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200万部も売れた矢沢永吉『成りあがり』は、現代のサラリーマンにも刺さる「最強のビジネス書」だと言えるワケ

因縁の「親知らず」はどこへ?

――オレは、おまえらとは、夢が違うんだ。

アマチュア時代、一歩でもスターに近付くために他のバンドのドラマーを引っこ抜く矢沢永吉。当然、そのバンドのメンバーは激怒し、矢沢に喧嘩を仕掛ける。対して矢沢は「夢が違うんだ」と居直る。『成りあがり』最高のフレーズだ。

特に「違う」がいい。「夢が大きい」ではなく「違う」。

会社員をしていると、ついつい「出世」というたった一軸の夢ばかりを抱いてしまう。しかし「違う」と強く自認識する。自分を少数派と思う。すると、会社仕事の中では見えない景色が見えてくるのだ。

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字数が尽きた。この話の続きは拙著『幸福な退職』(新潮新書)や『サブカルサラリーマンになろう』(東京ニュース通信社)にて、と宣伝。いや今回は、まず『成りあがり』を先に。

そう言えば冒頭で書いた「俺たちの矢沢永吉展」で、矢沢永吉の親知らずは展示されるのだろうか。と思い、『成りあがり』をもう一度、読み直す。

――「先生、その歯、記念にください」って言った、オレ。「ああ、いいよ」 もらって帰った。捨てたけどね、家に帰ってから……しばらく眺めてから。

捨てたのか!残念。では「四枚」のレコードを飾ってもらうとするか。

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筆者連載〈「1995年のMr.Children」は年間ベストテンに3曲もランクイン…30年経って気づいた「売れまくった理由」〉も続けてお読みください。

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