Mihoko Oka

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Mihoko Oka
@mei_gang30266
歴史研究者。戦国時代の九州など。

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そういえば、私がXに出てきたのは、「歴史学者として、UBIに文句を言ってくれ」というメールが、知らない人からいくつも来たからだったのを思い出した。それで出てきて、「フィクションだから別にいいんじゃない?」と言ったら急に襲いかかられ粘着され、職場に凸され、今に至る。
身近に「女性だからとか地方出身だからとか言うのは甘えだ」とのたまった女性東大教授がいる。彼女は生まれも育ちも東京の筋金入りのお嬢様だ。意識改革は男性にだけ必要というわけではない。たぶん恵まれた条件で生きてきた人は、そうではない条件下でサバイブすることのハードさを知らない。
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本田由紀
@hahaguma
mainichi.jp/articles/20250 「なぜ東大には地方出身の女性が少ないのか。周囲にアンケートを取りながら話し合いを重ね、学生団体の立ち上げに動く中、冷ややかな言葉を寄せられた。中高一貫校出身の男子学生からだった。「ドグマチックだ」「自分の周囲だけを見て考えている」…―。悔しかった。」
英語圏でのアフリカ人奴隷貿易研究は、エベレストよりも高いレベルで研究蓄積があり、「日本が黒人奴隷貿易発祥の地」という言説を誰かが見かけたとして、「実は地球は人間に化けた宇宙人に支配されている」というレベルのものとしか受け取られません。
何人かに聞かれた気がするので、すでにお答えしたことですが、まとめて回答します。「流行した」とまで言えるかは分かりませんが、日本の大名の中に「黒坊」を抱えていたと史料から分かる人は、複数おります。具体的に史料で分かるのは、平戸の松浦、熊本の加藤清正、因幡の亀井、長崎奉行の長谷川など
戦国時代の「侍」の定義が曖昧であるというのは、日本史研究では一般的な認識のはずです。その上で、主と共に「刀を持って最後まで戦った」のであれば、私は「侍」と言ってよいと思います。過大に脚色しなくても、あるがままの姿で、彼の存在は稀有だったと言ってあげたいです。史料屋のひとりごと。
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元ツイートの本田先生も仰っておられますが、優れた環境で育ってきて、それを自覚している人は、東大の中にも多くはありません。自分が頑張ったから、という思いが強いのでしょうが、頑張っても報われない環境にいる人も大勢いる、ということに思いが至らないのかと。
私がここに留まっていたのは、何が起こっているのかを把握し、自分なりの解決策を見つけたいと思ったからでした。しかし様々な方面に甚大な誹謗中傷の被害が及んでおります。歴史学者が自身の見解を発言するたびに、激しい誹謗中傷に晒されるのなら、それは「言論弾圧」でありましょう。
「権威の象徴としてアフリカ人奴隷を使うという流行が始まった」という文章を否定しろ、という意見が多いようですね。ここで迂闊に発言すれば揚げ足をとられそうです。外務省から正式な要請があれば、史料付きでやっても良いですよ。外務省がこの問題を本当に「国際的な国益問題」と判断すればですが。
「弥助が本当に侍だったとすると、日本の国益を損ずる」と言っている方々に質問です。もし「歴史論戦」になったとして、敵となる国家はどこなのでしょうか?私たちは、誰かに対して賠償責任を負うのでしょうか?それとも国としてのイメージ?
「女子枠」を「レベルの低い枠」と認識するような人たちが歪んでますし、アカデミアはハイレベルのところでは実力勝負で、学歴にこだわり続けるのは、学歴以外自慢するものがない人たちです。
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なべきょう@過眠症
@wata_nabekyo_ko
Replying to @mei_gang30266
絶対やです。 レベルの低い枠で受かったかそのように見えるという外形的事実が、就職してもアカデミアでもずっと消えません。
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色々と擁護してくださってようで、ありがとうございます。私は、この方は弥助に惚れ込んで、一生懸命自分なりにリサーチして、ストーリーを盛れるだけ盛った愛好家の方という認識です。「愛好家」の方をプロが袋叩きにするわけにはいかない、ということは述べてまいりました。
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このたび私がノコノコ出てきましたのは、「ヘイト」のような言説がまかり通り、ロックリー氏を責めたいがあまりに、史料から言える歴史的事実ですら捻じ曲げようとする人々がたくさんいることに気づき、歴史学者として戦わねばならないと思ったからです。
日本・海外のアカデミアとも「弥助」が研究対象になると思っていなかったから、アマチュアの方が一生懸命何かされていても、視界の隅に捉えていたかどうかというレベル。彼を今のようにまつり上げたのは、メディアですから。本人はその中で色々と勘違いしていったのかな。でも「人権」は守られるべき。
現実問題として、「カフル人」やラスカリン(ラスカル)は、とても高価だったのです。たぶん本気でアジアの奴隷貿易の構造をここで言ったら、日本人にはショッキングな話しかありません。
あまり知られていないようですが、史料編纂所で出版する史料集は、冊子での刊行後数か月すると、こちらに電子版がアップデートされます。その他様々なデータベースともリンクしております。
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「黒坊」はアフリカ人に限らないと思います。おっしゃるとおり、インド人、ジャワ人など含まれます。「カフル人」はポルトガル人がインド洋で売買する奴隷の中では上級なので、高価です。
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ご指摘の通り、「黒坊」はカフルに限定されませんが。雇用形態は「奴隷」ではなく、給金契約の方が多かったのではないかと推測します(はっきりとわかるのは加藤家の史料だけですが)。なぜなら、日本人が外国人の奴隷を買うのは、かなり高くついてしまうからです。
ちょっと冷たい言い方になりますが。海外での「SAMURAI」認識は、日本人が「サムライ〇〇」みたいな安易な使い方を止めない限り、変えられないでしょうね。
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くまきち
@kuma_kichi_1Q63
Replying to @mei_gang30266
日本の歴史上 (a) “「侍」という概念”と“「武士」という概念”は別個の概念 であり (b) 時代によって「侍」が示す内容も変遷している にもかかわらず (c) 「侍」=「武士」=「SAMURAI」だ と思い込んでいるヒトによる混乱した議論が続いている現状をどうお考えですか?
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奴隷にも私有財産は認められ、賃金も払われ、貯金も出来ます。身請け金を貯めて自分を解放することもできました。弥助はもともとはおそらく「奴隷」ですが、ヴァリニャーノにはモザンビーク要塞司令官からプレゼントとして贈られたので、ヴァリニャーノの従者であって、奴隷ではなかったと考えます。
おそらく皆さんが今戦っているという、海外の歴史好き、ゲーム好きの方々は、本当はみなさんと同じ「歴史とゲームを愛する人々」で、実際に会ってみれば楽しい共通の話題で友人になれるはずです。
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Mihoko Oka
@mei_gang30266
その著作が多くのクリエイターを刺激し、今の状況を作り出しているのだと考えれば、ゲームや漫画から歴史に興味を持ったみなさんと同じような人を大量に作り出すことに成功した特別な才能があるわけです。 x.com/mei_gang30266/…
前から思っているのだが、東大入試女子枠の話が出るたびに、「女子学生自身が女子枠で入ったと思われたくないと言っている」という言説が流布するが、あれは本当のことなのだろうか。私なら「ラッキー!アザース」と言って堂々と利用する。
弥助を必要以上に貶めることが、誰得なのか分からない。たとえ短い記述でも、複数の日欧の史料に存在や名前が残る人って、あまりいないのだが。
清水俊史先生の件。リサーチがてら、大学教授数名(東大含む)に聞いたら、みんな知ってて、誰もが「明らかにB氏が酷い、学生にこれをやったら速攻厳罰確定」と言うのに、舞台が「学会」だと何故か不問になり、あまつさえ被害者が加害者とされる理不尽。
今日はついに弥助に関する、本邦未紹介史料発見。1581年4月14日付けフロイス書簡。今まで弥助に関して引用されてきた『日本年報』と同じ日付だが、別の個人書簡。信長よりも先に弥助と「フロイスの鼻」を見たがったのは、13歳になる信長の息子(於次丸ヵ?)で、わざわざ訪ねて来たらしい。
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ロックリーさんが製作の歴史考証には関わっていないと考えた根拠を挙げておきます。しかし後付けでもインタビューを受けたのなら、まったく無関係とは言えないですね。思うところは色々ありますが、皆さんとの交流を通じて、今回の一件の背景が少し理解できてきました。既視感を覚えるのはなぜだろう。
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「弥助」問題は田中先生の総括が出たので、私の中では無事オワコンとなりました。それではみなさま、ご機嫌よう。
この赤線に部分については、私はあまり賛同できません。というのもイエズス会の修道院にはMoço de Serviçoと呼ばれる身分の人たちが国籍を問わず存在し、彼等は日本で言うところの「下人」であるからです。
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かつや
@katsuyass
Replying to @mei_gang30266
先生、質問よろしいですか? 赤線の一つ目なのですが、イエズス会は従僕は伴ってたわけですよね、それは出身地問わずですか? もしそうなら「イエズス会は奴隷制に反対しており奴隷を伴う事はなかった」 が正しい感じでしょうか? 実際には行動の自由の無い従僕だからそれでも違うとは思いますが。
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原文には「Cafreカフル人」とはっきり書かれており、「奴隷」を想起させる単語は一切入っておりません。「黒奴」としたのは、昭和時代の日本人翻訳者の偏見です。私の過去のポスティングをご覧いただければ。
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バーボンハイム
@Bourbonheim
Replying to @mei_gang30266
イエズス会日本日報の日本語訳にも黒奴(くろやっこ)としか書かれていませんよ? どこに 侍なんて書いてあるんですか? 究極な話、「弥助=侍」と原書に書かれていない以上は 「弥助=侍」は永遠に成立しませんよ。
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出版社がHPで表明すること。個人がSNSで書き散らすのと違って、社運や社員の生活がかかっていることであり、生半可な覚悟では「表明」など出さない。佐々木先生が言うように清水先生ご自身が戦わないのであれば外部が騒ぐのは憚られる。しかし本人が戦う気になった以上、応援するしかない。
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その著作が多くのクリエイターを刺激し、今の状況を作り出しているのだと考えれば、ゲームや漫画から歴史に興味を持ったみなさんと同じような人を大量に作り出すことに成功した特別な才能があるわけです。
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Mihoko Oka
@mei_gang30266
私はロックリーさんの著作は、日本語も英語も「歴史読みもの」であり、学術研究であるとは考えておりません。しかしそれが書かれるにあたって、彼が様々な文献にあたり、想像を超える努力をしたことは存じております。 x.com/mei_gang30266/…
アサクリの歴史考証だった人が誰か分かった(複数)。ロックリーさんは本当に関係なかった(宣伝用のポッドキャスト以外)。つまりちゃんとお金を受け取っている誰かが、ずっと隠れているということ。バカバカしい。
アカデミアの流儀では、「説」に同意しないからと言って、研究努力の価値を否定したり無視したりするのは、「下品」とされている(する人もいるけど)。全然同意しなくても、学術論文では、そういう説が存在すること、その説にどういう意義があるかORないかは、言及するのがマナー。
彼等にとって、ロックリーさんの著作が、歴史や日本への関心を形成するバイブルであるのだとしたら、それを否定するのは、彼等をとても傷つけることであり、それに対する防衛として、ネットの中で「歴史戦」が展開されているのでしょう。
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Mihoko Oka
@mei_gang30266
おそらく皆さんが今戦っているという、海外の歴史好き、ゲーム好きの方々は、本当はみなさんと同じ「歴史とゲームを愛する人々」で、実際に会ってみれば楽しい共通の話題で友人になれるはずです。 x.com/mei_gang30266/…
たぶんもう手遅れで、私に対しても同様です。
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清水俊史
@AKBhVis
「これ以上、ロックリー氏に対して、事実に基づかない誹謗中傷をすると、名誉棄損で法的措置を講じられるよ」と言ったら、なんか急に静かになった。 でも、まじで訴訟されてもおかしくないレベルのことをみんなやってますので、今すぐやめてください。 人格攻撃はだめよ。
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『つなぐ世界史』第2巻に、なぜ私がロックリー氏の小論を収めたかの疑問について。ロックリー氏の「本能寺の変」後の「弥助」に関する推論に同意していないのは、すでに出回っているとおり。編集者として、本人に確認しながら作業し、双方譲歩して出来上がったのが、この章。
言いたいことはもうだいたい言い尽くした気がするが。ロックリーさんはYouTubeの中の人ではなく、実在する人で、今回の炎上の件では、とても心を痛めています。彼があたかも人種差別主義者であるかのような虚言が出回っていますが、それは絶対にありません。
なおkindleは初版以降の修正は反映されないことが確認されたため、本日中央公論新社と協議の上、Amazonに修正依頼しました。来週には修正される予定です。本日大規模重版かかりましたので、同じ頁の数字の誤字も修正されます。ご指摘、どうもありがとうございました。 x.com/mei_gang30266/
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sleepcratic-republic.hatenablog.com/entry/2024/07/ 欧文史料の部分、お手伝いさせていただいたので(注までしっかり読んでください)、ぜひ拡散を希望します。「弥助」について、国内外の人が、同じ基礎情報を共有することは、とても重要なことと思います。ただし、完成版ではなく、これからも改訂していく予定とのこと。
とはいえ、ゲーム会社が無反応だからと言って、怒りを個人に向けるのは、間違っている。UBI社は、ロックリー氏が歴史考証したとは、ひとことも言っていない。
この夏書いてた原稿の初校出た。分量にして原稿用紙100枚くらいか。担当史料集もまもなく校了。やっと単著の執筆に入れる。タイトルは『その男の名はヤスケ』(嘘)。弥助は一切出てこない本です。
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学術研究以外の、小説、随筆、ノンフィクションなども含めて歴史に関わるすべての文章に、精緻なレベルで裏付けを必要とするならば、私たちは無味乾燥な世界を生きることになりますね。
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yuu_
@yuu_n_1980
Replying to @mei_gang30266
そもそも岡さんは関わるべきでは無いかと どちらサイドにも「信じられないほどのバカ」が多数存在し、しかし彼らが主戦力です 彼らは紙に文字で書かれていれば事実とし、一次資料まで調べる変わりに雄叫びを上げます そのためロックリー氏の著書は聖典であり落とすべき本丸そのものです 馬鹿馬鹿しい
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そもそも「日本が黒人奴隷売買に関与した」などと、どこでも、ひとことも言っていないので、証拠の出しようがありません。しかし西国のいくつかの藩に抱えられていたことは、史料から分かる事実です。彼等が「解放奴隷」であったか、「奴隷」であったか、については証文がないので分かりません。
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とらじ2
@ToraG_2
キモいオジサンなどという差別発言をしている暇があるのならば 日本が黒人奴隷売買に関与していた証拠をお出しください 証拠を出せば炎上は一瞬で鎮火すると思うのですが何故なさらないのですか? x.com/mei_gang30266/…
そんなことは一言も言っておりません。そもそもNHKを敵に回してまで、ロックリーさんの本のすべての記述を真実と信じてはいけないと、日本で初めて公に指摘したのは、私なのですから。誹謗中傷の中でそのブログの画像が拡散されてしまったために、おぞましい気分になり、削除しました。
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あほうどり
@Phoalbatrus
???私は弥助が侍であった可能性が高い事は理解しましたし、フィクションでは何言ってもOKだと思ってます。一方でロックリーさんの話が大方幻想であることはそれはそれで問題だと思うのですが、史学研究者が「その幻想が日本に有益だから認めていくべき」という意見に与するのは訳が分かりません。 x.com/mei_gang30266/…
今回はロックリーさんの本の真摯な検証や、問題の客観的な整理をはじめ、知識、良識共に優れた方々のご助力で、鎮静化に向かっていると感じます。良識ある市民の力は、研究者個人の力などよりも、とても大きいことを実感する機会となりました。