新警視総監は“テロ対策のプロ”だが、経歴に傷が…
一方、警視庁のトップである警視総監に就任したのは、1991年入庁で警察庁警備局長だった迫田裕治氏(56)だ。
「外務省や国家安全保障局への出向経験もある国際派で、外事畑が長い能吏です。特にテロ対策に関しては右に出る者がいない、とされています」(同前)
ただ、経歴に「傷がある」とするのは警察関係者だ。
不正輸出を巡る外為法違反容疑で警視庁が3人を逮捕後、起訴が取り消しになった横浜市の会社「大川原化工機」の冤罪事件を監督したのが迫田氏なのだ。
「警視庁公安部が2018年10月に同社を捜索した時点で所管官庁の経済産業省が捜査に後ろ向きで、公安部の現場の刑事らも疑問視していたことが明らかになっています。当時、警察庁の外事課長として捜査を監督していたのが迫田氏。現場指揮官ではないが、ずさんな捜査を見過ごした責任は重い」(同前)
起訴取り消しを受け、公安部は警察庁長官賞を返納。しかし、明らかな冤罪にもかかわらず、関係者を「特に処分はしていない」と、後に国会で答弁したのも警備局長に昇任していた迫田氏だ。初仕事には、冤罪を生んだ捜査の検証がふさわしいかもしれない。