Post

Conversation

正常圧水頭症に対するVPシャントの一例です。これは何が原因だったのか同業の方にご意見いただきたいです。 この方は、数か月前からの歩行障害を主訴に来院されました。確かに歩行はすり足様で膝が上がらないと仰っていたように思います。画像は典型的なDESH(水頭症に特異的な画像所見)を示しており、症状は歩行障害だけでしたが、タップテストも陽性でシャント手術でよくなる可能性が高いことをを説明すると同時に、水頭症は診断自体が難しく、診断基準も「シャント手術で症状改善が得られたもの」とやってみなければわからない部分も多々ある旨説明し手術に臨みました。  全身麻酔下に、型どおりの手術(私は右後角穿刺、中継点なしの、臍右方を第一選択にしていました。)で、手技自体は問題なく終了。いつも通りの手術という感じでした。(マクロの手術なので動画はありません。)術後の頭部から腹部までのCTでもシャントカテーテルはいつも通りの皮下トンネルで腹部まで達しており特に問題はありませんでした。  ところが術後、原因不明の嚥下障害が出現。画像で新たな脳梗塞やその他の所見はもちろん検索しました。脳脊髄圧の急激な低下が影響しているのかもと思い、シャントの設定圧を最高圧にするなどいろいろ試しましたが改善なく、一時的に経鼻経管栄養を実施しつつリハビリに託しました。入院が長引き数か月におよびましたが何とかとろみをつければ嚥下できるまでに回復し、独歩退院されました。    ちなみにこんな不誠実な説明はしていません。正直に「わからない」と説明していました。  思いつく限りのキーワードで同様の症例の報告を検索しましたが渉猟した範囲では術後嚥下障害が出現した例は見つけられませんでした。  一体、何が原因だったのか。専門家の意見も聞きたいと思い、事故調査委員会に託したい思いで報告を上げました。しかし、専門家を交えた、まともな事故調査委員会は現在まで開かれていません。 下記専門外の方に。関東労災のページがわかりやすかったのでリンク貼り付けてます。 kantoh.johas.go.jp/column/2021042
Image