200万部も売れた矢沢永吉『成りあがり』は、現代のサラリーマンにも刺さる「最強のビジネス書」だと言えるワケ

スージー鈴木の『Now And Then』第8回

ボロボロになるまで読んだ本

2025年は、矢沢永吉ソロデビュー50周年となる節目の年だ。

中島みゆき、浜田省吾(バンド「愛奴」として)、山下達郎(バンド「シュガー・ベイブ」として)など、大物音楽家がデビュー50周年を迎えるアニバーサリー・イヤーだが、とりわけ「矢沢永吉50周年」のインパクトは大きいと思う。

50周年を記念して「俺たちの矢沢永吉展」が6月に開催される。「ステージ衣裳・愛用楽器・写真・本人の私物、直筆の譜面展示の他、YAZAWAを支えご賛同を頂けた皆様からYAZAWAに関連する様々な品々を集め」「正式な展示作品」とする展示会だ。面白そうだ。他にも、50周年記念のいろいろな活動が展開されていくのではないか。

2004年末に行われた武道館公演/photo by gettyimages
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さて私(58歳)たち世代は、矢沢永吉の凄みを知っている。矢沢永吉がガンガンのし上がっていく姿を、リアルタイムで見てきた世代である。

しかし、である。矢沢永吉に対するシンパシーに関して、私と周囲とでは、どうも決定的な段差がある気がするのだ。

理由は分かっている。私が思春期の頃、穴が空くほど(実話。綴じるところがボロボロになって買い替えた)熟読してしまったからだ、あの本を――。

『成りあがり』――矢沢永吉という人間に決定的なシンパシーを抱かせる、まさに決定的な一冊だ。

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