大神ミオ、魔女狩りに加担

 2025年2月16日、VTuberの「大神(おおかみ)ミオ」氏が、同日の配信において、「紅ちゃん」氏が作成したファンアートを、動画サムネイルとして使用。

 

画像

 

 放送終了後、大神ミオが突然「このイラストはAIイラストだった」と宣言し、サムネイルを差し替え、放送告知ポストを削除。

 

画像

https://x.com/ookamimio/status/1891125127393189984

 

 何を根拠に「判明しました」と断言したかは全く説明されていないので不明であるが、その後の状況から見て、何者かが「このイラストはPixivで『AI生成』タグが付いている」と指摘し、大神ミオがその情報を精査せずに信用して行動を起こした、と考えられている。

 

 前後して、大神ミオのデザイナーである「泉彩」氏が、下記のようなtweetをしている。

 

画像

https://x.com/AC______/status/1891080973372039477

 

 投稿時刻はこちらの方が早い。「判明」が宣言されるまでの過程に関与しているかは不明だが、大神ミオは初手で「判明しました」と断言するという不自然に迂闊な行動を取っているので、その判断に関与した可能性が疑われている。少なくとも堂々と魔女狩りを煽ったのは事実である。

 

 

 一方、大神ミオにAI使用者だと断言されたイラストレータ「紅ちゃん」は、あくまでも「使っていない」として、当初からこの疑惑を否定。

 

画像

https://x.com/tomatomati1211/status/1891145356370440582

 

 その後、この流れを知った反AIが群がり、大神ミオを神輿に担ぎ上げ、「またAI絵師がVTuberに迷惑をかけた」として騒いだ。

 

https://x.com/aiartdestroy/status/1891725069069561987

 

画像

https://x.com/0gQgCEouJuHmZpZ/status/1891296523519934531

 

画像

https://x.com/Agj1852352Agj/status/1891138258832138285

 

 

 しかしその後、このイラストがAI生成だと判断された根拠の一つ「Pixivの『AI生成』タグ」が、実は本物のAI生成タグではなく、誰でも付けられる一般タグだった事が判明。

 

 しかもこの画像のサイズが3584x5376もあり、通常の生成AIで何の工夫もなくコントロールできるサイズではない。

 

www.pixiv.net

 

画像

https://x.com/tomatomati1211/status/1891154411579179233

 

 本物の「AI生成」タグは、付与する事も削除する事も作者しかできず、さらに通常のタグとは別枠で左端に表示されるので、本物かどうかは見れば分かるのだが、大神ミオも、大多数の反AIも、その事実を知らなかった。

 

 

 さらに、「紅ちゃん」氏は翌2月17日にライブペイントを配信。ラフから着色まで通しで撮影されており、少なくとも手だけでかなり描ける事は確実である。

 

 公式イラストレータは「AI絵は見れば分かる」と豪語していたが、ただの節穴である可能性が高まった。

 

画像

画像

画像

画像

画像

画像

https://www.twitch.tv/voltage_boy_ex

 

 結果として本件は、「VTuberが騙されてAIイラストを掴まされた」という話ではなく、「他人のイラストに偽のAIタグを付けてVTuberに『これはAIイラストです』と密告する事で、VTuberの口から『このイラストレータはAI絵師である』と宣言させ、その宣言を犬笛として、VTuberのファンネルと反AIを使ってターゲットを襲わせ、信用失墜させる」という何者かによる攻撃だった可能性がかなり高くなった。

 

 仮にそうだとすれば、大神ミオの一派と反AIは、無知と浅慮とダブルスタンダードにつけ込まれ、単なる暴力装置として、全く無関係な人間を焼いた事になる。手描き絵師にとってはVTuberのファンアートを描くと、VTuber本人にAI絵師だと断定され、吊るし上げられる可能性があるという前例ができた事になり、現在および未来に渡ってダメージは大きい。

 

 あらいずみるい事件以降、魔女狩りを正義として肯定・放置し続けた結果としては、概ね妥当なところではある。

 

note.com

 

 

 その後、2月19日になって各陣営に動きがあったので、記録しておく。

 

 まず、火元になった大神ミオは、初手で「疑いがある」ではなく「判明」と表現した事について謝罪。

 

 状況から「迂闊な言動をしたのは、あれをAI絵だと断定したアドバイザーが近くに存在し、その人物に忖度する必要があったから」という可能性が指摘されており、仮にそうだったとすれば気の毒である。

 

https://x.com/ookamimio/status/1892139639399678084

 

 

 大神ミオのファンと反AIは、「大神ミオの一派が魔女狩りを扇動したのは事実だが、焼き殺すのは正しい判断だったのでセーフ」というストーリーを完成させるため、ネットを漁り、「紅ちゃん」氏が「生成されたAIイラストをさらに1から手でトレスするという回りくどい方法でイラストを作っているのではないか」と思しき状況証拠をいくつか手に入れている。

 

画像

https://x.com/nabeyami553862/status/1892151708999979431

 

 

 エアリプで魔女狩りを煽った泉彩は、この状況証拠に関して、先日から誤爆を繰り返している反AI「AI絵師 AIトレス絵師 発見bot」の晒しTweetをRT。何を拾ってもいい状況下で、よりにもよってこれを拾ってくる泉彩は、かなり仕上がった反AIなのかもしれない。

 

画像

https://x.com/asdfaegasd56440/status/1892263560715157757

 

note.com

 

 

 そして問題の「紅ちゃん」は、「住居が特定されそう」「殺害予告が来た」として、鍵垢を経てアカウントを削除した。本人が言っているだけなので、本当に殺害予告が来たのかどうかは不明。

 

 反AI的には、前記の状況証拠よりも「アカウントを消して逃げたのでこいつはAIを使っていたに違いない」という力学が強く働いており、彼はAI絵師だったという事になっている。