【除籍・解雇は不当】流行語ノミネートの「ご飯論法」命名者が「共産党との裁判」に踏み切った理由
「人権感覚が欠如」
「田村智子委員長(59)、小池晃書記局長(64)とも、最初は『労働法制を順守することは必要』と言っていた。ところが、メディアから問い詰められると、専従は『自主的活動』で『労使関係ではない』、『労働法制の順守』はあくまで自主的なものにすぎず、“労働法令など適用されないと思っていた”と言い始めた。
聞こえのいい答弁をして世間をあざむき、実は言い逃れを用意しているという『ご飯論法』そのものです。旧安倍政権顔負けの悪質な言い逃れをするのか、と呆れました」
元共産党員で漫画評論家、’18年に流行語大賞にノミネートされた「ご飯論法」の命名者である神谷貴行氏(54)はそう嘆くのだった。神谷氏は京都大学法学部を卒業後、30年近く共産党職員として働いてきた。
神谷氏が共産党を訴える決断を下した発端は、2年ほど前に遡る。’23年2月に党首公選制を訴えて除名されたジャーナリスト・松竹伸幸氏(70)の処分を見直すべきだと神谷氏はブログで主張。その行為が党の規約違反に問われた。
「深く自己批判しなさい」「ブログを削除せよ」などと何度も迫られ、「5対1」「11対1」など大人数で査問されるなどのパワハラを受けたと神谷氏は訴える。党の要求を拒否した神谷氏は昨年8月、除籍・解雇された。この処分を不服とし、神谷氏は’24年11月12日に地位確認とパワハラ被害に伴う約983万円の損害賠償などを求めて、共産党を提訴した。
神谷氏が憤る。
「そもそも私は規約に抵触する行為をしていない。除籍・解雇に至る経緯も脱法的。この過程を不当に思い、“党には説明責任があるはずだ”と感じ、提訴に踏み切りました」
神谷氏が所属していた党福岡県委員会では、彼の除籍撤回を求めて党員が委員会に対して抗議活動を行う事態に発展。「根底にあるのは党の人権感覚の欠如である」と神谷氏は続ける。
「会社組織と同じで、人間関係を苦に辞めていってしまう党員は少なくありません。昨年夏、福岡の若手の党員たちが残業代の支払いを委員会に求め、労働基準監督署の調査が入ったのですが、委員会は『残業など存在しない』と突っぱねた。
国会や地方議会では、共産党は労働問題について非常に鋭く、先駆的な追及をしてきた歴史がある。ですが、これが自分たちのこととなると、正反対のことをやってしまう。これは労働問題に限りません。結局、党中央や上職の顔色を過度にうかがう組織になってしまっている」
