連載のタイトルは『手さぐりの旅』だったりして、何となく伊達さゆりは壁にぶち当たっているのかと思っていましたが、これみて「やっぱりな」と思ってしまった。

いつ取材なのかわかりませんが、「これ出るころは真夏ですが」というあたり、5～6月頃と推定するのですが、その1年半前から悩んでいるとなれば1stツアーがあった頃で、「声優になりたい」とか「芸能界の居場所を求めてたどり着いた」というタイプのキャストとは違って、「ラブライブのヒロインになくてこの世界に来た人」なので、さしあたってやりたいことはやり尽くしたのかもしれません。

ちなみにその頃「家に帰りたい」と珍しく家族に電話で泣き言を言っていたこともあったと言うので何かが壊れたのというか、足元が見えて怖くなったのかもしれないなと思います。

そのことに事務所が全く無頓着というわけではなく、例えば地元の仕事を増やしたり、舞台のような新しい方向性を試させたりしていますが、本来の彼女は歌手志向が強いのに何かしらの都合でソロデビューできない都合が出来て、ことがさらに悩みを深めてしまっているのかなと思います。

このような状況で運営も何かしらの負担軽減策を考えて、その答えが鬼塚姉妹なのかなとは思います。キャストの絵森彩も顔合わせで資料を見て初めて知って仰天したうで、2期から急いで作ったということなのかと思いますが、それにはおそらく理由があるわけで、おそらく運営は絵森彩にサブリーダーとしての役割を期待しているのではないかなと勝手に考えています。

意外と似通ってる伊達と絵森

この二人は考えてみれば意外と共通点が多いのです。

• 地方出身で一人暮らしをしていること

• 出身地への愛着が強くローカルの仕事も多く頻繁に帰省をしている

• ラブライブ！まで演技未経験であること

• 年齢が1歳差であること

• 芸能界で挫折や壁に当たる経験をしたこと

最後は補足が必要なのですが、年長から芸能界に関わってると言ってますが、ずっと同じ事務所に居たわけじゃなく、別の事務所でモデルをしていて年中（別の資料では年長）から10歳ごろまで居た時期と、その間5年ほどブランクを経て中3の春に竹下通りでスカウトされて今の事務所に入ったのですがどうも彼女は「高校では学業・芸能活動・部活の三足のわらじをはいて頑張っていた」ということはよく言うのですが、「芸能界で具体的に何をやったか」まではあんまり触れたがらないのです。

例えば青山なぎさはミスコンへの参加歴とか、イベントで演劇共演者への恋愛観（ちなみに恋愛感情になったことはないとのこと）という踏み込んだ話まで言って事務所から怒られたのか「かげきしょうじょは初舞台」という建前で言っているとはいえ、本名時代からの継続の仕事もあり、かなりオープンに話しているし、後輩の野中ここなもさくら学院時代の話をインタビューで語いるのとは対照的です。

それもそのはずで、1回目の最後らへんはジュニアアイドルだったのですが、「山梨から通うのが遠いから」という理由で投げ出してしまっていたり、二回目のスカウトはアイドルとしてデビューしたのに半年でユニットが活動休止。半年後に解散が決まったときに、コロナ禍で無観客配信となり、夏休みに振替公演をするという憂き目にあっています。それはさておき、活動休止から夏美役を射止めるまで2年近く、レッスンや一期生のオーディションや卒業公演などがありましたが、半ば開店休業状態になっています。

こうしてみるとすごく不完全燃焼だったんでしょうね。もし「駄目でも悔いを残さないようにしていた」と語っているけど、今までずっと本人も言っている通り、あまり芸能の仕事の意味が分からなかったり、いざやろうと思ったらすぐ解散してしまって、夏美役に受かったら、今までの本名の「依田彩花」からわざわざ「絵森彩」に改名したというのも、名前を変えて再チャレンジしたいという意味もあるのかもしれません。

しかし、どうも彼女も壁らしきものに当たってるのかなと思うこともあります。

1月末に地元の高校生向け雑誌でインタビューをしたのですが、ラジオや演技に興味があると言いつつ、ラジオや鈴原希実や薮島朱音、演技は青山なぎさが次々と仕事をとる中、半年以上立っても未だに結果が出ていません。新規のお仕事は個人の有料配信番組やカレンダーとイベントくらいです。（その割に誕生日イベントは妙に早かったなあ）

全国模試で1位を取ったほどの成績があるのに、あえて大学に進学せずに声優をやっているわけですが、友達はみんな大学に通ってる中で、いくらアイドル時代よりも海外公演だ、東京ドームだと、声優なのにアイドルやれてるとはいえ、自分は一人だけ高卒で夏美役以外（表向きには）あまり結果が出ていないし、私なら「本当に良かったのか」と悩むよなと思いますよ。

もともと、絵森は2期生4人のまとめ役だし、サブリーダーとして任せて人間的な成長を促すというのはなかなか良い選択なのかなとは思いますし、お互いがどこまで寄り添い腹を割って話し合えるかだよなあ…。