WHOの加盟国は、新型コロナウイルスの感染拡大の教訓を踏まえ、感染症対策を強化するための新たな国際条約「パンデミック条約」の締結を目指し、3年前から協議を続けています。
条約は、ことし5月のWHOの年次総会での採択を目指していて、17日、スイス・ジュネーブで最終調整に向けた政府間の会合が始まりましたが、会合の冒頭で、テドロス事務局長は、今月14日、アメリカのトランプ政権から、条約の交渉のための枠組みから離脱するという通告を受けたと明らかにしました。
そのうえで、「決定を遺憾に思う。私たちは多くの問題について合意に達していて、ゴールは目前だ」と述べ、交渉の妥結を急ぐよう、加盟国に訴えました。
条約には、途上国への技術移転を進めることや、病原体の情報を共有するための新たな仕組みが盛りこまれる見通しですが、国際社会の結束を示せるか、不透明な状況となっています。
共同議長を務める南アフリカの代表は、NHKの取材に「パンデミックには国境がないからこそ、手を取り合わなくてはいけない」と話し、アメリカに協力を呼びかけました。
WHO トランプ政権からパンデミック条約交渉枠組み離脱の通告
WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、採択を目指して協議が続く感染症対策を強化するための新たな国際条約「パンデミック条約」について、アメリカのトランプ政権から、交渉の枠組みから離脱するという通告を受けたと明らかにし、国際社会の結束を示せるか、不透明な状況となっています。
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