「蒼天航路」アニメ版は原作の魅力を表現しきれなかった?
共産党政権成立後の中国には良い印象は持ってはいませんが、中国史は嫌いではありません。長い中国の歴史の中でも特に、三国時代を舞台とした「三国志」は、今は亡き横山光輝氏の功績等も相まって、日本でも読者はかなり多く、題材とされた作品もそれこそ星の数ほどありますが、その一作に「蒼天航路」という作品があるようです。
この作品は、昨年4月から半年間アニメ化されていましたが、まず映像技術はかなり綺麗だったと思います。そしてそんな映像の元表現された、キャラクターの描写、個人的にはめっためったにされた少年時代の曹操が、復讐として盗人を斬殺したシーン、太平道の首領だった張角が死ぬ際、吐いた大量の血から三国時代を暗示する三匹の龍を見て大乱世を予感したシーン、トウ卓が、物語序盤の悪役だった宦官、張譲を斬殺したシーン、その養子で、ワールドヒーローズシリーズにも登場したジャック・バウアー、いや呂布が次々とやはり大惨殺したシーン等が印象に残り、残酷描写が目立ちましたが、かなり迫力がありました。さすが三国志の英雄達!!俺達ができない事を全く平然とやってのける!!そこにチョーしびれる!!あこがれるぅー!!(笑)
しかし、そういう光る点も確かにありましたが、そんな曹操をはじめとする魅力的な英雄達等に生命を吹き込むべき声優陣、残念ながらかなり玉石混交だったと思います。
悪役のイメージが強い主人公・曹操は、宮野真守氏で、冷静に話すシーンはまだともかくとして、相手を論破したり、「ならば良し!!」と決め台詞を披露したりするシーンは、元々宮野氏自身かなり痩身なのもあるのだろうけど、迫力不足だったのは否めませんでしたな。青年期でさえそうだったのだから、壮年期は余計合ってなかったと思います。これはトランクスが演じられた夏候惇にも言えた事(勿論トランクスの実力自体は否定しようがないのだけど)なのだけど・・・・・・・・宮野氏は、桜蘭高校ホスト部で環先輩を好演された時は期待していたのだけど、他にもガンダムOOやイナズマイレブン等どうも近年は伸び悩まれているのが歯がゆい。(これは同世代の柿原徹也氏にも言える事であるが)「男版平野綾」と揶揄する声も聞くけど、パパになったのだし、もう少し頑張ってほしい。
宮野氏の他にも、トウ卓は、キャラクター自体は一般的な(?)イメージの、「単なる暴虐で権勢欲におぼれた悪党」ではなく、「確固とした信念があるカリスマ」として描いたのは良いのだけど、「ミスターアメリカンボイス」な大塚芳忠氏ではやはり威圧感はない。(勿論トランクス同様実力自体は今さら言うまでもないのだが・・・・・・)劉備も、マイネリーベのエドとやや被っていた感があったし、義弟の関羽・張飛も、台詞がやや間延びしていたというか、やはり合っていなかった。張角も、関俊彦氏もやはり実力はトップクラスなのだけど、威厳とかが無い。何故か猿顔だった袁術は、同時期にまたブラッドレイ大総統を演じられることとなった柴田秀勝氏では勿体無い配役だったし、筍イクも吉野裕行氏の声では、容姿や人物とは合わない。個人的に吉野氏も嫌いではないけど、少年時代の曹操を演じられた井上喜久子氏のように、少年役が巧い女性声優さんを起用すべきだったと思います。霊帝役の浦飯幽介は、声が変ってしまったのが残念な半面、その役柄の広さ等は改めて認識させられて、曹騰役の百鬼丸や、呂布役のジャック・バウアー、チョウ蝉役のエルリック兄等、他にも好演されていた声優さんも勿論何人もいたけど・・・・・・・・・要するに「面々自体は豪華だが、起用法等での間違いが甚だ目立っていた」という事ですな。この蒼天航路では。まあ、これは他のいくつかの近年のアニメにも言える事なのだろうけど・・・・・・・・・
ブレイク前のピーチキャッスルが主役張っていた、「ツヨシしっかりしなさい」(これもそんな面白いとは思わなかったが)と同雑誌に掲載されていたらしい原作は知らないけど、全体的に微妙なアニメ版「蒼天航路」でしたな。勿論話を盛り上げようとする意気込みも伝わらないでもないのだけど・・・・・・・・・・そう言えば三国志を題材とした作品といえば、またあの「歴史冒涜エロバト漫画もどき」がアニメ化( ̄ヘ ̄)されるらしいが・・・・・・・・・・「やれやれだぜ」ですな。(苦笑)
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