ネタニヤフ首相が反発 “ハマスが返還の遺体は別人”

イスラム組織ハマスがガザ地区での停戦合意に基づいてイスラエル側に返還した1人の遺体が別人のものだったとして、ネタニヤフ首相は「ハマスに代償を払わせる」と反発を強めていて、6週間の停戦の期限が3月1日に迫る中、恒久的な停戦に向けた協議への影響が懸念されています。

1月19日に始まったイスラエルとハマスとの間の6週間の停戦合意に基づき、ハマスは予定されている33人のうち19人を解放していて、20日には、4人の遺体を返還しました。

4人は高齢の男性のほか、幼い子ども2人とその母親だとしていましたが、イスラエル軍は21日、母親とされる遺体が本人と一致しないと発表しました。

これについてネタニヤフ首相は声明で、ハマスがひつぎに別の女性の遺体を入れたとしたうえで「残虐で邪悪な合意違反のすべての代償をハマスに払わせる」と激しく非難し、6週間の停戦の期限が3月1日に迫る中、恒久的な停戦に向けた協議への影響が懸念されています。

一方、イスラエルのメディアは20日、ネタニヤフ首相の側近で協議を率いるデルメル戦略問題相がアメリカを訪問し、ウィトコフ中東担当特使と会談すると伝えました。

ウィトコフ特使は、恒久的な停戦を目指す第2段階への協議について「より難しいが成功の可能性はある」としていて、デルメル戦略問題相との会談のやりとりが注目されます。

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