カスタマーレビュー

  • 2024年11月9日に日本でレビュー済み
    背筋がゾクゾクするような恐怖を期待すると少し物足りないが、世界観が魅力的で、伏線が山のように配置されては回収されるので、品質の良い物語を読んだ満足感が得られる。

    数十種類の怪異が登場し、しかも内容がダブらないのは素直に凄いと思う。それぞれの怪異にエピソードがあり、最終的にほとんどがリンクする。作劇の手腕はかなり上手い。

    昨今のモキュメンタリーホラーの流行に乗って現れた作品かと思いきや、ウェブ版の初稿は2021年に発表されていたようで、流行よりも先んじて制作されている。

    そのせいか同ジャンルの他作品群よりもドラマティックで、読者に訴えかける明確なテーマがあり、映画的だ。

    それでいて傍観者のつもりで本を読み進めると、ある時いきなり自分が「どちら側についたか」を突きつけられる。この辺りは実際に読まないと分からないが、突然読み手の意識が試される構成は驚きつつも痛快だった。

    アニメや実写映画向きの脚本で、映像化でどのようにも化ける可能性がある。世界観が独特かつ軍事的な要素も多いので、ゲーム化しても美味しい。個人的には、どちらかと言うと今後のメディア展開の方に期待がある。
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