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シェアハウスDAOの合同会社型DAO化に向けて_vol.1

合同会社型DAO化を志す背景

いきなりですが、僕がRooptDAOを合同会社型DAOにしたいと思う理由は、金銭的な収益分配をして持続可能性の高いDAOを運営したいからです。

2022年の夏に立ち上げたRooptDAOですが、数百人のメンバーが集まり、神楽坂のあのボロ家に素晴らしいコミュニティが出来上がりました。

DAO運営に変更して利益率が上がったり、うまく機能した誇らしい事例だったのですが、DAOメンバーの「金銭的な稼ぎがない」のが心残りでした。

貢献に応じたリワードトークンを宿泊券に換金して体験価値の付与をすることでインセンティブ設計はそれなりに機能していました。

ただ、やはり通貨を稼げないことにはライスワークに繋がりません。それだと長続きしないのは分かっていました。

そこで今回の合同会社型DAOの解禁と金商法内閣府令の改正のニュース!
トークンでの資金調達や金銭的な収益分配が法的に可能になりました。

合同会社型DAOと金商法内閣府令の改正についてはこちらの記事で詳しく執筆しているのでご参照ください。

早速、合同会社型DAO化に向けて新たなRooptDAOのホワイトペーパー(計画書)を書きたい気持ちを抑え、DAOメンバーに合同会社化の意向を確認する作業に入りました。

DAOメンバーに合意を取る一連の流れ

僕がイチDAOメンバーとして、DAOに合意を取りに行った一連の流れをお見せします。

①4/2 Discordにてメンバーの反応を見る

まず最初のステップは、自分の意見を投票議題にもっていくかどうかの判断を「議論チャンネル」で行います。

意味のある提案か否かの判断は反応率。約200人のアクティブユーザーがいるので、その10%が反応してくれたらベストケース、悪くても5%からの反応はほしいところです。

今回の提案は約20件のリアクションが得られたので合格点と判断しました。

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Discordの議論チャンネルにて提案

こちらのリンクから誰でもRooptDAOのDiscordに参加できるので、ご興味のある方は是非。

②4/4 Snapshotにて投票を発案

投票にかける価値のある意見だと判断できた後に、正式な意思決定の場として、NFTホルダーからの投票をもらうべく、Snapshotで発案します。

投票の期間は議題の重要度によって変わりますが、4日間ほどがベストです。且つ、DAOメンバーも本業が忙しいので、土日に投票できるよう休日を挟むタイミングを設けるとベターです。

③4/8 提案が可決

投票結果は、4人からの投票があり全員同意で提案は可決されました。

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投票結果

前回のSnapshotからかなり時期が経っていたこともあり、アクティブなNFTホルダーが少なかったのが残念ですが、投票者からは「新しい試み楽しみです!」といったメッセージももらい励みになりました。

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実際のSnapshotの投票ページはこちらのリンクからアクセス可能です。

④合同会社型DAOのスキームを提案

方針の合意は取れたので、これから合同会社型DAO化するにあたっての計画書を作成し、メンバーからのフィードバックを得るフェーズに入りました。

今後は、再度の投票でスキームや事業内容について合意が取れ次第、ホワイトペーパーに加筆して、実行に移す。という流れになります。

このように、DAOでの重要な意思決定は基本的にステークホルダーからの投票を集め民主的に決議し実行していきます。

合同会社型DAO化したRooptDAOの事業案

新ホワイトペーパーの作成に向けて、現段階での合同会社型DAO化に向けた素案を公開します。

概要

空き家活用に特化した共創型シェアハウスDAO

プロジェクト詳細

資産価値を失った空き家をDAOで購入し、民泊・シェアハウス等の運営を行い収益をDAOメンバーで分配します。

合同会社型DAOで活動を始めるにあたって、メンバー構成は以下3分類されます。
・業務執行社員
・その他の社員
・社員ではないメンバー

この構成を既存のRooptDAOメンバーの活動傾向を振り返りながら当てはめていきます。

これまでのRooptDAOのメンバーを役割別で分類すると以下の通りです。

  1. 宿泊利用者

  2. イベント運営者

  3. 広報担当者

  4. コワーキング利用者

  5. 投票参加のみ

  6. 掲示板参加のみ

①〜③までを責務を持ちつつ活動して、レバレッジの効いた収益分配を得たい!という方は業務執行社員権NFTを購入してもらい、「業務執行社員」になってもらいます。

④〜⑥までの活動範囲で良くて収益分配も得たい!という方は、社員権NFTを購入してもらい、「その他の社員」になってもらいます。

そして、収益分配は要らないけどコミュニティに入っておいて、都合の良いタイミングでDAOに貢献してリワードトークンをもらいたい!という方は「社員ではないメンバー」になってもらいます。

業務執行社員が事業のコアになる活動を活発に進めていきながら、社員ではないメンバーに協力を仰ぎつつ、その他の社員から出資をしてもらいDAO活動を拡張していく流れが想定されます。

ビジネスモデル

主なマネタイズポイントはDAOメンバーによる民泊運営です。

ユーザーでありオーナーであるという当事者意識をもたせるDAOの醍醐味を、ヤモリ(家守)に活かします

チューニングはしていく必要がありますが、ちょっと素案を述べると、

シェアハウスの収容可能部屋数の20%をシェアハウス住民(DAOメンバー)が住み込み、残りの80%の稼働可能部屋を民泊で運営することで効率的に外部からの売上を立てるというビジネスモデルです。

例えば、わかりやすく10LDKの物件があったとして、2部屋はDAOメンバーが賃貸者として住み込みます。そして、残りの8部屋を民泊としてエアビーなどを活用して売り出します。
その民泊運営で得た売上を諸々のコストとリワードトークン発行分を差し引いてDAOメンバーに配当として付与することで、収益分配を実現させます。

この運用において重要なポイントは、住み込みの2人のDAOメンバーが利用者案内や掃除といった、本来物件オーナーや業者がするべき業務を実行し、別トークン(リワードトークン)を受け取るところにあります。

DAOメンバーがこの業務を担うことで、
・民泊利用者に対してホスピタリティが生まれやすくなり、リピートにつながる
・業者に依頼するよりもかかるコストを削減できる、且つ、人件費がDAOメンバーに直接還元される
・住人メンバーは受け取った別トークン(リワードトークン)を使って、実質賃貸負担がゼロになる可能性がある
といったメリットがあります。 

住み込むDAOメンバーは業務量や責任範囲からして、業務執行社員になる可能性が高いでしょう。

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このスキームで物件開拓チームを筆頭に物件数を増やしていき、利回りの高い不動産運用を成功させることでDAOメンバーへの収益分配が潤沢になっていきます。

法人格のメリットを活かして、金融機関からの融資を受けて物件を開拓していく動きがとれるのも楽しみのひとつです。

RooptDAOの強み

・自走するシェアハウス運用
RooptDAOはこの2年間で神楽坂のシェアハウス物件の平均稼働率が80%を下ることがなく、不動産ビジネスとして功績を残しています。
もちろん立地や低価格といった諸々条件をクリアしていたことも背景としてありますが、DAOコミュニティの強さが大きな成功要因となっていました。

僕も幾度とRooptDAO神楽坂にお邪魔しましたが、いつも知性も人柄も良い方が集まっているコミュニティだと都度実感します。

このコミュニティの質の高さが、ヤモリによる民泊運営の実現可能性を裏付けると信じています。

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・物件開拓のノウハウ
不動産運用はもちろん、建築まわりもプロフェッショナルな株式会社巻組もDAOメンバーに参画してもらうことで、巻組がもつ資産価値が低い物件の開拓ノウハウを活用することができます。
実際に、これまで、2軒目の開拓案が出た際に物件のリストアップを自律的に実施してくれたのDAOメンバーもいました。
個人の力と企業の力を合わせた良い事例になると思います。

今後の流れ

上記の粗い素案を合同会社型DAOに参加してくれるメンバーと共にブラッシュアップしていき、最終的にはホワイトペーパーの確立を目指します。

ホワイトペーパーがまとまりつつ、DAO協会から発表予定の合同会社型DAO定款テンプレートを活用して登記準備ができればと思っています。

この記事を読んでくださった、あなたへ。
国内の合同会社型DAOの初期事例を一緒に作り上げてみませんか?
一人では到底実現不可能な、温かみのあるシェアハウスをあなたのセカンドプレイスとして、みんなで稼ぎながら組成していければと思います。

本プロジェクトにご興味のある方は是非、X (twitter)でご連絡ください。
https://twitter.com/hirowatari_y

(続きvol2も随時アップデート予定)

2024.08.10
Vol2をDAOメンバーが執筆してくれました!

立ち上げ時の議事録までついている優良記事になっています。是非!



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コメント

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シェアハウスDAOの合同会社型DAO化に向けて_vol.1|廣渡裕介
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