更新頻度低くて申し訳ないです。
第三章もまたぞろ三分割になりそうな予感……。
全然関係ないけど、「またぞろ。」最終巻が本日発売です。
よろしくお願いします。(誰目線?)
「「「万歳! 万歳! 万歳!」」」
人々は皆両手を挙げて喜ぶ。
なんたって今日は一年に一度の祝祭。
国民の誰もが喜ぶ
「良い喧騒ね。アタシを讃える声がここまで聞こえるわ」
「当たり前だろ。なんせお前はこの世界で初めて、
日本の首都、東京。
そこに存在する政治の中心、国会議事堂。
しかし、その場所に本来あるべき建物は存在していなかった。
そこにあったのは一つの
全ての国民は少女を見上げ、叫んだ。
「「「
細かい経緯なんてどうでも良い。
始まりを端的に言うと、
まず、フェイズ1。
アドレイドと協力してディートリヒを殺害し、ヤツに奪われていた第四摂理を取り返した。そのついでにヤツが保有していた無数の異能を強奪した。
次に、フェイズ2。
元々の彼女には不可能だった。しかし、第四摂理によって得た無限の魔力とディートリヒを取り込んで奪った異能を組み合わせると、たった一手で日本を征服する事が可能となった。
それがちょうど一年前。
あの日、あの時、日本という国家は消滅し、大アブソリュート帝国が建国されたのだ。
アドレイドが国民に下した命令は単純。『
「──やっぱり、アタシの目に狂いは無かったわ。アンタは
「馬鹿言うな、日本を一手で征服できたのは奇襲だったからだ。他の国でも同じ事が通用するとは思えない。天命機関がそれを許さない。
「
日本を手に入れた。
だが、それは同時に弱点を抱え込んだとも言える。
例えば、俺とアドレイドだけだったなら何処へでも逃げられる。だけど、国民全員は連れていけない。
簡単な話、核兵器を一発撃ち込まれたらアドレイドは無事でも国民は死んでしまう。
天命機関にどれほどの戦力が存在するか分からない以上、直接的な戦闘は控えるべきだろう。
だから、フェイズ3。
「天命機関──あれほど大きな組織が野放しにされてるはずがない。十中八九、国連も深く関わってる。そこを突いた」
「面白い話よね。転生者にも人権を……だっけ? 平等を謳う人間達こそが天命機関の動きを阻害するなんて」
天命機関は大規模な動きを見せられなくなった。
特に、核を始めとした派手な兵器は封じた。出来ることは、せいぜいが少数人数による闇討ちだろう。
「加えて、魔女狩りならぬ転生者狩りを誘発する目的もある。転生者ってのは大なり小なり違和感が付き纏う人種だからな。それがこの世界の生き物じゃないなんて知れたら、排斥されるに決まってるよな」
「そして、排斥された彼らは転生者が治める我が国に移動してくるってワケね」
天命機関の妨害と転生者という戦力の補充。
この一石二鳥がフェイズ3の狙いだ。
「よく思い付くわね、こんな手段……」
「……昔からずっと考えてたんだよ、今の社会構造を破壊するならどうすればいいのかって。真面目な人が損する構造にイラついて仕方なかったからさ」
その点、大アブソリュート帝国は好きだ。
誰も彼もが
赤信号を渡る人はいない。ポイ捨てする人はいない。イジメだって存在しない。高速道路でも、みんなが律儀すぎるぐらいに法定速度を守っている。
「だが、天命機関も馬鹿じゃない。直接的な手段が封じられたなら、間接的に攻撃してくるだろうぜ」
「……それは?」
「
石油にしろ、食料にしろ、日本は海外からの輸入に大きく頼っている。それは大アブソリュート帝国となってもすぐには変わらない。
だからこそ、それは致命的だった。簡単に言えば兵糧攻め。
天命機関の上層部──“
「それは……かなり危険ね。アタシは飲まず食わずでも支障はないけど、アンタらはその程度で死んでしまう脆弱な生物でしょう?」
「上から目線がイラつくが……まぁ、反論はできねぇ。抱え込んだ転生者の異能を用いればある程度はどうにかなるかもしれないが、それでも延命にしかならない」
「弱音は聞きたくないわ。あるんでしょう? アンタが考えた渾身の策が」
「……まぁ、な」
国家による経済制裁。
確かに致命的だろう。
だが、国境を超えて資源の流通を行うのは国家の輸出入だけじゃない。
「
それは世界経済に大きな影響力を持つ四つの大企業の総称。
国境を超えて活動するグローバル企業であり、その総売上高は小国の国家予算なんて比にならないほどだ。
「
「合ってるよ。その内、Edenは天命機関の
「なら、AmazonoかMecha。……近い方が良いわね。日本に──大アブソリュート帝国に本社があるAmazonoの方を脅迫しましょう」
「説得って言えよ。……まぁ、クラスメイトにそこの御曹司がいたから脅迫もやりやすいだろうけどよ」
悪いな、
恨むなら目的の為ならクラスメイトすら犠牲にできる俺と同じクラスになった運命を恨んでくれ。
ちなみに、祖母が“
「……アタシ、謀略については馬鹿だから分からないわ」
「いいよ、別に。そこを補うのが頭脳担当の俺だろ?」
「だけど、馬鹿なりに野生の勘ってのがあるのよね。だから言うけど、アンタ忘れてない?」
「…………何を?」
玉座の上で胡座をかいて。
紅蓮の髪の上に王冠を載せた彼女は告げる。
「
「アタシの耳にも噂は届いてるわ。大アブソリュート帝国に潜伏する日本人の生き残り。
「……大日本義勇軍って名前だったか?」
「義勇軍……おあつらえ向きの名前ね。魔王殺しの勇者軍団。よく出来た筋書きだと思わない?」
「…………それが、折手メアによるものだと?」
大アブソリュート帝国は魔界帝王アドレイド・アブソリュートと国民の奴隷契約によって成り立っている。
故に、アドレイドが死ねば全てが破綻する。海外からやって来る天命機関の刺客よりも、帝国人に紛れた義勇軍の奇襲の方が恐ろしい。
しかも、敵側にいるのは折手メア。
最悪の場合は第二の
自分の顔が顰められていくのを自覚する。
「ふふふふふふふ」
そんな最悪を前にして、アドレイドは笑う。
その笑顔を見て、改めて思う。
(
世界の何もかもを破壊したいのに、何の力も持たない俺。
世界を揺るがす力を持つのに、力を振るう信念がないお前。
まるで、欠けたピースをはめ合わせてるように。
俺とアドレイドは運命によって引き寄せられた。
「魔王と勇者の戦い……面白くなってきたわね。……アタシも魔王軍四天王でも作ろうかしら」
「はぁ……、その際は俺を四天王最強にしてくれよ」
「アンタはアタシの側近に決まってるじゃない。四天王なんかにはしないわ。アタシの足りない所を補ってくれるんでしょ?」
「……おう」
「そうと決まれば四天王探しよ! 強そうな転生者をピックアップしなさい‼︎」
「りょーかい」
アドレイドの言葉─
あの日、俺がアドレイドと戦った時。
無様にも、俺は敗北して奴隷となった。
あの時は本当に屈辱的で、何度悔やんだかは数えきれない。
でも。
(──お前の奴隷になって、よかったのかもな)
きっと、俺たちは似たもの同士だ。
暴力しか脳がないバカ二人。
それでも、きっと二人なら目指せる先がある。
「行くわよっ、イブキ!」
「あいあい、
これは大アブソリュート帝国が滅亡するまでの記憶。
折手メア率いる義勇軍が魔王城に攻め込む三日前の話だった。
▽分岐点16.0『魔王軍に加入する』を選択
アドレイドとの戦闘で敗北すると、自動的にこのルートが選択されます。アドレイドの世界征服に強制的に協力させられ、最終的には大アブソリュート帝国を建国します。六道伊吹とアドレイドの相性はバッチリなので、建国の過程で二人の仲は急速に深まります。
▽本ルートの結末
嫉妬に狂った折手メアがアドレイドを殺す為に大日本義勇軍を立ち上げ、天命機関の支援も受けながら魔王城に強襲を仕掛けます。アドレイドは折手メアとの一騎討ちで殺され、直後に奴隷契約が解除。国民は暴動を起こし、雪崩れ込んだ人々に押し潰されて六道伊吹は死亡します。
▽攻略のヒント
他のヒロインは諦めて、折手メアを好きになろう。折手メア以外と関係を深めると、嫉妬によって死亡します。浮気はダメ、ゼッタイ。