防設備士は、第十七条の五の規定に基づく政令で定める工事をしようとするときは、その工事に着手しようとする日の十日前までに、総務省令で定めるところにより、工事整備対象設備等の種類、工事の場所その他必要な事項を消防長又は消防署長に届け出なければならない。
何人も、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、損壊し、撤去し、又はその正当な使用を妨げてはならない。
何人も、みだりに総務省令で定める消防信号又はこれに類似する信号を使用してはならない。
削除
消防に必要な水利の基準は、消防庁がこれを勧告する。
消防に必要な水利施設は、当該市町村がこれを設置し、維持し及び管理するものとする。
但し、水道については、当該水道の管理者が、これを設置し、維持し及び管理するものとする。
第四章の二 消防の用に供する機械器具等の検定等
第一節 検定対象機械器具等の検定
消防の用に供する機械器具若しくは設備、消火薬剤又は防火塗料、防火液その他の防火薬品(以下「消防の用に供する機械器具等」という。)のうち、一定の形状、構造、材質、成分及び性能(以下「形状等」という。)を有しないときは火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等のために重大な支障を生ずるおそれのあるものであり、かつ、その使用状況からみて当該形状等を有することについてあらかじめ検査を受ける必要があると認められるものであつて、政令で定めるもの(以下「検定対象機械器具等」という。)については、この節に定めるところにより検定をするものとする。
この節において「型式承認」とは、検定対象機械器具等の型式に係る形状等が総務省令で定める検定対象機械器具等に係る技術上の規格に適合している旨の承認をいう。
この節において「型式適合検定」とは、検定対象機械器具等の形状等が型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等に適合しているかどうかについて総務省令で定める方法により行う検定をいう。
検定対象機械器具等は、第二十一条の九第一項(第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による表示が付されているものでなければ、販売し、又は販売の目的で陳列してはならず、また、検定対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具又は設備は、第二十一条の九第一項の規定による表示が付されているものでなければ、その設置、変更又は修理の請負に係る工事に使用してはならない。
型式承認を受けようとする者は、あらかじめ、日本消防検定協会(以下この節において「協会」という。)又は法人であつて総務大臣の登録を受けたものが行う検定対象機械器具等についての試験を受けなければならない。
前条第三項(第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の試験結果の通知を受けた者が型式承認を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、申請書に当該試験結果及び意見を記載した書面を添えて、総務大臣に申請しなければならない。
総務大臣は、前項の申請があつたときは、同項の試験結果及び意見を記載した書面により、当該申請に係る検定対象機械器具等の型式に係る形状等が第二十一条の二第二項に規定する技術上の規格に適合しているかどうかを審査し、当該形状等が同項に規定する技術上の規格に適合しているときは、当該型式について型式承認をしなければならない。
総務大臣は、第二十一条の二第二項に規定する技術上の規格が変更され、既に型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等が当該変更後の同項に規定する技術上の規格に適合しないと認めるときは、当該型式承認の効力を失わせ、又は一定の期間が経過した後に当該型式承認の効力が失われることとするものとする。
総務大臣は、前項の規定により、型式承認の効力を失わせたとき、又は一定の期間が経過した後に型式承認の効力が失われることとしたときは、その旨を公示するとともに、当該型式承認を受けた者に通知しなければならない。
第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けた者が当該型式承認に係る検定対象機械器具等に係る型式適合検定を受けようとするときは、総務省令で定めるところにより、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人のうち当該型式承認に係る検定対象機械器具等についての試験を行つたものに申請しなければならない。
協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人は、前条の申請があつたときは、当該申請に係る検定対象機械器具等について型式適合検定を行い、当該申請に係る検定対象機械器具等の形状等が第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けた検定対象機械器具等の型式に係る形状等に適合しているときは、当該申請に係る検定対象機械器具等を、型式適合検定に合格したものとしなければならない。
協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人は、不正の手段によつて前項の型式適合検定に合格した検定対象機械器具等の合格の決定を取り消すことができる。
前項の規定により合格の決定を取り消したときは、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人は、遅滞なく、その旨を、理由を付して総務大臣に届け出るとともに、公示し、かつ、当該合格の決定を取り消された検定対象機械器具等に係る型式適合検定を受けた者に通知しなければならない。
協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人は、前条第一項の規定により型式適合検定に合格した検定対象機械器具等に、総務省令で定めるところにより、当該検定対象機械器具等の型式は第二十一条の四第二項の規定により型式承認を受けたものであり、かつ、当該検定対象機械器具等は前条第一項の規定により型式適合検定に合格したものである旨の表示を付さなければならない。
型式承認の効力が第二十一条の五第一項の規定による型式承認の効力を失わせる処分、同項に規定する期間の経過又は第二十一条の六第一項の規定による処分により失われたときは、当該型式承認に係る検定対象機械器具等に係る協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人の既に行つた型式適合検定の合格の効力は、失われるものとする。
総務大臣は、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人が、検定対象機械器具等についての試験又は型式適合検定を行う機能の全部又は一部を喪失したことにより、当該試験又は型式適合検定に関する業務を行うことが困難となつた場合において、特別の必要があると認めるときは、型式承認を受けようとする者の申請に基づき検定対象機械器具等についての試験を行い、又は型式承認を受けた者で型式適合検定を受けようとするものの申請に基づき検定対象機械器具等の型式適合検定を行うことができる。
総務大臣は、前項の規定により試験又は型式適合検定を行う場合は、あらかじめ、当該試験又は型式適合検定を行う検定対象機械器具等の種類及び当該試験又は型式適合検定を行う期間を公示しなければならない。
総務大臣は、第二十一条の九第一項(前条第三項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による表示が付されている検定対象機械器具等で第二十一条の八第二項(前条第三項において準用する場合を含む。)の規定によりその型式適合検定の合格の決定が取り消されたもの若しくは第二十一条の十(前条第三項において準用する場合を含む。)の規定によりその型式適合検定の合格の効力が失われたもの又は消防の用に供する機械器具等で第二十一条の九第一項の規定によらないで同項の表示が付されているもの若しくは同項の表示と紛らわしい表示が付されているもののうち、消防の用に供する機械器具等の販売を業とする者又は消防の用に供する機械器具若しくは設備の設置、変更若しくは修理の請負に係る工事を業とする者(以下「販売業者等」という。)の事務所、事業所又は倉庫にあるものについて、その職員に当該表示を除去させ、又はこれに消印を付させることができる。
総務大臣は、次の各号に掲げる事由により火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等のために重大な支障が生ずるおそれがあると認める場合において、当該重大な支障の発生を防止するため特に必要があると認めるときは、当該各号に規定する販売業者等に対し、当該検定対象機械器具等の回収を図ることその他当該検定対象機械器具等が一定の形状等を有しないことによる火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等に対する重大な支障の発生を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
販売業者等が第二十一条の二第四項の規定に違反して、検定対象機械器具等を販売し、又は検定対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具若しくは設備を設置、変更若しくは修理の請負に係る工事に使用したこと。
販売業者等が販売した検定対象機械器具等又は販売業者等が設置、変更若しくは修理の請負に係る工事に使用した検定対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具若しくは設備について、型式適合検定の合格の決定が第二十一条の八第二項(第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)の規定により取り消されたこと。
第二十一条の十一第一項の規定により総務大臣の行う試験又は型式適合検定を受けようとする者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
前項の手数料は、総務大臣の行う試験又は型式適合検定に係るものについては国庫の収入とする。
協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人の行う型式適合検定に関する処分又はその不作為については、総務大臣に対し、審査請求をすることができる。
この場合において、総務大臣は、行政不服審査法第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人の上級行政庁とみなす。
第二節 自主表示対象機械器具等の表示等
自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業とする者は、自主表示対象機械器具等について、その形状等が総務省令で定める自主表示対象機械器具等に係る技術上の規格に適合しているかどうかについて総務省令で定める方法により検査を行い、その形状等が当該技術上の規格に適合する場合には、総務省令で定めるところにより、当該技術上の規格に適合するものである旨の表示を付することができる。
自主表示対象機械器具等の製造又は輸入を業とする者は、総務省令で定めるところにより、第一項の自主表示対象機械器具等の検査に係る記録を作成し、これを保存しなければならない。
総務大臣は、消防の用に供する機械器具等で第二十一条の十六の三第一項の規定によらないで同項の表示が付されているもの又は同項の表示と紛らわしい表示が付されているもののうち、販売業者等の事務所、事業所又は倉庫にあるものについて、当該販売業者等に対し、当該表示を除去し、又はこれに消印を付するべきことを命ずることができる。
総務大臣は、販売業者等が第二十一条の十六の二の規定に違反して、自主表示対象機械器具等を販売し、又は自主表示対象機械器具等のうち消防の用に供する機械器具若しくは設備を設置、変更若しくは修理の請負に係る工事に使用したことにより火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等のために重大な支障が生ずるおそれがあると認める場合において、当該重大な支障の発生を防止するため特に必要があると認めるときは、当該販売業者等に対し、当該自主表示対象機械器具等の回収を図ることその他当該自主表示対象機械器具等が一定の形状等を有しないことによる火災の予防若しくは警戒、消火又は人命の救助等に対する重大な支障の発生を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第四章の三 日本消防検定協会等
第一節 日本消防検定協会
第一款 総則
日本消防検定協会は、検定対象機械器具等についての試験及び型式適合検定(第二十一条の二第三項に規定する型式適合検定をいう。以下同じ。)、特殊消防用設備等の性能に関する評価並びに消防の用に供する機械器具等に関する研究、調査及び試験等を行い、もつて火災その他の災害による被害の軽減に資することを目的とする。
日本消防検定協会(以下この節において「協会」という。)は、法人とする。
協会は、主たる事務所を東京都に置く。
協会は、必要な地に従たる事務所を置くことができる。
協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
目的
名称
事務所の所在地
役員の定数、任期、選任の方法その他の役員に関する事項
評議員会に関する事項
業務及びその執行に関する事項
財務及び会計に関する事項
定款の変更に関する事項
公告の方法
協会の定款の作成又は変更は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
協会でない者は、日本消防検定協会という名称を用いてはならない。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条及び第七十八条の規定は、協会について準用する。
第二款 役員等
協会に、役員として、理事長、理事及び監事を置く。
理事長は、協会を代表し、その業務を総理する。
理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して協会の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
監事は、協会の業務を監査する。
監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は総務大臣に意見を提出することができる。
役員の選任及び解任は、総務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)
販売業者等又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
販売業者等の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
協会は、役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
総務大臣は、役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)、定款若しくは業務方法書に違反する行為をしたとき、又は協会の業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、協会に対し、期間を指定して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
総務大臣は、役員が第二十一条の二十七各号の一に該当するに至つた場合において協会がその役員を解任しないとき、又は協会が前項の規定による命令に従わなかつたときは、当該役員を解任することができる。
役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
ただし、非常勤の役員にあつては、総務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
協会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。
この場合には、監事が協会を代表する。
理事長は、理事又は協会の職員のうちから、協会の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
協会に、その運営に関する重要事項を審議する機関として、評議員会を置く。
評議員会は、評議員十人以内で組織する。
評議員は、協会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、総務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
協会の職員は、理事長が任命する。
協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密をもらし、又は盗用してはならない。
協会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第三款 業務
協会は、第二十一条の十七の目的を達成するため、次の業務を行う。
第二十一条の三の規定により検定対象機械器具等についての試験を行うこと。
第二十一条の八第一項の規定により型式適合検定を行うこと。
第十七条の二第一項の規定により特殊消防用設備等の性能に関する評価を行うこと。
検定対象機械器具等に関する技術的な事項について総務大臣に意見を申し出ること。
消防の用に供する機械器具等に関する研究、調査及び試験を行うこと。
依頼に応じ、消防の用に供する機械器具等に関する評価を行うこと。
前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
協会は、前項第八号に掲げる業務を行おうとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。
協会は、業務の開始の際、業務方法書を作成し、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
前項の業務方法書に記載すべき事項は、総務省令で定める。
第四款 財務及び会計
協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
協会は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
この法律に規定するもののほか、協会の財務及び会計に関し必要な事項は、総務省令で定める。
第五款 監督
協会は、総務大臣が監督する。
総務大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、協会に対して、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第六款 雑則
協会の解散については、別に法律で定める。
第二節 登録検定機関
第十七条の二第一項又は第二十一条の三第一項の規定による登録(以下この節において単に「登録」という。)は、次に掲げる業務の区分ごとに、特殊消防用設備等の性能に関する評価並びに検定対象機械器具等についての試験及び型式適合検定(以下この節において「検定等」という。)を行おうとする法人の申請により行う。
特殊消防用設備等の性能に関する評価を行う業務
消火に係る検定対象機械器具等についての試験及び型式適合検定を行う業務
火災の感知及び警報に係る検定対象機械器具等(前号に掲げるものを除く。)についての試験及び型式適合検定を行う業務
人命の救助に係る検定対象機械器具等その他の検定対象機械器具等(前二号に掲げるものを除く。)についての試験及び型式適合検定を行う業務
総務大臣は、前条の規定により登録を申請した者(以下この項において「登録申請者」という。)が次の要件を満たしているときは、登録をしなければならない。
この場合において、登録に関して必要な手続は、総務省令で定める。
別表第二の上欄に掲げる業務の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる条件に適合する者を有していること。
別表第三の上欄に掲げる業務の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる機械器具その他の設備を用いて当該業務を行うものであること。
登録申請者が、第十七条の二第一項の規定により性能評価を受けなければならないこととされる特殊消防用設備等又は第二十一条の三第一項の規定により試験を受けなければならないこととされる検定対象機械器具等を設計し、製造し、加工し、又は販売し、若しくは販売の目的で陳列する事業者(以下この号及び第二十一条の五十二第三項において「事業者」という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
登録申請者が株式会社である場合にあつては、事業者がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいう。)であること。
登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める事業者の役員又は職員(過去二年間に当該事業者の役員又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
登録申請者の代表権を有する役員が、事業者の役員又は職員(過去二年間に当該事業者の役員又は職員であつた者を含む。)であること。
検定等の業務を適正に行うために必要なものとして、次に掲げる基準に適合するものであること。
検定等の業務を行う部門に前条各号に掲げる業務の区分ごとにそれぞれ専任の管理者を置くこと。
検定等の業務の管理及び精度の確保に関する文書が作成されていること。
ロに掲げる文書に記載されたところに従い検定等の業務の管理及び精度の確保を行う専任の部門を置くこと。
その法人又はその業務を行う役員がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない法人であること。
第二十一条の五十七第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない法人であること。
第二十一条の五十七第一項又は第二項の規定による登録の取消しの日前三十日以内にその取消しに係る法人の業務を行う役員であつた者でその取消しの日から二年を経過しないものがその業務を行う役員となつている法人であること。
登録は、登録検定機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
登録年月日及び登録番号
登録を受けた法人の名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地
登録を受けた業務の区分
検定等を行う事務所の所在地
総務大臣は、登録をしたときは、第二十一条の四十六第三項各号に掲げる事項を公示しなければならない。
登録を受けた法人(以下「登録検定機関」という。)は、第二十一条の四十六第三項第二号及び第四号に掲げる事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を総務大臣に届け出なければならない。
総務大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
登録検定機関は、検定等を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、検定等を行わなければならない。
登録検定機関は、公正に、かつ、総務省令で定める技術上の基準に適合する方法により検定等を行わなければならない。
登録検定機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
検定等の業務に従事する登録検定機関の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
登録検定機関は、検定等の実施方法、検定等に関する料金その他の総務省令で定める検定等の業務の実施に関する事項について業務規程を定め、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
総務大臣は、前項の規定により認可をした業務規程が検定等の業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、登録検定機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
登録検定機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(登録を受けた日の属する事業年度にあつては、その登録を受けた後遅滞なく)、総務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
登録検定機関は、総務省令で定めるところにより、検定等の業務に関する事項で総務省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければならない。
総務大臣は、登録検定機関が第二十一条の四十六第一項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、当該登録検定機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
総務大臣は、登録検定機関が第二十一条の四十九の規定に違反していると認めるときは、当該登録検定機関に対し、検定等を行うべきこと又は当該検定等の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
登録検定機関は、総務大臣の許可を受けなければ、検定等の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
総務大臣は、前項の許可をしたときは、その旨を公示しなければならない。
総務大臣は、登録検定機関が第二十一条の四十六第二項第一号又は第三号に該当するに至つたときは、その登録を取り消さなければならない。
総務大臣は、登録検定機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて検定等の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
第十七条の二から第十七条の二の四まで、前章第一節又はこの節の規定に違反したとき。
第二十一条の四十六第一項各号の要件を満たさなくなつたと認められるとき。
第二十一条の五十一第二項又は第二十一条の五十四の規定による命令に違反したとき。
第二十一条の五十一第一項の規定により認可を受けた業務規程によらないで検定等の業務を行つたとき。
正当な理由がないのに第二十一条の五十二第三項各号の規定による請求を拒んだとき。
不正な手段により登録を受けたとき。
第五章 火災の警戒
市町村長は、火災の警戒上特に必要があると認めるときは、期間を限つて、一定区域内におけるたき火又は喫煙の制限をすることができる。
ガス、火薬又は危険物の漏えい、飛散、流出等の事故が発生した場合において、当該事故により火災が発生するおそれが著しく大であり、かつ、火災が発生したならば人命又は財産に著しい被害を与えるおそれがあると認められるときは、消防長又は消防署長は、火災警戒区域を設定して、その区域内における火気の使用を禁止し、又は総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、若しくはその区域への出入を禁止し、若しくは制限することができる。
第六章 消火の活動
火災を発見した者は、遅滞なくこれを消防署又は市町村長の指定した場所に通報しなければならない。
すべての人は、前項の通報が最も迅速に到達するように協力しなければならない。
消防車が火災の現場に赴くときは、車馬及び歩行者はこれに道路を譲らなければならない。
消防車の優先通行については、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第四十条、第四十一条の二第一項及び第二項並びに第七十五条の六第二項の定めるところによる。
消防車は、火災の現場に出動するとき及び訓練のため特に必要がある場合において一般に公告したときに限り、サイレンを用いることができる。
消防車は、消防署等に引き返す途中その他の場合には、鐘又は警笛を用い、一般交通規則に従わなければならない。
消防隊は、火災の現場に到着するために緊急の必要があるときは、一般交通の用に供しない通路若しくは公共の用に供しない空地及び水面を通行することができる。
火災の現場においては、消防吏員又は消防団員は、消防警戒区域を設定して、総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ、又はその区域への出入を禁止し若しくは制限することができる。
消防吏員又は消防団員が火災の現場にいないとき又は消防吏員又は消防団員の要求があつたときは、警察官は、前項に規定する消防吏員又は消防団員の職権を行うことができる。
火災現場の上席消防員の指揮により消防警戒区域を設定する場合には、現場に在る警察官は、これに援助を与える義務がある。
消防吏員又は消防団員は、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のために必要があるときは、火災が発生せんとし、又は発生した消防対象物及びこれらのものの在る土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。
消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、火勢、気象の状況その他周囲の事情から合理的に判断して延焼防止のためやむを得ないと認めるときは、延焼の虞がある消防対象物及びこれらのものの在る土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。
消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のために緊急の必要があるときは、前二項に規定する消防対象物及び土地以外の消防対象物及び土地を使用し、処分し又はその使用を制限することができる。
この場合においては、そのために損害を受けた者からその損失の補償の要求があるときは、時価により、その損失を補償するものとする。
前項の規定による補償に要する費用は、当該市町村の負担とする。
消防吏員又は消防団員は緊急の必要があるときは、火災の現場附近に在る者を消火若しくは延焼の防止又は人命の救助その他の消防作業に従事させることができる。
火災の現場に対する給水を維持するために緊急の必要があるときは、消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、水利を使用し又は用水路の水門、樋門若しくは水道の制水弁の開閉を行うことができる。
消防長若しくは消防署長又は消防本部を置かない市町村においては消防団の長は、火災の際の水利の使用及び管理について当該水利の所有者、管理者又は占有者と予め協定することができる。
第七章 火災の調査
消防長又は消防署長は、消火活動をなすとともに火災の原因並びに火災及び消火のために受けた損害の調査に着手しなければならない。
消防長又は消防署長及び関係保険会社の認めた代理者は、火災の原因及び損害の程度を決定するために火災により破損され又は破壊された財産を調査することができる。
消防長又は消防署長は、前条の規定により調査をするために必要があるときは、関係者に対して必要な資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防職員に関係のある場所に立ち入つて、火災により破損され又は破壊された財産の状況を検査させることができる。
第四条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。
放火又は失火の疑いのあるときは、その火災の原因の調査の主たる責任及び権限は、消防長又は消防署長にあるものとする。
消防長又は消防署長は、放火又は失火の犯罪があると認めるときは、直ちにこれを所轄警察署に通報するとともに必要な証拠を集めてその保全につとめ、消防庁において放火又は失火の犯罪捜査の協力の勧告を行うときは、これに従わなければならない。
第三十二条、第三十四条、第三十五条第一項及び第二項(勧告に係る部分を除く。)並びに第三十五条の二の規定は、前項の場合について準用する。
この場合において、第三十四条第一項中「当該消防職員」とあるのは「消防庁の職員」と、第三十五条第一項中「消防長又は消防署長」とあるのは「消防本部を置く市町村の区域にあつては、消防長又は消防署長のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて第三十五条の三第一項の規定により都道府県知事が火災の原因の調査を行う場合にあつては、市町村長及び都道府県知事のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて同項の規定にかかわらず都道府県知事が火災の原因の調査を行わない場合にあつては、市町村長のほか、消防庁長官」と読み替えるものとする。
本章の規定は、警察官が犯罪(放火及び失火の犯罪を含む。)を捜査し、被疑者(放火及び失火の犯罪の被疑者を含む。)を逮捕する責任を免れしめない。
放火及び失火絶滅の共同目的のために消防吏員及び警察官は、互に協力しなければならない。
第七章の二 救急業務
都道府県は、消防機関による救急業務としての傷病者(第二条第九項に規定する傷病者をいう。以下この章において同じ。)の搬送(以下この章において「傷病者の搬送」という。)及び医療機関による当該傷病者の受入れ(以下この章において「傷病者の受入れ」という。)の迅速かつ適切な実施を図るため、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関する基準(以下この章において「実施基準」という。)を定めなければならない。
実施基準においては、都道府県の区域又は医療を提供する体制の状況を考慮して都道府県の区域を分けて定める区域ごとに、次に掲げる事項を定めるものとする。
傷病者の心身等の状況(以下この項において「傷病者の状況」という。)に応じた適切な医療の提供が行われることを確保するために医療機関を分類する基準
前号に掲げる基準に基づき分類された医療機関の区分及び当該区分に該当する医療機関の名称
消防機関が傷病者の状況を確認するための基準
消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関を選定するための基準
消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関に対し傷病者の状況を伝達するための基準
前二号に掲げるもののほか、傷病者の受入れに関する消防機関と医療機関との間の合意を形成するための基準その他傷病者の受入れを行う医療機関の確保に資する事項
前各号に掲げるもののほか、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し都道府県が必要と認める事項
実施基準は、医学的知見に基づき、かつ、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項に規定する医療計画との調和が保たれるように定められなければならない。
都道府県は、実施基準を定めるときは、あらかじめ、第三十五条の八第一項に規定する協議会の意見を聴かなければならない。
都道府県は、実施基準を定めたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
前三項の規定は、実施基準の変更について準用する。
総務大臣及び厚生労働大臣は、都道府県に対し、実施基準の策定又は変更に関し、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うものとする。
消防機関は、傷病者の搬送に当たつては、実施基準を遵守しなければならない。
医療機関は、傷病者の受入れに当たつては、実施基準を尊重するよう努めるものとする。
都道府県は、実施基準に関する協議並びに実施基準に基づく傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織するものとする。
協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。
消防機関の職員
医療機関の管理者又はその指定する医師
診療に関する学識経験者の団体の推薦する者
都道府県の職員
学識経験者その他の都道府県が必要と認める者
協議会は、必要があると認めるときは、関係行政機関に対し、資料の提供、意見の表明、説明その他の協力を求めることができる。
協議会は、都道府県知事に対し、実施基準並びに傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し必要な事項について意見を述べることができる。
都道府県知事は、救急業務を行つていない市町村の区域に係る道路の区間で交通事故の発生が頻繁であると認められるものについて当該交通事故により必要とされる救急業務を、関係市町村の意見を聴いて、救急業務を行つている他の市町村に実施するよう要請することができる。
この場合において、その要請を受けた市町村は、当該要請に係る救急業務を行うことができる。
都道府県は、救急業務を行つていない市町村の区域に係る高速自動車国道又は一般国道のうち交通事故により必要とされる救急業務が特に必要な区間として政令で定める区間(前項の要請により救急業務が行われている道路の区間を除く。)について、当該救急業務を行つていない市町村の意見を聴いて、当該救急業務を行うものとする。
この場合において、当該救急業務に従事する職員は、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)の適用については、消防職員とする。
救急隊員は、緊急の必要があるときは、傷病者の発生した現場付近に在る者に対し、救急業務に協力することを求めることができる。
救急隊員は、救急業務の実施に際しては、常に警察官と密接な連絡をとるものとする。
消防組織法第三十九条の規定は、第三十五条の九第二項の規定により都道府県が救急業務を行う場合について準用する。
この場合において、同法第三十九条中「市町村」とあるのは「市町村及び都道府県」と、「消防」とあるのは「救急業務」と、「市町村長」とあるのは「市町村長及び都道府県知事」と読み替えるものとする。
この章に規定するもののほか、救急隊の編成及び装備の基準その他救急業務の処理に関し必要な事項は、政令で定める。
第八章 雑則
総務大臣、都道府県知事、市町村長、消防長又は消防署長は、法律に特別の定めがあるものを除くほか、この法律の規定に基づく事務に関し、関係のある官公署に対し、照会し、又は協力を求めることができる。
第八条から第八条の二の三までの規定は、火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減のため特に必要がある建築物その他の工作物として政令で定めるものについて準用する。
この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
政令で定める資格 | 火災その他の災害の被害の軽減に関する知識を有する者で政令で定める資格 | |
防火管理者 | 防災管理者 | |
消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上 | 避難の訓練の実施その他防災管理上 | |
防火管理者 | 防災管理者 | |
防火管理者 | 防災管理者 | |
防火管理上 | 防災管理上 | |
政令で定める資格 | 火災その他の災害の被害の軽減に関する知識を有する者で政令で定める資格 | |
防火管理上 | 防災管理上 | |
防火管理者( | 防災管理者( | |
統括防火管理者 | 統括防災管理者 | |
消火、通報及び避難の訓練の実施 | 避難の訓練の実施 | |
統括防火管理者 | 統括防災管理者 | |
防火管理上 | 防災管理上 | |
防火管理者に | 防災管理者に | |
規定する防火管理者 | 規定する防災管理者 | |
統括防火管理者 | 統括防災管理者 | |
統括防火管理者 | 統括防災管理者 | |
統括防火管理者 | 統括防災管理者 | |
防火管理上 | 防災管理上 | |
火災の予防に | 火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減に | |
防火対象物点検資格者 | 防災管理点検資格者 | |
防火管理上 | 防災管理上 | |
、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の設置及び維持その他火災の予防上 | その他火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減のために | |
防火対象物点検資格者 | 防災管理点検資格者 | |
防火対象物点検資格者 | 防災管理点検資格者 | |
第一項の建築物その他の工作物のうち第八条の二の二第一項の防火対象物であるものにあつては、同条第二項及び第一項において準用する同条第二項の規定にかかわらず、同条第一項の規定による点検と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による点検(その管理について権原が分かれている建築物その他の工作物にあつては、当該建築物その他の工作物全体(第八条の二の三第一項又は第一項において準用する同条第一項の規定による認定を受けた部分を除く。)についての第八条の二の二第一項の規定による点検と併せて第一項において準用する同条第一項の規定による点検)が行われ、その結果、防火対象物点検資格者及び防災管理点検資格者により点検対象事項がいずれの点検基準にも適合していると認められた場合に限り、総務省令で定めるところにより、点検を行つた日その他総務省令で定める事項を記載した表示を付することができる。
第八条の二の二第三項及び第四項の規定は、前二項の表示について準用する。
第一項の建築物その他の工作物に第八条の二の五第一項の自衛消防組織が置かれている場合には、当該自衛消防組織は、火災その他の災害の被害の軽減のために必要な業務を行うものとする。
市町村は、人口その他の条件を考慮して総務省令で定める基準に従い、この法律の規定による人命の救助を行うため必要な特別の救助器具を装備した消防隊を配置するものとする。
第二十七条及び第三十条の規定は、大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)第二条第十三号の警戒宣言が発せられた場合に準用する。
この場合において、第二十七条中「火災の現場」とあるのは「大規模地震対策特別措置法第二条第三号の地震予知情報に係る地震が発生したならば人命又は財産に被害(水災による被害を除く。)が生ずるおそれが著しく大であると認められる場所」と、第三十条第一項中「火災の現場」とあるのは「大規模地震対策特別措置法第二条第三号の地震予知情報に係る地震が発生したならば火災が発生するおそれが著しく大であると認められる場所」と読み替えるものとする。
消防対象物が構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるもの(以下この条において「専有部分」という。)がある建築物その他の工作物であり、かつ、専有部分において火災が発生した場合であつて、第二十五条第一項の規定により、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助に従事した者のうち、次に掲げる者以外の者が、そのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり又は障害の状態となつたときも、前項と同様とする。
火災が発生した専有部分の各部分の所有者、管理者、占有者その他の総務省令で定める者
火災が発生した専有部分の各部分及び当該各部分以外の部分を、一の者が、総務省令で定めるところにより、住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に一体として供している場合には、これらの用途に一体として供されている専有部分の各部分の所有者、管理者、占有者その他の総務省令で定める者(前号に掲げる者を除く。)
第一項の規定は、都道府県が行う救急業務に協力した者について準用する。
この法律の規定に基づき政令又は総務省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は総務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
特別区の存する区域においては、この法律中市町村、市町村長又は市町村条例とあるのは、夫々これを都、都知事又は都条例と読み替えるものとする。
第九章 罰則
第十八条第一項の規定に違反して、みだりに消防の用に供する望楼又は警鐘台を損壊し、又は撤去した者は、これを七年以下の懲役に処する。
第十八条第一項の規定に違反して、みだりに火災報知機、消火栓又は消防の用に供する貯水施設を損壊し、又は撤去した者は、これを五年以下の懲役に処する。
製造所、貯蔵所又は取扱所から危険物を漏出させ、流出させ、放出させ、又は飛散させて火災の危険を生じさせた者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
ただし、公共の危険が生じなかつたときは、これを罰しない。
前項の罪を犯し、よつて人を死傷させた者は、七年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
業務上必要な注意を怠り、製造所、貯蔵所又は取扱所から危険物を漏出させ、流出させ、放出させ、又は飛散させて火災の危険を生じさせた者は、二年以下の懲役若しくは禁錮又は二百万円以下の罰金に処する。
ただし、公共の危険が生じなかつたときは、これを罰しない。
前項の罪を犯し、よつて人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三百万円以下の罰金に処する。
次のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第二十六条第一項の規定による消防車の通過を故意に妨害した者
消防団員が消火活動又は水災を除く他の災害の警戒防御及び救護に従事するに当たり、その行為を妨害した者
次のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第五条の三第一項の規定による命令に違反した者
第十条第一項の規定に違反した者
第十五条の規定に違反した者
第二十一条の二第四項、第二十一条の九第二項(第二十一条の十一第三項において準用する場合を含む。)、第二十一条の十六の二又は第二十一条の十六の三第二項の規定に違反した者
第二十一条の十三又は第二十一条の十六の六の規定による命令に違反した者
前項の罪を犯した者に対しては、情状により懲役及び罰金を併科することができる。
第十三条の十一第一項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第十三条の十八第二項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による危険物取扱者試験又は消防設備士試験の実施に関する事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした第十三条の五第一項又は第十七条の九第一項の規定による指定を受けた者の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第二十一条の五十第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第二十一条の五十七第二項の規定による特殊消防用設備等の性能に関する評価並びに検定対象機械器具等についての試験及び型式適合検定の業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした第十七条の二第一項又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第十三条の十六第一項又は第二項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第十三条の十七第一項(第十七条の九第四項において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けないで、危険物取扱者試験又は消防設備士試験の実施に関する事務の全部を廃止したとき。
第十六条の四十八第一項若しくは第二十一条の四十三第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした危険物保安技術協会又は日本消防検定協会の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第二十一条の十六の三第三項の規定に違反して検査に係る記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつた者は、三十万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした第十七条の二第一項又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第二十一条の五十三の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
第二十一条の五十五第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第二十一条の五十六第一項の規定による許可を受けないで、特殊消防用設備等の性能に関する評価並びに検定対象機械器具等についての試験及び型式適合検定の業務の全部を廃止したとき。
次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金又は拘留に処する。
第三条第一項の規定による命令に従わなかつた者
第四条第一項、第十六条の三の二第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第十六条の五第一項若しくは第三十四条第一項(第三十五条の三第二項及び第三十五条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による資料の提出若しくは報告を求められて、資料の提出をせず、虚偽の資料を提出し、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り、検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第八条の二の二第三項(第八条の二の三第八項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)並びに第三十六条第一項及び第六項において準用する場合を含む。)又は第八条の三第三項の規定に違反した者
第十四条の三の二の規定による点検記録を作成せず、虚偽の点検記録を作成し、又は点検記録を保存しなかつた者
第十六条の二第三項の規定に違反した者
第十六条の五第二項の規定による消防吏員又は警察官の停止に従わず、又は提示の要求を拒んだ者
第八条第二項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)、第九条の三第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第十一条第六項、第十一条の四第一項、第十二条の六、第十二条の七第二項、第十三条第二項、第十七条の三の二又は第十七条の十四の規定による届出を怠つた者
第八条の二の二第一項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)又は第十七条の三の三の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
第十八条第一項の規定に違反し、みだりに火災報知機、消火栓、消防の用に供する貯水施設又は消防の用に供する望楼若しくは警鐘台を使用し、又はその正当な使用を妨げた者
第十八条第二項の規定に違反した者
第二十一条第三項の規定による届出をしないで消防水利を使用不能の状態に置いた者
第二十一条の十四第一項又は第二十一条の十六の七第一項の規定による報告を求められて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第八条の二の二第四項(第八条の二の三第八項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)並びに第三十六条第一項及び第六項において準用する場合を含む。)及び第二十一条の十六の五の規定による命令に違反した者
第二十三条の二の規定による火気の使用の禁止、退去の命令又は出入の禁止若しくは制限に従わなかつた者
第三十二条第一項(第三十五条の三第二項及び第三十五条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による資料の提出又は報告を求められて、資料の提出をせず、虚偽の資料を提出し、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
第三十三条の規定による火災後の被害状況の調査を拒んだ者
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
第九条の四の規定に基づく条例には、これに違反した者に対し、三十万円以下の罰金に処する旨の規定を設けることができる。
次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした危険物保安技術協会又は日本消防検定協会の役員又は職員は、二十万円以下の過料に処する。
この法律により総務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
第十六条の十四第一項又は第二十一条の二十一第一項の政令の規定に違反して登記することを怠つたとき。
第十六条の三十四第一項及び第三項又は第二十一条の三十六第一項及び第三項に規定する業務以外の業務を行つたとき。
第十六条の四十七又は第二十一条の四十二第二項の規定による総務大臣の命令に違反したとき。
第二十一条の五十二第二項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第三項各号の規定による請求を拒んだ者は、二十万円以下の過料に処する。
第十六条の十三第二項又は第二十一条の二十二の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
第八条の二の三第五項(第三十六条第一項において準用する場合を含む。)、第十七条の二の三第四項又は第二十一条の十六の四第一項若しくは第二項の規定による届出を怠つた者は、五万円以下の過料に処する。
この法律は、昭和二十三年八月一日から、これを施行する。
この法律により許可を受け、又は届出をなさなければならない事項で、この法律施行前に警視庁令又は都道府県令により許可又は認可を受け、又は届出をなし、その後事情の変更しないものについては、これをこの法律により当該許可又は認可を受け、又は当該届出をなしたものとみなす。
消防法及び消防組織法の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第二十号)の施行後においては、日本消防検定協会については、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第一項第八号の規定並びに同項第十二号及び第十四号の規定(同項第十二号ニに掲げる業務に関する事務に係る部分を除く。)は、適用しない。
類別 | 性質 | 品名 |
第一類 | 酸化性固体 | 一 塩素酸塩類 二 過塩素酸塩類 三 無機過酸化物 四 亜塩素酸塩類 五 臭素酸塩類 六 硝酸塩類 七 よう素酸塩類 八 過マンガン酸塩類 九 重クロム酸塩類 十 その他のもので政令で定めるもの 十一 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの |
第二類 | 可燃性固体 | 一 硫化りん 二 赤りん 三 硫黄 四 鉄粉 五 金属粉 六 マグネシウム 七 その他のもので政令で定めるもの 八 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの 九 引火性固体 |
第三類 | 自然発火性物質及び禁水性物質 | 一 カリウム 二 ナトリウム 三 アルキルアルミニウム 四 アルキルリチウム 五 黄りん 六 アルカリ金属(カリウム及びナトリウムを除く。)及びアルカリ土類金属 七 有機金属化合物(アルキルアルミニウム及びアルキルリチウムを除く。) 八 金属の水素化物 九 金属のりん化物 十 カルシウム又はアルミニウムの炭化物 十一 その他のもので政令で定めるもの 十二 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの |
第四類 | 引火性液体 | 一 特殊引火物 二 第一石油類 三 アルコール類 四 第二石油類 五 第三石油類 六 第四石油類 七 動植物油類 |
第五類 | 自己反応性物質 | 一 有機過酸化物 二 硝酸エステル類 三 ニトロ化合物 四 ニトロソ化合物 五 アゾ化合物 六 ジアゾ化合物 七 ヒドラジンの誘導体 八 ヒドロキシルアミン 九 ヒドロキシルアミン塩類 十 その他のもので政令で定めるもの 十一 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの |
第六類 | 酸化性液体 | 一 過塩素酸 二 過酸化水素 三 硝酸 四 その他のもので政令で定めるもの 五 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの |
酸化性固体とは、固体(液体(一気圧において、温度二〇度で液状であるもの又は温度二〇度を超え四〇度以下の間において液状となるものをいう。以下同じ。)又は気体(一気圧において、温度二〇度で気体状であるものをいう。)以外のものをいう。以下同じ。)であつて、酸化力の潜在的な危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は衝撃に対する敏感性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
可燃性固体とは、固体であつて、火炎による着火の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すものであることをいう。
鉄粉とは、鉄の粉をいい、粒度等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
硫化りん、赤りん、硫黄及び鉄粉は、備考第二号に規定する性状を示すものとみなす。
金属粉とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄及びマグネシウム以外の金属の粉をいい、粒度等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
マグネシウム及び第二類の項第八号の物品のうちマグネシウムを含有するものにあつては、形状等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
引火性固体とは、固形アルコールその他一気圧において引火点が四〇度未満のものをいう。
自然発火性物質及び禁水性物質とは、固体又は液体であつて、空気中での発火の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は水と接触して発火し、若しくは可燃性ガスを発生する危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム及び黄りんは、前号に規定する性状を示すものとみなす。
引火性液体とは、液体(第三石油類、第四石油類及び動植物油類にあつては、一気圧において、温度二〇度で液状であるものに限る。)であつて、引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すものであることをいう。
特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素その他一気圧において、発火点が一〇〇度以下のもの又は引火点が零下二〇度以下で沸点が四〇度以下のものをいう。
第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他一気圧において引火点が二一度未満のものをいう。
アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコール(変性アルコールを含む。)をいい、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が二一度以上七〇度未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
第三石油類とは、重油、クレオソート油その他一気圧において引火点が七〇度以上二〇〇度未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。
第四石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他一気圧において引火点が二〇〇度以上二五〇度未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。
動植物油類とは、動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものであつて、一気圧において引火点が二五〇度未満のものをいい、総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く。
自己反応性物質とは、固体又は液体であつて、爆発の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は加熱分解の激しさを判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
第五類の項第十一号の物品にあつては、有機過酸化物を含有するもののうち不活性の固体を含有するもので、総務省令で定めるものを除く。
酸化性液体とは、液体であつて、酸化力の潜在的な危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
この表の性質欄に掲げる性状の二以上を有する物品の属する品名は、総務省令で定める。
第二十一条の四十五第一号の業務 | 一 学校教育法による大学若しくは高等専門学校において機械工学、電気工学若しくは工業化学に関する学科若しくは課程を修めて卒業した者(当該学科又は課程を修めて同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)又はこれと同等以上の学力を有する者 二 消防設備士の資格を有する者 三 建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第二条第二項に規定する一級建築士の資格を有する者 四 火災予防に係る審査又は検査に三年以上の実務経験を有する者 |
学校教育法による大学若しくは高等専門学校において機械工学、電気工学若しくは工業化学に関する学科若しくは課程を修めて卒業した者(当該学科又は課程を修めて同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)又はこれと同等以上の学力を有する者 |
第二十一条の四十五第一号の業務 | 一 木材クリブ乾燥設備 二 熱分布測定装置 三 煙濃度分布測定装置 四 気流分布測定装置 五 一酸化炭素濃度分布測定装置 六 ロードセル 七 排煙浄化設備 |
第二十一条の四十五第二号の業務 | 一 木材クリブ乾燥設備 二 閉鎖型スプリンクラーヘッド感度試験装置 三 散水分布測定装置 四 耐圧試験機 五 高圧大容量試験ポンプ 六 泡消火薬剤発泡装置 七 ガスクロマトグラフ 八 耐候性試験機 九 排煙浄化設備 |
第二十一条の四十五第三号の業務 | 一 感知器感度試験装置 二 スペクトルアナライザ 三 繰返し試験機 四 周囲温度試験機 五 衝撃電圧試験機 六 振動試験機 七 衝撃試験機 八 腐食試験機 九 湿度試験機 十 粉じん試験機 |
第二十一条の四十五第四号の業務 | 一 引張り強度試験装置 二 圧縮強度試験装置 三 塩水噴霧試験機 |