原作主人公vsオリ主   作:大根ハツカ

14 / 103
今週は短め


Branch_3:折手メアの絶望/BADEND

 

 

 激動の一日だった。

 ゾンビ、クマ、折手メア。

 転生した初日で三度の死線を潜り抜け、最終的にはディートリヒ・フォン・エルケーニッヒという延長戦にまでもつれ込んだ。

 

 そして、俺は異能を五度使用する事でとうとうここまで辿り着いた。

 《破邪の剣(アスカロン)》を振りかぶり、ディートリヒの頭に叩きつける。

 

 

「《破界(ワールドブレイカー)》ッッッッ‼︎‼︎‼︎」

 

 

 六度目。

 

 最初からずっと感じていた異能の反応。

 ディートリヒの肉体は異能だ。

 だったら、俺の異能を叩きつけるだけで、ラスボスは消滅するはずだ。

 

 《破邪の剣(アスカロン)》を力一杯振り下ろす。

 剣がディートリヒの頭に吸い込まれ、…………()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 カランカラーン、という音が聞こえる。

 剣が地面に落ちた音だ。

 意外と軽そうな音がするなぁ、と何処か他人事のように考える。

 

 

「フハハハハハハハハハハッッッ‼︎‼︎‼︎ チャンスを使い切ったようであるなァ、小僧‼︎ 気分はどうだァ‼︎ 我は最高の気分であるぞォ‼︎‼︎」

 

 ディートリヒは俺を馬鹿にするように笑う。

 よく見ると、ディートリヒはバリアを纏っているようだった。肉体そのものが異能であったため、反応が紛れて気づかなかった。

 

「これこそが我が肉体(アバター)型の異能、《神体加護》。我が怪力と我が再生力、そして肉体そのものを守る光の障壁である。神が我に与えし加護……過保護の結晶である‼︎」

 

 ああ、気づかなかった。

 異能の反応に紛れたそれに。

 それこそは異能の源。

 転生者の記憶が保管された場所。

 即ちッ──

 

 

 

 ──『()()()()()()()()()()()()()()寿()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 ()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()()

 

 一瞬の躊躇。

 命を捨てて七度目の異能を発動するよりも、一度退いて折手メアの元で立て直した方が勝算が高いと思った。

 だから、ディートリヒに背を向けるようにして逃げ出し──

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()

 

 

「では、死ね。我に歯向かった塵芥(ゴミクズ)よ」

 

 

 ジュワッッッ‼︎‼︎‼︎ と。

 《神威聖剣》が俺の股から頭のてっぺんまでを真っ二つに斬り裂いた。

 

「っっっ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

 それでも、まだ生きようと体が蠢く。

 血液とは別の()()()が体内を循環する。

 

 だが、ディートリヒは手を抜かなかった。

 俺を警戒した訳じゃない。ヤツは俺の背後にいる折手メアを警戒していた。

 故に、ヤツは世界を終わらせる一言を告げた。

 

 

「────終末摂理(ワールドエンド)

 

 

 そして────

 

 


 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 


 

 

「────っ」

 

 折手メアは目の前の光景が信じられなかった。

 六道伊吹が切断され、跡形もなく消し飛ばされ、死亡した。

 

「……………………は?」

 

 そんなの、あり得るはずがなかった。

 だって、彼は最強で無敵の原作主人公(タイトルロール)だ。

 だって、彼は折手メアの愛する『六道伊吹』だ。

 こんな所で呆気なく死んでしまうなんて、そんな事あっていいはずがない。

 

「フハハハハハハハハハハハハハッ‼︎ 呆気ないモノであるなァ、番外位の玩具(オモチャ)というものはッ‼︎」

 

 違う、こんなはずじゃない。

 ……こんなつもりじゃ無かった。

 

 違う違う違う違う違う違う違う。

 なんで死んだ? 彼は原作主人公(タイトルロール)ではなかったのか? 誰が殺した? ボクのせいなのか?

 

(…………()()()()()()()()()()()()

 

 衝動的に、折手メアは声を荒げて叫んだ。

 

 

終末摂理(ワールドエンド)……ッ‼︎」

 

 

 世界そのものが異世界へと変質する。

 顕現するは番外の死因(おわり)

 この世界に刻まれた『■■』の法則。

 語られざる終末論の一つ(Apocalypse#EX)

 

 それはありふれた物語(せかい)完結(おわり)──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 起こった事象を無かった事には出来ない。

 過去に戻るわけでもない。

 ただ、今のセーブデータを過去のセーブデータで塗り潰す最悪の所業。

 

もう一度(コンテニュー)だッ‼︎ 世界を滅ぼして全部やり直す! ()()()()()()()()()()()()辿()()()()()()()()ッ、()()()()()……‼︎」

 

 ざざざざざ、と鼓膜を直接掻きむしりたくなるような不快な音が脳で騒ぎ立つ。

 世界が0と1に分解され、悲鳴(エラー)を響かせて破綻していく。

 

「なッ、何をしているッ⁉︎ お気に入りの男が死んだッ、その程度で世界を滅ぼす気であるかァ⁉︎」

「……()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「待て待て待て待てェェエエエエエエエエッ‼︎ やめろォォオオオオオオオオオおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ‼︎‼︎‼︎」

 

 ざざざざ、ザザザザザザザザサ。

 ディートリヒは世界の終わりに立ち向かう。

 けれど、意味はない。

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 神々に愛された魔王よりも。

 時を駆ける時空犯罪者よりも。

 世界を創世した神様よりも。

 全宇宙を観測した科学者よりも。

 理解できない怪物よりも。

 もしかしたら、全ての始まりである童女よりも。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ざざざざざさザザザザザザザザサ」

「……うるさいし、何を言っているのか分からないな」

「ザザザザザザザざざざざざざざざざざざザザザザザザザザサざざざざざざざざざザザザザザザザザサざざざざざざざざざざざざざざざ‼︎」

「処理が重い……? ()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 そして。

 そして。

 そして。

 

 

「まぁ、何でもいいか。()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 ざざざザザザザザざざざざざざざザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザざざざざざざざざザザザザザざざざざざざざザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザざざざざざざざざザザザザザざざざざざざざザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザザザザザザザザザザザざざざざざざざざざざざざざざザザザザザざざざざざ‼︎‼︎‼︎

 

 

BAD END


 

 

 

 

 

 

【Reset Code 444】

『六道伊吹の死亡』

 

世界線(Route)9.99999『ありふれた結末』

 

>>>“WORLD END” Activation

《セーブデータを再生します:1/13800000000》

 

 

 

 

 






▽分岐点9.0『一時撤退』を選択
 重大なチャンスを見逃した事で致命的な隙が生まれ、攻撃も退避もできずディートリヒの攻撃によって死亡します。たとえ《ご都合主義(デウス・エクス・マキナ)》があったとしても、死ぬ時は呆気なく死にます。

▽本ルートの結末
 この瞬間が結末です。ディートリヒと折手メアによる戦闘が始まりますが、もはや原作に固執する必要のない折手メアにはディートリヒは敵いません。そして、折手メアは原作主人公のいない世界に興味が無いため、即座に滅ぼしてリセットします。

▽攻略のヒント
 自分の命は投げ捨てよう。敵を殺すという目的が第一にあるのならば、自分の命なんか無視して殺害の為に動きましょう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。