木造アパートに放火し、住人女性=当時(48)=を死亡させたとして、現住建造物等放火と重過失致死罪に問われた無職、新居田信善(にいだ・のぶよし)被告(61)の裁判員裁判の判決公判が26日、大阪地裁で開かれた。末弘陽一裁判長は「危険で悪質な犯行」として、懲役11年(求刑懲役12年)を言い渡した。
被告は起訴内容を認め、被告人質問では放火の動機について、死亡女性とは別のアパート住人の女性に好意を寄せていたと説明。自作自演の火災から助け出すことで、「親しくなりたい、その一心だった。(火の勢いは)想定以上で手に負える状況になくなった」と供述した。放火当時、好意を寄せていた女性は外出中でけがはなかった。
判決理由で、末弘裁判長はこうした動機について、「あまりに幼稚かつ浅はかで酌むべき事情はない。無関係の被害者の無念は察するに余りある」と指弾した。
判決などによると、令和6年6月9日早朝、大阪市西成区の木造2階建てアパートの1階一室に火のついた紙片を2回にわたって窓から投げ入れて9部屋のうち4部屋を全焼させ、2階に住む女性を急性一酸化炭素中毒で死亡させた。