坂出市立病院 おととし患者が死亡する医療事故 会見で発表

坂出市立病院は、おととし末期の腎不全で透析治療をしていた患者に対し、医師が首の静脈からカテーテルを使った治療の際に誤って血管を傷つけたことで患者が死亡する医療事故があったと発表しました。

これは、坂出市立病院が20日、坂出市役所で開いた会見で明らかにしました。

それによりますと、おととし6月、末期の腎不全で透析治療をしていた患者が新型コロナに感染したことから坂出市立病院に入院しました。

入院した翌日に内科の男性医師が患者の首の静脈からカテーテルを入れて透析を始めたところ、その数分後に患者に冷や汗やどうきの症状が見られたため、透析を中止しました。

検査で、カテーテルを使った治療の際に何らかの原因で誤って血管を傷つけたことで胸に血がたまったことがわかり、患者は別の医療機関に運ばれましたが、その後、死亡しました。

坂出市立病院は医療事故と認め、患者の家族に謝罪するとともに損害賠償金を支払うことで、病院を管理する市と遺族の間で1月、示談の合意が得られたということです。

病院によりますと、医師は厳重注意の処分を受けたということです。

患者の性別や年齢については、遺族から同意が得られなかったとして明らかにしていません。

坂出市立病院の岡田節雄院長はコメントを発表し、「患者と家族に心身ともに多大な苦痛をおかけし深くお詫び申し上げます。今回の医療事故を真摯に反省するとともに再発防止を徹底したい」としています。

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