人生100年時代で勝ち組になるのはENFP?
人生100年時代、寿命が伸びるに連れ、伝統的なライフステージに関する考え方も変化してきたようだ。これまでの「就職がゴール」といった昭和型の人生観は変容し、これからはより一層老年期の幸福が問われるようになるだろう。
人生100年時代に勝ち組となる性格タイプは何だろうか。私はENFPではないかと推測している。人生100年時代にENFPがどんな強みを発揮できるかを考察していきたいと思う。
終わり良ければ全て良し
まず、人生というのは基本的に後半の幸福度が大切だということを考えよう。人生の早い時期にピークが来てしまうと、その後の人生は下り坂となってしまい、陰鬱な人生となってしまう。人間は未来志向の生き物なので、「上昇していくこと」それ自体に幸福感を感じることが多い。従って人生のピークは本当は遅ければ遅いほど良い。ただ、実際にはキャリア等でこれを実現するのは難しい。
人生の前半に山あり谷ありだったとしても、人生の後半に幸福感が強ければ、人間けっこう満足が行くのではないか。「昔は苦労したけれど、なんだかんだいい人生だったなあ」と回想できるだろう。逆に、大変な出世をした人物であっても、晩年にみんなから見放され、孤独と絶望の中で死亡した人物はあまり魅力的な人生ではないだろう。
従って、今回の考察では老年期の充実にフォーカスを当てて論じたいと思う。
競争社会で幸福感は得られない
まず、真に充実した人生において、競争にあまりにも関与してしまう人間は幸福度が下がってしまう。他人を押しのける人間は他人から押しのけられやすいし、仮に競争に勝ち続けたとしても、明日は我が身という不安からは逃れられない。それに、競争は人を孤独にする。孤独こそが幸福感を下げる最大の要因であることを考えると、競争のマイナス効果は深刻だと思う。
それに、いつかは人間は引退する。その時に現役時の肩書を振りかざす人間は周囲から嫌われるし、本人も過去の栄光からの転落を感じて悲壮感を感じてしまうだろう。出世競争に関与しすぎると、老後の準備に必要な50代に会社にエネルギーを吸い取られてしまい、老後の充実からは出遅れることになる。
この点で、ENFPは恵まれていると言える。T型、特にTJ型が会社内での競争に気を取られるのに対し、ENFPはあまり競争に興味がないからだ。なにか活動を行うとしても、人を巻き込んで歓びを分かち合う形になるため、他人から好かれやすい。T型よりF型の方が会社以外での充実感は高いだろう。
「べき思考」はやめたほうがいい
これまた人生論の本に良く書いてある内容なのだが、「べき思考」は人生を不幸にすることが多い。これは会社に勤めている間は有効なのだが、人生100年時代に会社が占める割合は以前に比べて劇的に低下している。会社内の立身出世に大した意味が無いことを考えると、会社組織への適応度はそこまで問題にならないと言っていいだろう。
「べき思考」が強いことの問題点は2つだ。1つ目の問題として、負担を抱え込みやすいというものがある。強迫観念的に努力をしたり、家族や仕事の問題を1人で抱え込んだりして、限界に達する人間は多い。こうした人間はうつ病の発症リスクが非常に高い。そうでなくても常に「やらないといけないこと」に支配され、人生が楽しくないと思う。
もう一つの理由として、「べき思考」は挑戦の幅を狭めてしまう事がある。「もう70代なのだから〇〇していはいけない」といった意識に支配され、新しいことにチャレンジできなくなったり、続けていた趣味を止めてしまったりする。これは重大なロスだ。こうした「べき思考」によって社会との関わりが少なくなり、認知症を発症する人間は多いようだ。
「べき思考」の問題が強く発現するのは主にJ型である。先述の通り、J型は受験戦争に勝ったり、組織社会に出世したりするのには有利なのだが、それ以外の人生の充実度は下がってしまうことが多い。この点でENFPはP型なので、「べき思考」に囚われずに生き生きと暮らすことができるだろう。S型と違って役割意識や慣習に囚われすぎないのも強みだ。
「人との繋がり」は多い方がいい
人生の幸福度は「人との繋がり」が多い人が得やすいようだ。これは長年の研究で実証されたことでもある。
日本人にとって頭を悩ませるのは「友だちが少ない」問題だろう。学校に行っている間は良いのだが、社会人になると新しい友達ができることは殆どない。定年退職すると会社関係の人間が軒並み離れて行ってしまい、孤独に陥る人間が多い。実際に50代以上の人間が誰かと遊んでいる姿を見るのは少ないし、街で見かける老人も大抵が1人だ。特に男性にこの傾向が強い。
一般に友達ができやすいのはESFPやESFJといったタイプだろう。しかし、S型には環境依存的という弱点がある。S型の人間は所属空間においてはコミュ強なのだが、そうした枠を離れて自分で関係を形成していくのは不得意だ。また、S型の好むコンテンツは若い頃しか楽しめない物が多く、中高年以降になるとS型の人間はどんどん化石化していく傾向が強い。いつまでも地元の友達とつるみ続けるマイルドヤンキーを考えれば良い。
この点でENFPは無類の強さを発揮する。ENFPの強さは何と言ってもその独自の人間関係開拓能力で、社会人になってもどこからともなく友達が湧いてくることが多い。彼らが孤独になる可能性は低く、老年期に入っても相変わらず多くの人に囲まれて楽しそうにしているだろう。
新しいことに興味を持とう
老年期になっても柔軟な思考をキープし、生き生きとしている人間は常に新しいことに関心を持って挑戦している人が多いという。これはまさにENFPにおいて当てはまるだろう。S型は保守的なので、若い頃はアクティブでも、人生の後半戦になると新しいコンテンツが入ってこないことが多い。この点でN型は新しいもの好きだし、N型が好むコンテンツは比較的加齢に強いことが多く、高齢になっても活力を維持しやすいだろう。
同年代の人物を見ていると本当に実感するのだが、S型はライフステージに応じた雰囲気に染まる。20代になればもう大人の雰囲気だし、30代になれば完全に親の雰囲気だ。ただ、こうした特徴は50歳を過ぎるとマイナスになる。どんどん雰囲気が老人臭くなるからだ。この点でN型は老年期になってもかなり強いと思う。黒柳徹子は90過ぎても未だに子供のようだし、70年の芸能生活であんまり変わっていないように見える。未だに強い好奇心を持っているさまが伺える。
因みに好奇心を持つことはボケ防止にも役に立つ。ENFPの好奇心は尽きることがないだろうから、老年期になっても世界はキラキラと輝いているだろう。
若い人と繋がろう
人生100年時代、活力を持って生きるには、どこかで世代を超えた交流を持たなければいけない。特に80代や90代になると同年代が死んだりボケたりするので、孤独化のリスクがある。それに、同年代と会話をしていても新しい発想は生まれにくいし、中高年以降にこの問題は顕在化しやすい。仕事などで若い人と関係がある人は比較的活力を維持しやすいという特徴がある。
この点でENFPはやっぱり強い。N型の人間は「同じ環境を共有している」という制約が緩いので、異なる世代とも話を合わせやすい。それに上下関係への意識の低さも一役買っている。ESTJのような人物は年下の人間に偉そうな態度を取ってしまうので、高齢になると敬遠されやすいし、そもそも若い人の話を聞かなくなるだろう。この点でENFPは年功序列に無関係に老若男女と交流することが得意なので、人生の後半戦に有利である。社会的に決められた枠に従っていてはただの老人にしかならない。ENFPのように型にハマらないことこそが成功の秘訣かもしれない。
ENFP対INFP
S型の人間は人生の後半戦にネタ切れしやすい。T型の人間は終わりなき競争で消耗しやすい。J型の人間は「べき思考」によって自分を追い詰めやすい。ENFPとINFPはこの点で私生活が充実しやすいと思う。
ENFPとINFPを比較すると、ENFPの方に軍配が上がるだろう。INFPはその独特の世界観によって社会適応上の問題を抱えやすく、人間関係の形成ではENFPに勝てない。家庭生活も同様だろう。偏見だが、ENFPの方が婚活には有利に見えるからだ。ただし、夫婦生活の充実度はINFPもかなり高いかもしれない。ここはなんとも言えない。
ただし、超高齢期になるとINFPの側に軍配が上がるかもしれない。100歳代になると活発な社会活動が不可能になるからだ。1人でいる時間が長いため、I型の方が幸福度が高いかもしれない。寝たきりになっても幸福度の高い100歳代の人間は多く、INFPであれば内面世界が広大なため、この段階に至っても何らかの充実感を感じられるかもしれない。
幸福度はS型の方が高い?
この議論には1つ弱点がある。社会的に活発に行動することと、幸福度はまた別ではないかというものだ。S型の人間は高齢期になると露骨にネタ切れする傾向があるが、本人がそのことによって不幸を感じているかは分からない。S型とN型の間に横たわる溝は非常に深く、本当の意味で両者が共感し合うことは困難だ。したがって、S型にはS型の幸福があり、それはN型よりも高い可能性もあるだろう。
それでも私はENFPの優位を主張したい。人生の後半戦に多くの人間と繋がることが可能なのはESFPよりもENFPだと思うからだ。幸福度は測れなくても、人との繋がりの数はある程度外部から見ることができる。やはりENFPに軍配が上がるのではないか。
まとめ
人生の前半戦はついつい学歴や出世競争に目を奪われ、競争社会の成功者が社会での成功者と錯覚しやすい。しかし、こうした競争は幸福度を上げるどころか下げてしまう。会社への適応度も同様だ。会社へあまりに適応してしまう人間は知らず知らずのうちに人格の全てを会社に依存してしまい、定年退職と同時に人生の意義を喪失してしまう。
ENFPは世俗的な競争には弱いかもしれないが、幸福な人生を送る術には長けていると言える。何歳になっても子供のように好奇心旺盛で、絶えず色々な人間と繋がることができる彼らは人生100年時代において一貫して充実感を味わえるだろう。人生の最後に笑うのはENFPだろうが、彼らの屈託のない笑顔は幼少期から変わらないのである。



コメント
12ENFPの方はなんだかワクワクして夢のある雰囲気を持っているんですよね。出世競争とか組織への忠誠心ではなく、人とのつながり自体に幸福感を持っている感覚です。
返信コメントありがとうございます。まさにその通りです。忠誠心よりも繋がりに自分は生きがい、やり甲斐を感じますね。ロマン主義者、人本主義者でもあると自分でも感じております。一方で、立身出世に価値を全く感じないことは、ある意味で、野心ギラギラの人達には脅威に映るようで、敵も多く作りました(大学院でも民間でも役所でもです)。反面、超長期計画は苦手でもあります。
ENFPはなぜか叩かれやすいところがあるんですよね・・・
一定の割合で嫌ってくる人がいる印象です。ただ、コミュ力は高い方なので、孤立することもほぼ無いような・・・
私の観測範囲で申し訳ありませんが、役所はTJ全振りというイメージがあって、ENFPだと若干キツイ気もします。
長い職業人人生で役所は3回、経験しました。どれだけ世間体が良くても、やはり、合わなかったというのが本音ですね。公私にわたり、親しい仲間も作りましたが、敵も多く作ってきたというのも実感にあります。ただ、ENFPは革新的な企業が絶対にいいのか?(Appleやゲーム会社、デザイン企業など)というと、そうでもないなぁとも思います。意外と保守的な部分があると自分のキャリアを振り返った時に感じます。