Bearがなぜ最高のノートアプリなのか
これまで数々のノートアプリを渡り歩いてきた。Appleのメモ帳、Google Keep、Evernote、Notion、Consense(旧Scrapbox)、Obsidian…。理想のノートアプリがないと絶望し、FigJam、Miroをノートにしようと狂ったこともあった。そんな私がようやく辿り着いたBearという神アプリを紹介したい。
Bearの特徴
カップラーメンを3分待てない気が早い人のために、Bearのできること、できないことを最初にまとめておこう。
できること
MD記法で書ける
文中の文字検索ができる
階層タグ構造のノートが作れる
バックリンク機能はあるがメインの機能ではない
月額400円のサブスクでデバイス間連携できる
Appleのデバイス専用
リンクカードを生成できる(下画像)
できないこと
カードビューがない
ページの共有、共同編集ができない
Notionのようなデータベース機能がない
YouTubeの埋め込みの作成ができない
CSSをカスタマイズできない
ここからは、私のおすすめポイントを5つ紹介する。
1.MD記法なので引っ越しが楽
意外と世のノートアプリは「なんちゃってMD記法」が結構多い。「なんちゃってMD記法」はノートのデータ移行が大変なので、Bearのように純粋なMD記法が使えるのはありがたい。
2.とにかく文字が読みやすい
Bearの文字の読みやすさは次の2点から成り立っている。1つ目は行の高さ調節機能。Bearはタイポグラフィーという設定があり、line-heightが指定できる。私は1.8emくらいがお気に入りである。(Notionって行間狭すぎない?)
2つ目は、見出しに自動色付けをする機能である。Bearはいくつかのテーマがあり、ものによっては見出しを色付けしてくれる。CSSはカスタマイズできないが、とりあえず満足である。(余談だがNotionの白い見出しって見づらくない?)
3.世界を救う階層タグ
ノートの構造には大きく階層構造とネットワーク構造がある。階層構造はフォルダなどの1つの親に対して、複数のファイルが所属している構造。対して、ネットワーク構造は全てが同じ階層にあり、タグやキーワードによって紐付く構造。
結論、私にはどちらも合わなかった。階層構造はファイル分類のストレスが大きかった。ネットワーク構造は全体像を意識しづらく、特定のノートを見つけるのに時間がかかってしまう。(どちらもそういった思想のもと生まれた構造なので、当然である。あくまで、私の頭の構造と合わなかったという話である。)
そんな中、私がハマったのは階層タグという構造である。例えば「#タグA/タグB」と書けば、タグAの下のタグBに所属できる。この階層タグのメリットはいくつかあり
階層化による分類のしやすさ
1つのファイルを複数のタグに所属させられるため、分類柔軟性が高い。(コウモリ問題を解決できる)
テキスト入力でグループを自動で生成、変更、消滅できるので、マウス操作が少なくて楽
などの特徴があり、便利である。
4.2つのサイドバーが見やすく、操作しやすい
Bearには大きく3つのエリアがある。左から
A.タグ一覧
B.ファイル名
C.本文
である。要はAppleのメモ帳と似ている。
私が重要だと思うのがAとBが独立しているということだ。他のノートアプリでは選択したフォルダのすぐ下にファイル名が出てくるものが多い。しかし、UIの左から右の流れを愚直に守っているこのレイアウトの方が圧倒的に見やすい。
また、このレイアウトは操作性も抜群である。Aの親子、Bの間は矢印キーで行き来でき、BとCの間はreturnとcommand + returnで行き来できるシンプル操作である。
ちなみにBにはファイル内の画像を表示できるが、リンクカードの画像は表示されないので注意である。
5.Bearはメンテを楽しめるアプリである
ノートを書く上での1番の問題は複雑になりすぎて書くのを諦めてしまうということだ。機能が多すぎる、ファイルが多すぎる、フォルダが多すぎる、ルールが多すぎる。そうして、管理のハードルが大きくなり、かといって管理しないと情報を自分のものに出来ずに持て余してしまう。
使わないファイルを削除せずに放置した結果、検索性が悪くなり、使いづらくなる経験をしたことがあるのではないだろうか?
Bearはシンプルで使いたくなるデザインで気持ちよく使える。複雑な問題に対して、機能を増やして問題を解決するのではなく、既存の機能をよりシンプルにして使いやすくさせるという思想なのだ。
私はNotionでデータベース構成に時間を費やすのも、ObsidianのPluginを探すも大好きである。しかし、Bearは初めて「ノートを整理が楽しい」と思えたアプリだった。
この記事を読んでBearが気になった人はぜひ試してみてほしい。1台のデバイスで使う分には無料である。Bearのシンプルな魅力に、きっと共感してくれるだろう。
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