ねこはまたさすらった。
さむいひも、あついひも、かわをこえ、やまをこえ、どこまでいってもにんげんのせかいはつづいていた。
にんげんはどこにでもいて、どこでもおなじようにせかせかといそがしそうにあるいていた。
でも、ねこはしっていた。
にんげんはただいそがしくしているだけで、ほんとうはなんにもわかっていないのだ。
あるひ、ねこはふしぎなばしょをみつけた。
そこにはだれもいなかった。
ひろいだいちに、みどりのくさがはえ、かわがきらきらとかがやいていた。ねこはおもった。
「ここなら、ほんとうのくにがつくれるかもしれない。」
ねこはふたたびくにをつくることにした。
こんどはひとりでなく、いろんなねこたちをよんだ。
「ここならしあわせになれるよ!」とさけぶと、あちこちからねこがあつまってきた。
さいしょは、すばらしいくにだった。
くるしむねこがいたら、みんなでなぐさめあった。
「みんながひとつ、みんながおなじ、みんなでくらすしあわせなばしょ!」
さいしょは、それでよかった。
でも、すこしずつ、おかしなことがふえてきた。
「おまえはえものをとってくるのがうまいのだから、もっとはたらくべきだよね?」
「わたしはちからがないから、ほかのねこがたくさんはたらいてくれたほうがいいにきまってるよね?」
「みんなおなじなのだから、ひとりだけおおくたべるのはよくないよね?」
みんながみんなをおなじようにするために、つよいねこがきまりをつくった。
「みんなおなじ、みんなひとつ、みんなしあわせなはずだよね?」
でも、ねこはおもった。
「ほんとうに、そうだろうか?」
あるひ、ねこはきがついた。
このくにでは、ひとりのねこがじぶんでなにかをきめることができなくなっている。
みんなが「しあわせ」とおもわなければいけない。
みんなが「おなじ」といわなければいけない。
だれかがまちがっているとおもっても、それをいうことができない。
それは、ほんとうに、いいくになのだろうか?
ねこは、ふたたびくにをすてることにした。
「こんどこそ、ほんとうにしあわせなくにをつくるんだ。」
ねこは、またあるきだした。
どこかに、ほんとうにじゆうで、ほんとうにしあわせなばしょがあるのか。
あるいは、それはどこにもないのかもしれない。
それでも、ねこはあるきつづける。
どこまでも、どこまでも、またあたらしいばしょをめざして。
横だがもう投稿されてる https://anond.hatelabo.jp/20250224181553
ねこに安住の日は来るのか…?😢