書き上がったので初投稿です。
side 主人公
さて、時刻は10時過ぎ。日も高くなったのでぼちぼち探索と行こうか!!気分もスッキリしているのでテンション高めである。*1
地図も買ったので、図面上でガソリンスタンドを探しまくる。原作では片側2車線の対面通行とかだったはずなので、恐らく幹線道路だろうと当たりをつけて探す。
そもそもガソリンスタンドが多いわ!!大した範囲じゃないのにessoのスタンドだけでも両手じゃ足りん!
───落ち着け、時間はあるんだ。取り敢えず順番に回って探そう。時間はかかるけど確実性は高いし、ローラー作戦で行こう。・・・と言ってもどこから回るか・・・。
うーん・・・まぁ、取り敢えず秋名山に近い順で回ってみるか。
✣✣✣✣✣
そうして早速1件目に来た訳だが・・・。一言言わせてくれ。
ガソリンやっっす!!!*4
ハイオク100円以下!?財布へのダメージが無いに等しいだろこんなの!もう乗り放題だろこれ!!*5
向こうなんてリッター200円になりそうなんだぞ!?
あ〜^^ この世界さいこ〜〜もうここに住む〜〜未練なんて存在しないわ〜〜*6
「いらっしゃいませー!」
───ハッ!?本来の目的を忘れかけるとこだった!*7
俺はそもそも原作のガソスタを探すために寄ったのだから、きちんと確認しなければ。
と言っても、原作でのスタンドのレイアウトを覚えていないので、顔とかで判断するしかない。もしくは車。
だが現在池谷先輩は事故って車が無いはず。あの目立つS13をランドマークには出来ないのだ。
・・・まぁ、ガソリンもかなり減っているので、このまま先に給油してしまおう。
「いらっしゃい──何にします?お客さん」
「!?!?」
こっこの声は・・・間違いない!
店長!店長じゃないですか!!文太の走り屋仲間でありながらヘタで遅かったらしいあの!!*8
こうして顔を見ると、なるほど確かに原作の面影を感じる。
ということは・・・間違いない!
ここが聖地だ!!!*9
「・・・えっと、お客さん?」
「あっごめんなさい(超早口)
・・・ハイオク満タン、現金で」
「分かりました───ハイオク満タンだ、イツキ!!」
えっえっえっ
イツキいるの!?!?うわっ刈り上げヘアー!!*10
今こんななのに、将来あんなデブになっちまうのか・・・時の流れは残酷だぜ。
「ハイオク満タン、入りまーす!」
気が付けば、俺がテンション上がってる間に店長は別のとこへ行ってしまったらしい。これ幸いと降りてイツキに話しかける。自分から原作キャラに絡みに行くのはこれで初となる。・・・えっ啓介?*11
───ヤベー、ドキドキする・・・平常心平常心・・・。
「そこのお兄さん、ちょっといいですか?」
「え、あっはい何でしょう?」
「・・・ここに来れば、秋名スピードスターズのメンバーに会えるって聞いたんだけど、メンバーの人はいます?」
side イツキ
(うおぉぉ・・・カッチョイイ・・・!!)
今日の交流戦を楽しみにしながらバイトをこなしていると、ビシッとキマッたエアロの車が来たので一頻り感嘆した後、ウキウキしながら近寄ったのがついさっき。
そのまま店長から給油作業を引き継いでハイオクを注ぎ込んでいると、ドライバーの人が突然話しかけてきた。
───ここに来れば、秋名スピードスターズのメンバーに会えるって聞いたんだけど。
秋名スピードスターズ。
それは先輩たちが所属する、秋名山をホームコースとするチーム。
当然走り屋のチームのため、車をまだ持っていないオレは所属できてないけど・・・今にハチロクを買って華々しい峠デビューを決めるぜ!!
・・・そんな今後を考えていた俺にとって、”秋名スピードスターズのメンバー”という言葉は天にも登る福音にさえ聞こえた。
(あぁ・・・なんていい響きなんだ)
「・・・あの、お兄さん?」
「うぇっ?」
あっトリップしてた!?これじゃ拓海のこと笑えねーぜチクショウ・・・。と、取り敢えず返事を返さなきゃ・・・!
この時、オレにちょっと魔が差した。*12
───オレ、メンバーじゃないけどちょっとくらいいい思いしても良いよな?な?
「えーっと・・・」
「いや、間違いじゃないですよ・・・ここが秋名スピードスターズのメンバーのいるガソリンスタンドです。───何を隠そう、俺もメンバーなんですよ!」
side 主人公
「──俺もメンバーなんですよ!」
うーん・・・こうして見るとなかなかアホに見えるな・・・。
原作でも度々あったイツキの暴走をこんな形で目にする事ができて、原作ファンとしてはちょっと嬉しく思う気持ちもある。
───つっても堂々と嘘つかれたんですけどね??
アンタ次の交流戦の原因になっちまうぞ?*13
このパターンの後は、イツキも相手も大体ロクな目に遭わないので1度落ち着かせるとしようか。
「あー・・・と言っても、バトルを仕掛けに来たとかそういう訳ではなくてね?ただどんなチームなのかなって気になっただけなんだよ・・・今夜の交流戦も見に行くつもりだし」
この先起きる中里との1件は、相手がバトルの申し込みをするために訪れたために発生した事故としての一面もある。イツキに非があるのは間違いないけどね。
対策として、まずそういった方向に話を持って行かないように予防線をまず貼る。
そして、ここで1度嘘はきちんと暴いておくべきだと考えてる。・・・今思い付いた事だけど。
人の経験というのは、成功体験よりも、失敗した経験の方がより強く印象に残りやすい。(経験談)そして殆どの人が失敗から学び、同じ事を起こさなくなって成長していくのだ。
願わくば、これで心変わりして、この先の恋愛経験も良い方向に転がっていく効果を期待してみる。*14
「しかも、今回の相手はあのレッドサンズだって言うじゃないか。───ぶっちゃけ、どう?勝てそうかい?」
「いや〜正直なところ、先輩たちは厳しいって言ってたんですよ・・・でも大丈夫です!今回はダウンヒルに限って、うちも助っ人を呼んでるんで!」
「へぇ、地元のチームが頼りにする助っ人か・・・。それってどんな人かわかる?*15」
「いや、オレも詳しい事は分からないんですけど・・・なんでも、話には元”伝説の走り屋”だとか」
「ほうほう・・・面白そうだねぇ。じゃあ上りは?チームの誰かが走るの?もしかして君とか?」
よし、自然にイツキを深堀する話を切り出せた。あとはここから詰めていけばボロが出てくるはず。
ぶっちゃけ原作のイツキに対して、どこか自分を投影してた気持ちもあったから正直心苦しいけど、キミの未来を良くするために仕方ないんだ・・・。*16
「え、いやーそれは・・・俺じゃないですよ。実は、まだクルマも無くて・・・」
「えっ、クルマ無いのにチームにいるの?・・・あ、メカニックってこと?───もしかして、チームメンバーって嘘なんじゃ・・・」
「ご、ごめんなさーい!!」
「うおっ」
突然の大声にかなりびっくりしてしまった。
そして大声と同時にイツキはノズルを刺したまま土下座をしだした。────いやちょっと!?
原作キャラに土下座をさせるとか何やってんだ俺というかここ大通りに面してるから人目があって目線が気になるしあそこのサラリーマンめっちゃこっち見てるから早く止めてあげないとイツキもそうだけど俺が社会的にヤバイぃぃい!!!*17
「ちょっお兄さん!顔上げて顔!!そんな土下座されるような事でもないから!大丈夫だから!」
取り敢えずササッと立ってもらい、そのまま軽く諭す事に・・・。えっマッチポンプ・・・?お黙り。
「まぁ、見栄を張りたい気持ちもよく分かるよ。俺もよくやらかすし・・・。でも初対面の相手でも関係なく虚勢を張ると、余計な勘違いも産みやすいし、程々にしときなよ?・・・彼女とか出来た時に苦労したくないでしょ?」*18*19
「は、はい・・・気を付けます」
「うん、なら良し。・・・まぁ、スピードスターズの内情を知ってるみたいだし、メンバーじゃないにしろ近い位置にいるのは分かるからさ・・・ここが噂のスタンドだっていう確証も取れたしね」
「すいませーーん!!!」
おや、この声は・・・
「土下座してるのが見えて・・・お客さん、どうされました!?」
やはり池谷先輩!!まだフサフサだ!!*20
───ちょっと待った、俺、さっきイツキに土下座させてたのを見られてたってこと!?
・・・印象最悪では?*21
しかもそのままイツキに倣ったのか頭を下げてくる!!やめて!俺のライフはもうゼロよ!
「いやっ別に文句があってああなったとかそういう訳じゃ無くてですね───」
「どうした池谷!?」
だぁぁあ店長まで来ちゃったぁああ!!!
何回来るんだよお!!もういいよ!!!
✣✣✣✣✣
「いやーすいません、早とちりしてしまって・・・」
「ハハハ・・・大丈夫ですよ・・・」
つ か れ た 。
あの後誤解を解くのに20分くらいかかったのは言うまでもない。
その間ずっと給油のドライブウェイを塞ぐのもよくないので、洗車機の方へ捌けさせて貰っている。
まぁ、もう周りにお客さんは居ないんだけどね?
「いやー、にしてもそんな遠方まで話が知れ渡ってるとは・・・だって都内から、ですもんね」
「ええまぁ・・・とはいえ、まさかスピードスターズのリーダーさんに会えるとまでは思ってませんでしたよ。所で、車は?」
「いやー実はこの前事故っちゃって、入院中なんですよ。この包帯もまだ治りきってなくて・・・」
「あらら、それは大変でしたね・・・お大事にしてください」
「ああ・・・すいません、ありがとうございます。にしてもイツキぃ・・・お前大ふかしこいたなー?うちのチームには、車買ったら入れてやるって約束だったろうが」
「いやーうへへ・・・気持ちが先走ったというか・・・」
「まぁまぁ、そんな言わなくても大丈夫ですよ。それより、さっきイツキくんから聞いた伝説の走り屋って言うのは?」
「ええ・・・その昔、秋名のダウンヒルで伝説と呼ばれた走り屋が居るって、以前店長から聞いたんです。店長の話だと、下りなら今でも”秋名最速”だ。・・・って自信たっぷりなんですよ」
「まーな・・・あの走りを知ってるヤツなら全員言うと思うぜ、俺はな」
「ぶっ込むならここか・・・もしかして、そのクルマってハチロクだったりしません?」
「えっ!?お客さん、知ってたんですか!?」
「
よしよし、話の誘導も上手くいってるな・・・。ここで話を聞いた体にしておかないと、後々なんでそんなこと知ってるんだ?ってなりかねん。
取り敢えず、今朝の明け方に啓介へ話した内容をそのまま伝えてみる。
すると、それを聞いた店長は納得の表情で頷いていた。つまり、これは事実に相違ないって事だ。
───という事は、やっぱり文太は著名な峠はほぼ遠征したのか・・・。
原作だとそういった細かい描写はなかったからほぼ俺の憶測だったけど、正解していて嬉しい気分である。
「よくそこまでの情報を集めたもんだな・・・確かにあの頃・・・文太と俺らは各地の峠に遠征に行ったよ・・・懐かしいぜ。栃木にも茨城にも、スゴ腕の走り屋がゴロゴロ居たんだ」
「文太って・・・店長も知ってたんですか!?藤原さんのこと!?」
「あっいけね・・・いやーまぁ、なんというか・・・直接教えるのは文太に止められててな・・・昔の仲間って堂々と言えなかったんだ。すまんな、池谷」
「なるほど・・・だから今、藤原さんが豆腐屋をやってるって知ってたんですね」
「まぁ、そういうこった」
そしてそのまましばらく話し込んでしまい・・・。
俺がスタンドを発ったのは既に日が落ち始めた頃だった。
途中で店の中も見せてもらったりして、原作の聖地を堪能したのは言うまでもない。
主人公 : 原作のスタンドを発見出来て大はしゃぎ。しかし、ここで原作からの妄想の裏取りが取れたことが、後々嵐を呼ぶ羽目になるのは言うまでもない。
イツキ : 原作主人公の親友。将来とてつもなく太る事を本作主人公は知っている。お相手が誰かは現状判明していないが、巡り巡ってかつての恋を成就させていて欲しい。ちなみに今作ではそうなる予定。
「厚揚げください」 : 原作で左のセリフを何回言ったのかわからない人。相当数通い詰めていた事が伺える。この作品では、愛車の修理費のために治りきっていないものの仕事に出ている。情熱にテクニックが追いついていないため、今作でテコ入れする予定。
店長 : 原作における先代主人公組扱いのうちの1人。つまりかつてのイツキ枠。文太のトンデモ走りの大体の被害者。実は今作では1回目の交流戦からギャラリーに行こうと心変わりしている。どちらかと言えば愛車のカムリも当時は新しめのため、比較的新型車などに詳しい。そのため、実は初見で主人公のクルマの車種を見抜いている。