熊本大学大学院に在籍していた元留学生が論文で盗用の不正行為【熊本】
熊本大学は大学院に在籍していた元留学生が当時、発表した論文について研究活動上の不正行為である『盗用』を行ったと認定し、謝罪しました。大学は、元留学生に
論文の取り下げを勧告した一方で、すでに退学しているため処分は行わないとしています。
「研究不正が本学で行われたことに対し多大なご迷惑をかけ本当に申し訳ありませんでした」
不正行為を行ったと認定されたのは、2014年4月から2022年9月まで現在の熊本大学大学院社会文化科学教育部・博士後期課程に在籍していた元留学生の女性です。
大学によりますと、元留学生が2018年に発刊された『紀要』と呼ばれる熊本大学の論文集に投稿した社会文化系の論文について去年7月、「盗用の疑いがある」と外部から告発があったということです。
これを受け大学が調査委員会を設置し調べた結果、元留学生が研究活動上の不正行為である『盗用』を行ったと認定しました。元留学生の論文と先行研究の論文を照合したところ、全体の半分以上を占めるあわせて5800字、32カ所で語句や文章が
同一であることを確認。また、先行研究や先行研究者についての表記は一切なかったということです。
大学は、元留学生に対象となった論文の取り下げを勧告。その一方で、すでに自主退学し帰国していて、処分は行わないとしています。大学の聞き取りに元留学生は『盗用』を認めていて、「他の大学院生と比べて研究の進捗が遅れていて焦りがあった」と説明しています。
大学は、指導教員による論文のチェックが行われなかったことも研究不正の要因の一つと分析。論文を指導教員が発表前にチェックする仕組みの構築や大学院生への
研究倫理教育の徹底など再発防止策を講じるとしています。