大企業の役員として活躍する女性たちは、男性管理職が多い環境でどのように自身のマネジメントスタイルを築いてきたのか。日経クロスウーマン創刊5周年を記念して開催した「女性役員3人がホンネで語る!『ダイバーシティの壁』の乗り越え方」セミナーから、リーダーシップの築き方についてのヒントを探る。
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あの頃はブルドーザーみたいだった
管理職に昇進するにあたり、リーダーシップの構築に悩む人は少なくない。上場企業で役員を務める3人も「リーダーのあるべき姿」を探し求め、試行錯誤した経験がある。
◆宮間三奈子さん(大日本印刷 取締役 人財開発部 ダイバーシティ&インクルージョン推進室)
◆山岸裕美さん(アサヒグループホールディングス 顧問)
大日本印刷 取締役の宮間三奈子さんは、部下の1人から「宮間さんが何をしたいのか分からない」と言われたことがあるという。「組織のメンバーと目指す方向性が一致せず、ギクシャクしていた。当時はリーダーシップというと、リーダーが先頭を切って指示を出し、メンバーを率いるというイメージがあった。自己開示が苦手だった」と宮間さん。
大和ハウス工業 常務執行役員の石﨑順子さんは、リクルートコスモス(現コスモスイニシア)に勤務していた29歳のとき、管理職に昇進した。「あの頃は『完璧な管理職になりたい』という焦りがあり、何が何でも成果を出したいと思っていました。今思うと本当に恥ずかしい、強引なマネジメントをしていました。当時を知る人から『あの頃の石﨑さんはブルドーザーみたいだった』と言われたこともあります」
また、管理職になると、プレーヤーとして現場に携わる時間は短くなる。アサヒグループホールディングス 顧問の山岸裕美さんは「マネジメントを任されたとき、幸せな研究生活が絶たれたように感じ、実験道具を片付けながら人知れずさみしい気持ちを感じていた」と明かした。
現在は大企業の役員を務める3人。どのように「壁」を乗り越え、自分らしいマネジメントスタイルを見つけたのだろうか。