衝撃!「祖父が親日派」と韓国の俳優が謝罪 現地の意外すぎる反応
「祖父の歴史的過ちを深く認識し、子孫として心から謝罪申し上げます」
韓国の女優イ・ジア(46)が2025年2月21日、所属事務所BHエンターテインメントを通じて、謝罪声明を発表した。
「レジェンド級アイドル、ソ・テジの元妻として知られています(結婚生活は1997年から2006年まで)。04年にLGのCMでデビュー後、女優としては2007年にドラマ「太王四神記」で主役に抜擢。2020年から2021年にかけて放送されたドラマ「ペントハウス」シリーズでは、シム・スリョンとナ・エギョという二つの対照的な役を演じ、その演技力が高く評価されました。この作品から第2の全盛期を迎えた、とも評されています」(現地芸能担当記者)
そんな彼女について今月19日、韓国メディアで父親を巡る350億ウォン(約35億円)規模の土地相続紛争が報道され、その過程で祖父が親日派だったことが再び注目を集めたことを受けてのものだ。
「長い間悩み、慎重になっていましたが、今からでも事実を正すために責任を果たすことが正しいと考え、困難ですが勇気を出してお話しします。立場表明が遅れたことを心からお詫び申し上げます」
じつのところ彼女自身は「何も悪くない」
問題は「祖父」と「その土地の相続を巡って揉める家族たち」にある。
上記の土地は京畿道安養市ソクス洞一帯に位置する。この土地は以前、軍用地として使用されていたが、2013年に部隊が安山に移転。これを受けて国防部が「徴発財産整理に関する特別法」第20条に基づき、元々の所有者で、キム・スンフン氏(1910-1981)の法定相続人である子どもたちに優先買戻権を付与した。
このキム・スンフン氏がイ・ジアの祖父なのだ。土地の所有者を調べる過程でキム・スンフン氏が「親日派」だったことが改めて注目を浴びた。親日派とは「日本統治下において、日本に協力しつつ当時の朝鮮人を抑圧しつつ既得権益を得た層」という意味だ。親日反民族行為者とも呼ばれる。
この祖父の土地の相続過程で親族間のトラブルが起きている。イ・ジアの父親A氏が兄弟姉妹と巨額の土地を巡って争っているという内容だった。イ・ジアの父親A氏が兄弟姉妹の印鑑を使用して委任状を偽造した疑惑が浮上。さらに、169億ウォン規模の根抵当権が設定された契約書に、土地所有者代表としてA氏の印鑑が押されていたと甥が主張… 詳細は割愛するが、いずれにせよ本人は声明を通じてこのトラブルとは無関係であることを伝えている。
「18歳で自立して以来、両親からいかなる金銭的支援も受けたことがありません。複雑な家族の事情により両親との縁を切って生活してから10年以上が経ちました」
何が問題なのか?
では「親日派の子孫」であることの何が問題なのか。
発端は2011年にまで遡る。本人の事務所側が「名家出身の女優」という点をPRする記事を配信した。イ・ジアの家系は、代々教育事業を行う資産家で名門。記事の中での政治家のインタビューでは、彼女の祖父が財力はもちろん、並外れた人格の持ち主で、子供であるイ・ジアの父親に続き、イ・ジアも裕福で格式ある家庭環境の中で正しく育ったと語られた。
これを巡って、ネット上で「祖父は親日派ではないのか」という疑いがかけられた。これは「事実」で実際に祖父キム・スンフンは「親日家名鑑」に名が載る存在。日鮮融和を標榜する親日団体同民会の会員として活動し、抗日運動に反対する立場を取っていたという。
彼女の家庭がただ裕福だったり、祖父が親日派という点のみにおいては基本的には問題とされることはない。ただ、事務所側がそういった背景にあった彼女について「裕福な家庭に育った」というイメージをわざわざPRした点が問題となった。ネットで大きな批判が広がったのだ。
本人が自ら「祖父の正体を調査」
彼女自身、祖父の親日行為について知ったのはその2011年だったという。報道を通じてだった。彼女が同年以降、自ら韓国内の民族問題研究所を訪れていたという。21日に「韓国日刊スポーツ」がこれをスクープとして報じた。同研究所の室長はこう話している。
「2012年頃、イ・ジアさんが所属事務所の関係者と共に研究所を訪れました。キム・スンフンという方が誰なのか、祖父だということは知っているが、正確にどのような行跡で、どれほど重大なものなのかについて知りたいと言われ、詳しく説明しました」
研究所側によると、当時のイ・ジアは「非常にストレートに、家系への批判で苦労している状況について話した」という。
「先代の親日行為で非難されることについて、不当だと訴えることもなく、ありのままの事実を受け入れ、祖父について、そして今後、子孫としてどうすべきかについて質問した」
室長は「これからは『私たちの歴史に関心を持って、たくさん勉強しなさい』とアドバイスした」とアドバイスしたという。
本人は2024年に日本を訪れラップを披露。そのギャップも話題になった
「子孫たちを非難することはできない」
そんな彼女に14年後の2025年にふたたび「親日派の子孫」の目が向けられた。「あれこれと悪い噂を立てられるなら、いっそのこと自分から先に口にする」と判断したのだろうか。21日に出された彼女の声明には、次のような内容が記されている。
「私が2歳の時に祖父が亡くなったため記憶がなく、親日行為についても全く知らずに育ちました」
「祖父の献納記録を確認しました。当時の時代背景を考慮しても、このような行為はいかなる理由でも正当化できません」
「今回の問題の中心である安養所在の土地が日本統治時代に取得された財産であれば、必ず国家に返還されるべきです。物議を醸している家族の財産や訴訟など、当該土地の所有権紛争についても全く知らず、関係もありません」
さらに問題視された2011年12月の事務所によるPR記事についても、こう否定している。
「私自身、過去に祖父に関するいかなる発言もしたことがありません。私から進んで家柄を前面に出して広報記事を出したこともありません。オンラインコミュニティやコメントで私が『祖父を尊敬している』と言ったという誤った内容が広がっていますが、事実ではないため正したいと思います」
前出の民族問題研究所の室長は、彼女に関する一連の報道についての評価も「韓国日刊スポーツ」に話している。
「先代と経済的につながっている場合、その影響力を無視できないケースもあります。しかし、イ・ジアさんの場合、家族と長い間交流がなかったと理解しています」
「家族の問題だから苦しむこともあり得るし、ある程度の責任意識を持つ必要もあるかもしれませんが、子孫たちを非難することはできません」
「時折、有名人をターゲットにして先代の問題を巧妙に結びつけて非難する状況は間違っています。特に3・1節(3月1日の抗日独立運動記念日)と光復節(8月15日)になると、芸能人の中で親日派の子孫が誰なのかを探して非難し、分断する事態が起きています」
「よくぞ言った」との声も
この謝罪に対する韓国ネット上の反応は、概ね好意的なものが目立った。「聯合ニュース」の関連記事に対するコメント欄には以下のような内容が。
「勇気を持って謝罪されましたね」
「生まれてみたらそんな祖父で親で...だからといって、その事実だけで親日派の子孫を非難するのは適切ではない」
「親日派の子孫たちがこの国で一片の反省もなく堂々と生きている姿に比べれば、イ・ジアの態度は確かに立派」といった声が寄せられた。
一方で「まず土地を返還してから話をしよう」という冷静な意見や、「親や先祖が、南労党(南朝鮮労働党)・パルチザンだった人たちの財産も返還しよう」という別の歴史問題に言及する声も見られた。
イ・ジアは声明の最後で「今後も歴史の真実に向き合うにあたって謙虚な姿勢で臨み、責任感を持って生きていきます」と結んでいる。