全国の警察を監督する警察庁と首都・東京を守る警察の最前線、警視庁のツートップが交代した。かねてから予定されていた人事ではあるが、人選を疑問視する声も出ている。
警察庁長官に就任したのは前任の露木康浩氏を次長として支えてきた1989年入庁の楠芳伸氏(58)だ。
「交通畑が長く、東京オリンピック・パラリンピックの警備や交通を無難に仕切りました。菅義偉元首相の秘書官も務め、政治との付き合い方も熟知している」(全国紙社会部記者)
「露木氏の前任は安倍晋三元首相銃撃事件の責任を取って辞任…」
勇退した露木氏は2年5カ月という異例の長期政権を築いており、一部には2月以降も続投するとの見方があった。しかし、蓋を開けてみれば当初の想定通り、通常国会スタート後、間もなくでの交代となった。
「露木氏の前任の中村格氏は安倍晋三元首相銃撃事件の責任を取って辞任。昇格したのが同期で次長だった露木氏。闇バイトなどで顕在化した新たな犯罪者らを『匿名・流動型犯罪グループ』(トクリュウ)と名付けて徹底した対策を取るなど、現場の評価は高い」(同前)
楠氏に課せられたのは治安対策の強化。露木氏の退任直前の1月23日、捜査員が身分を隠して闇バイトなどの犯行グループに潜り込む「仮装身分捜査」のガイドラインを警察庁が公表しており、着実な実行が求められている。
「石破茂首相はかなり治安対策に前のめり。楠長官の下、政府・与党と連携した治安対策が矢継ぎ早に繰り出されるのでは」(同前)