ランキングに載っている・・・!?読んで頂きありがとうございます。
あとお知らせです。
主人公以外にもう1人オリキャラを登場させます。多分涼介戦の前後になるかと。つまりかなり先。
side主人公
───なんということでしょう
───元からは想像もつかないような状態、結果などに使用される。主に俺の印象としてはだが。*1
俺は頭文字Dの1ファンとして、原作を横で見ながら白米食うみたいな生活がしたかっただけである。名シーンなら3杯くらいいけるか?*2
だと言うのに、あんまりじゃないか────
「今は30分と少し・・・40分になればスタートのカウントが始まる。俺は頂上で、お前たちの結末を見届けよう」*3
「じゃあ準備しようぜ・・・アンタはエキストラだが、こうして舞台に上がってもらったんだ。あのハチロク同様、気になっていた実力の程を見せてもらうぜ・・・!」*4
「じゃあ、俺は上でギャラリーして見てるぜ。アレだけのオーラを持つクルマを駆るアンタの走り・・・楽しみにしてるぜ」*5
おお、神さまよ。寝ているのですか?とっとと起きて何とかしてください。いやしろ。
お願いですから、マジで───
────
✣✣✣✣✣
─────2時間ほど前
俺はスタンドを出て、交流戦に備えた腹ごしらえのためにファミレスに入った。さすがにここから数時間を空腹で過ごすにはキツいものがある。
・・・またコンビニでいいんじゃないかって?ぶっちゃけ文化的な食事が恋しいので却下である。
綺麗なおねーさんに席に案内され*8、メニューを選んでいると横から会話が聞こえた。
「────どうなりますかね、交流戦」
「結果はやる前から見えてる。どうせ秋名の惨敗だろ・・・秋名を手始めとして、あの高橋涼介が本格的に群馬エリアの攻略へ動き出したってことだ。
────だが群馬エリア最速はレッドサンズなんかじゃねぇ!俺たち、”妙義ナイトキッズ”だろ」
「当然でしょう!──毅さん、そろそろ・・・」
「あぁ・・・場所取りもある。もう行くとするか」
コツコツコツ・・・
ま、間違いない・・・アレは・・・!!
板金王だ!!!*9
もはや頭文字Dを知らない人でも『板金7万円』の単語が浸透してしまっている中里さんじゃないですか!!
『肝心なところでアンダーを!』は俺の言ってみたいセリフベスト5にノミネートされているので興奮を隠しきれない。*10
そしてこの後にたっぷり10秒くらい使ったR32鑑賞タイムがあるはず。やべぇ超見たい。
だが、今しがた俺の注文を取り終えたおねーさんが歩いて行ってしまったので、ここで席を立って店外へ行くのは失礼にあたりそうである。
───ぐっ・・・流石に申し訳なさが勝つな・・・。あぁぁでも見たいぃぃぃぃ・・・ッ!
そうして、俺は断腸の思いで席に着き続けるのであった。
✣✣✣✣✣
side
────スカイラインGT-R、BNR32型。
コイツはレースに勝つために生まれてきたクルマだ。
当時のグループAレギュレーションにおけるターボ車の排気量係数を逆手にとり、上限値ギリギリになるように設計された2.6ℓの独特な排気量を誇る強力なツインターボエンジン────RB26DETT。
市販車としては異例なほどに高められた剛性を持つボディ。
純正でありながら16インチ、225/7.5jを誇る極太のタイヤとホイール。
普段はFRのようなステア特性を持ちながら、テールスライドしそうな時はリアタイヤが受け止めきれない分のトルク量をフロントに移し、4WDとしてのトラクションを実現するハイテク装置───アテーサET-S。
その他スーパーHICASや高性能ABS、16bitのECUなど、まさに日産の技術の結晶の1台である。
まさに”レースに勝つため”だけに造り上げられたマシンの直系。サラブレッドと言ってもいいだろう。
速さを追求するなら、道具として優れたマシンを選ぶべきなのは当然。
Rなんてズルだとか、クルマがスゴいだけだと抜かした奴らは全員ミラーから消してやった。
GT-Rはロータリーと宿命の関係にある。だがピュアスポーツとして生まれたRX-7と、レースだけを意識して生まれた32とじゃあ次元が違うんだよ。
───イモロータリーどもにそれを教えてやるぜ・・・!
そう思いながら乗り込もうとした時、2つ隣に停まっているクルマが目に入った。
───コイツは、何だ・・・?
思わず近寄って観察する。
パッと見ても車種が分からないなんざ久しぶりだ。
だが・・・でかい開口部の空いたバンパーに、エア抜き目的でつけられただろうフロントフェンダーのダクト。
そして間違いなく空力を意識している曲線を描いた、ド派手なリアウィング。
ナンバーは都内か・・・だが間違いなく走り屋だな。
俺はある程度速い走り屋なら、オーラを感じ取ることが出来る。
高橋涼介は思わず息を呑むような、強いオーラを放っていた。
弟である啓介はまだ弱い・・・が、燃えるようなオーラを発していた。
だが、それは走っているのを見て感じた事だ。
なのに────俺は初めて、クルマ単体でありながら恐ろしい程のオーラを叩き付けられている。しかも強いだけでなく・・・呑み込まれてしまいそうな強烈さを持っている。ハッキリ言って不気味な程だ・・・。
バトルマシンとして凄まじい完成度を誇っているのを、俺は無意識に感じ取ってでもいるのか・・・?
それとも─────
「毅さん、どうしましたー!?」
チームメンバーに呼ばれ、思わずハッとした。
同時に、感じていた謎の威圧感が消える。もう一度そのマシンを見るが、息苦しさは感じない。
───錯覚、か?だが今のは・・・。
深く考え込んでしまいそうになるが、再度呼び掛けられたことにより、体は運転席へと動き出した。
エンジンに火を入れながらも、チラリと横のクルマを見やる。
ここに停まっているという事は、客のうちの誰かがドライバーなのだろう。目的は恐らく、俺たちと同じ交流戦の見物。
あくまで今回は赤城と秋名の2チームがメインだ。それは分かっているが・・・。
───あわよくば、走っている所をこの目で拝みたいもんだぜ。
✣✣✣✣✣
side主人公
原作のシーンを観察できないことをシクシクと悲しみながらも腹いっぱい食い、いざ!と秋名山に到着した。時刻はPM9:10。・・・はい、大遅刻である。
いや、ちゃうねん。注文したメニューがなかなか届かなかったり、暗くて地図が見えにくかってん。
え、半分は自業自得だって?そうだよ?*11
手頃なギャラリースポットを探しながら登っていくが、どこもかしこも人、人、人の海で溢れかえっている。というか思っていたより数が多い。
流石はレッドサンズといったところだろうか。知名度がダントツなのが影響してるのだろう。所々に赤の警棒を振るマーシャル的な人員もチラホラ。俺を視認すると腕を大きく回して、下ってくる連中に合図を送っているのが見て取れる。
少ししてすれ違うのはレットサンズのステッカーを付けた車列。
タイヤの音が聞こえるくらい攻めてはいるが、決して対向車線にはみ出して来ないので、やはり基本的なレベルがかなり高い水準にあるのがよく分かる。乱れもないし相当手馴れてるらしい。スゴいね。
シルビア組を基本として、中にはインテRやロードスターも居るようだ。おっ、セリカXXとかスープラもいるのか。
この世界に来て少し慣れたつもりではいるが、そもそものスポーツカーを見かける数が向こうと段違いのため、思わず反応してしまうのだ。
そろそろ慣れたいと思うけどね。
5連ヘアピンを過ぎ、スケートリンク前のストレートを抜けるが、まだまだ空いてる場所は見つかりそうにない。・・・というかもう最初のヘアピンまで上がってきてしまった。
うーん・・・。
まぁ、最初のやり取りを横で聞いて
旧料金所後まで登ってくると、次のフリー走行の1団とちょうどすれ違った。
これ幸いと空いたスペースに車を停めると、エンジンを切る。
主役は僕じゃないんでね!!*12
ステアリングを外して車から降りると、2名ほどこちらに歩いてきているのが目に入った。
1人は金髪のヤンキーみたいなイケメン。つまり啓介である。
そして、その後ろにもう1人。
青みがかった黒髪。
白いズボンに靴とネイビーのワイシャツ。
切れ長の目にスっと通った鼻筋、薄めの唇と恐ろしく整った顔立ち。
少しキザに片手をポケットに突っ込みながらも綺麗な姿勢で歩いてくる姿は様になっている。
────はい、どっからどう見ても高橋涼介ですね。
冷静に考えると、フリー走行で出た1団は当然レッドサンズ側の人間だろう。スピードスターズにフリー走行で魅せられるくらいのテクを持った奴居ないし。*13
つまり俺はわざわざレッドサンズの傍にクルマを停めた訳である。
そりゃ初手でカリスマ召喚されますわ。
うーん、凄いな・・・。ここまで顔面が良いと敗北感すら湧いてこないのか。俺自身フツメンくらいの容姿は持っているハズなんだが。
加えて高身長*14で金持ち。将来は優秀な医者となる未来が待ってると来たもんだ。群馬の大病院にその人ありと言われるなんて並大抵のレベルじゃないだろうし。
まさにかんぺき〜な人間である。*15
「・・・啓介、なぜ彼は俺の顔を見てうんうん頷いて居るんだ?」
「俺に聞かないでくれアニキ」
「・・・あの、やり直せたりしませんか?(震え声)」
「ふざけたこと言ってねぇで、話聞いてもらうぜ。・・・まぁお前なら知ってるとは思うが、俺のアニキを紹介しておく」
「初めまして、かな。俺は高橋 涼介。赤城レッドサンズのチームリーダーを務めている。よろしく頼む」
「あっ続けるのね・・・渡辺 隼と言います。こちらこそよろしく。かの有名なカリスマに会えるとは光栄ですね。”赤城の白い彗星”さん?」
「フッ、懐かしい名前で呼んでくれるじゃないか。───ところで、さっきまでどこに居たんだ?啓介が散々探しながらも、来てねぇ来てねぇとうるさかったんだ」
「なんすかその束縛強い彼女みたいなの。・・・啓介と恋仲になったつもりは無いんですけど」
「ぶん殴っていいか???」
「心の底からすいませんでした」*16
俺たちのやり取りを見てクックックと笑う涼介さん。些細な仕草でも絵になるのってズルくね?顔面偏差値の格差社会である。・・・頭でも負けてる?それはそう。*17
しっかし、さっきの”彼女”という言葉に一瞬曇った表情を見せたという事は・・・。
───彼女は、もう既に居ないのか。
苗字は忘れたけど、確か香織さん・・・だったか。
名前はよく覚えてますよ?死神のねっとりボイスと共に。*18
将来有望な医大生の男2人を狂わせるレベルの美女なら、是非お目にかかりたいと思っていたのだが。*19
まぁ、この時期は多分整理もついてないと思うから、あんまり刺激しないようにしとこう。
「さて、いきなりだが本題に入ろう。
───今回のフリー走行に出てくれないか?」
「はい??」
何言ってんのお兄さん?これはレッドサンズとスピードスターズの交流戦でしょう?部外者が出しゃばんのはおかしくないっすかね?
えっ、スピードスターズの了承は得てる??彼らも見たいと言ってた??まさか繋がりがあるとは思わなかったが、予想外の収穫だった??
あの、ちょっと・・・?
あれよあれよという間にクルマを移動させられ、そうして完成した1団。
次発、俺氏。
最後尾、涼介。
──いやおかしいって!?!?
これアレか!?パラレルドリフトのシーンに俺が割り込んだ!?あっもう既に1本こなしてるから違うのね。良かった。いや良くねぇよ。*20
不満げにアクセルを吹かす俺を見ながらもバシバシとパッシングを浴びせてくるカリスマ。
おいコラ笑ってるの見えてんぞこんちくしょう。
そもそもよ?我のクルマ4駆ぞ?魅せドリしろと?これで??
不満をタラタラ流していると、啓介がハザードを出して動き出した。発進の合図である。
うわー気が進まねーやり直してーとうだうだ唱えてみるが、もちろん何も現状は変わらない。
うーん、仕方ない・・・やりますか。
────っと、滑らせるなら弄っておかなければ。
センターコンソールのトグルスイッチに触れながら、俺は啓介に続いてフルスロットルをくれてやった。
主人公 : まさかのバタフライエフェクトでフリー走行に参加することに。スピードスターズのリーダーと顔繋ぎが完了してたせいでブレーキもかからず暖簾に腕押し。撒いた種に足を取られないと思ってたんか?
啓介 : 主人公が現れてニッコニコ。ちなみにさっきまではハチロクも来てないのでめちゃ不機嫌だった。フリー走行で主人公のウデを見ようと考えてる。
涼介 : 主人公と初顔合わせ。最初の印象としては平凡、というか変な人。おもしろい奴だなとは考えつつ、実は策略を張り巡らさせている最中で、その為に主人公をフリー走行に誘った。なお最後のパッシングは啓介への合図なので煽りではない。
実は夏終わりに衝撃のカミングアウトが待ち受けている。
スピードスターズ : 今回蚊帳の外。史浩を通じて涼介の提案を受け、快諾。なんなら高橋兄弟より興味津々。しれっと横に店長が居る。主人公が来た時にスタンド組だけぶち上がってた。実は主人公が涼介に聞いたのとは若干違う提案を受けた。健二は胸を撫で下ろした。
作者 : 今回でバトルに突入するつもりだったのに、2部構成になり驚いている。