道内の国立病院、賃上げ交渉決裂なら看護師ら28日にストライキへ
松田昌也
北海道内の国立病院機構5施設の主に看護師らが加入する全日本国立医療労働組合(全医労)北海道地方協議会は、賃上げ交渉が決裂した場合、28日に各施設でそれぞれの組合員2人が始業から1時間のストライキを実施すると明らかにした。
協議会が19日に会見を開いた。賃上げ交渉は27日にある。国立病院機構の看護師の賃金水準は人事院勧告のある公務員と比べ、初任給ベースで年間約60万円低い状態にあり、賞与は年4・2カ月のまま2015年度から据え置かれているという。
そのため、離職者が増加。高校生も医療職を目指さず、病院側も採用難に陥っている。現職の看護師の中には、賃金が高い豪州やカナダへ渡航し、看護補助職として働くケースや、超過勤務や宿直勤務のない美容医療へ移る人も増えていると説明する。
交渉が決裂すれば、全国同時に、北海道がんセンター、北海道医療センター(いずれも札幌市)、函館医療センター、旭川医療センター、帯広病院でストライキに入る可能性がある。