伊藤詩織さんを批判する元弁護士とメディアについて。

20日の西廣弁護士らの記者会見と、伊藤詩織さんを批判的に扱うメディアについて。
1. 強い違和感を抱いた点
今回の西廣弁護士やそれに同調する記者の発言に対し、私は 「共依存」と「バウンダリー(境界線)」の問題を支援者側が無自覚に再生産している と感じました。
つまり、元弁護士や記者たちが、サバイバーである伊藤詩織さんに対して 新たな加害 を行っているのではないか、という違和感です。

伊藤さんの映画に 関係者の許諾なく映像が使用された という指摘は、確かに「正論」です。警察官の情報秘匿などについても、ジャーナリズムにおいて譲れない部分であることは理解できますが、伊藤さんが 過去に出版した書籍の段階で、すでに警察組織は情報提供者を把握していた 可能性が高いはずです。
それにも関わらず、なぜ今になって問題視するのでしょうか?
もし、本当に警察官が何らかの不利益を被っているなら、弁護士やジャーナリストの役割は 「その不利益の実態を調査し、司法とジャーナリズムの力で追及すること」 ではないでしょうか?

2. 映画の内容に対する疑問
記者たちは、映画を視聴したのであれば、関係者の許諾がなかった映像は

  • その関係者を批判的に描いていましたか?

  • あるいは、その関係者の人格を貶めるような描き方をしていましたか?

もしそうでないなら、世界中で映像が流れたとして、どのような 実害 があるのでしょうか?
「許諾がないこと自体が問題だ」というのは正論ですが、それが被害者へのバッシングの理由になるでしょうか?
3. 特に問題視した2つの点
私が今回の記者会見で 最も問題視したのは、次の2点 です。
① 「誓約書違反が将来の被害者救済活動を阻害する」という論理
西廣弁護士らは「伊藤さんが誓約書を破ったことが、将来の被害者救済活動を阻害する」と主張しました。
しかし、それは 日本社会の人権擁護の未熟さを容認する主張 であり、被害者支援の専門家が取るべき立場とは思えません。
対人援助を福祉の立場から行う私にとって、 この論理は到底受け入れられません

② 「力を持った伊藤さんすら、このように攻撃される」という現実

今や伊藤さんは 世界的に著名となり、一定の社会的な力を得た 立場です。
しかし、それにも関わらず「弁護士やジャーナリストの規範から逸脱したら、こんな目に遭わされる」という事実が示されました。
これこそが 日本社会で被害者が声を上げられなくなる原因ではないでしょうか?
被害者が勇気を出して声を上げると、支援者や専門家側から「未熟さ」を指摘され、
規範に従わせるために 記者会見で公に批判される
記者たちが記事の見出しなどでミスリードを誘う手法も含めて世間に発信する。
この 「情報の使い方」自体が暴力的である と私は考えます。
(ジャーナリストが ファーストインプレッション効果 を知らないわけがありません。)

4. 被害者たちに与える「メッセージ」
今回の記者会見と報道によって、今 社会に存在する被害者たち には
「弁護士やジャーナリストの規範から逸脱すると、こんな目に遭う」
というメッセージが送られました。
これは、 被害者を抑圧し、支配する構造を強化する ものではないでしょうか?
弁護士という 社会的信用の高さ
ジャーナリストという 世間への発信力の強さ を利用すれば、
暴力を 一見「正論」に見せかけながら合法的に行う ことができる。
これこそ 支配構造を維持する要素そのもの です。

5. 「被害者」と「ジャーナリスト」の境界線をどう扱うべきか
伊藤詩織さんは 「ジャーナリストとしての表現」 と語っていますが、彼女の前提は 「被害者」であること に変わりありません。
ジャーナリストとして 伊藤さんというジャーナリストでもある被害者の表現と語りをどう扱うべきか?
そこにもっと 繊細な視点 が求められるべきではないでしょうか?

6. ジャーナリストの姿勢について
ジャーナリストはこの問題を より冷静に、対立した双方の視点に立って論じる必要があるのではないでしょうか?

日本社会が なぜ「見て見ぬふりをする第三者」を大量に生み出すのか を考えると、
今回の弁護士とジャーナリストの行為こそが、その 根本原因の一部になっている ように思えます。
今回の彼女らの行為は、結局 加害者と同じ方法を取った ということではないでしょうか?
それを 「支援を専門とする立場」として公表しながら行った ことに、
私は 職業倫理上、大きな問題を感じました。


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伊藤詩織さんを批判する元弁護士とメディアについて。|工藤美奈子
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