参考までに2面の評論で才木を絶賛しているサンケイスポーツ専属評論家・星野伸之氏はオリックス時代の1996年、開幕から2試合連続1-0完封を達成している。開幕戦は一回に、2戦目は九回に1点が入って、どちらもスミ1完封。ちなみに、3戦目は延長十一回を投げ抜いて1失点で勝利投手に。とんでもない投球内容だ。スミ1を知り尽くしたレジェンドがホメるのだから、才木クン、胸を張っていい。
「ロッテを見ていると、去年の終盤の阪神を思い出しました。9月に入って、11連勝で優勝したでしょ。あのときも、なにをやってもうまくいく感じでした。そういう勢いを止めるのって、簡単ではないので…」
担当球団の5連敗を初めて見たという強運のトラ番・邨田直人がロッテの勢いを分析。確かに、あのときの阪神は世界中のどのチームも止められない、と思ったもの。才木の快投のすごさを表現するのに、実に分かりやすい例えだ。
阿部デスクの試合前の「準備」に気分を害した虎ソナだが、不謹慎にも、その何十倍も悲惨な過去を思い出していた。
6月2日、千葉といえば-。記憶の中に「新幹線襲撃の日」としてさん然?と残っている。もう28年も前のことだ。
千葉でのヤクルト戦になすすべもなく3連敗した阪神は京葉線、新幹線を乗り継いで、帰路に就いた。すると弱虎に怒り、暴徒と化したファンが、集団で車内に追いかけてきたのだ。東京駅では藤田平監督が乗るグリーン車にまで乱入。球団フロントは異常事態を収拾できなかった。
すると藤田監督はファン代表を新幹線の個室(当時はあった)に呼び入れ「何とかしたいと努力している。応援してほしい」と誠実に話したのだ。令和の時代、マナー最高の虎党に、こんな非常識はいない。最悪の過去を思い出してしまった自分が恥ずかしくなった。そして、心配を吹き飛ばしてくれた才木に感謝、感謝、また感謝。
タテジマご一行は28年前とは違って気分よく、千葉から関西に戻ったことだろう。さあ、甲子園で巻き返しだ。