●国公立大2次試験前期日程始まる
国公立大の2次試験は25日、前期日程を皮切りに全国で始まり、石川県内では4大学で試験が行われた。長引いた雪や3年ぶりに平日の実施となった影響で、公共交通機関の利用者が例年に比べて多かったためか、金沢駅から金大角間キャンパスに向かうバスが混雑し、駅には受験生の長蛇の列ができた。この日は受験用に臨時バスが増便されていたが、一部は「定員オーバー」で乗ることができず、試験の開始時刻が30分遅れるトラブルが発生した。
●金大・角間、開始30分繰り下げ
金大によると、受験生に午前9時までに会場入りするよう呼び掛けていたが、金沢駅には午前8時20分時点で角間キャンパス行きのバスに乗れなかった受験生が100人以上残った。
このため、角間キャンパスの試験会場では開始時刻を30分繰り下げて対応した。この会場で試験を受けた約2600人に影響した。
北陸鉄道(金沢市)は25日、角間キャンパスへの会場入りに間に合うように、金沢駅発の臨時バスを午前6時半から8時15分まで、定期便を含め10~15分間隔で運行した。
しかし、雪が降った週明けの平日で、定期便を使う通勤・通学の利用者が多かったことから、例年であれば定期便にも分散していた受験生の利用が臨時バスに集中。乗ることができない人が発生したとみられる。
角間キャンパスでは教職員が説明に追われ、午前9時過ぎに急いで会場に入る受験生の姿が見られた。七尾高の女性生徒(18)は「地震直後は集中できない時期もあったが、きょうは開始が遅れた分、勉強できてラッキーだった」と話した。
金大では後期日程を廃止した2021年の2次試験で、臨時バスに利用者が殺到して運行が乱れ、開始が15分遅れたことがある。
この日試験が行われた石川県立大、県立看護大、公立小松大ではトラブルはなかった。前期のみの金大は26日にも試験を実施する。受験者は初日よりも少ないため、臨時バスは当初の予定通り運行する。合格発表は公立小松大が3月6日、県立大、県立看護大が7日、金大が9日。
●全国で23万人志願
全国では172大学613学部に23万5719人が志願し、募集人員に対する倍率は昨年と同じ2・9倍となった。このうち、国立大(81大学406学部)には17万8611人が志願し、倍率は2・8倍。公立大(91大学207学部)の志願者は5万7108人で、倍率は3・4倍。
後期日程は3月12日以降に132大学424学部で実施。金沢美大や公立小松大など一部公立大の中期日程は、3月8日以降に27大学39学部で予定している。