高齢者施設に入所者を紹介する業者が、入所者の要介護度に応じた「紹介料」を施設側から受けていた。高齢者に値段を付けるようなビジネスが横行する背景には何があるのか。
「母は売買されていたんですか……」
大阪府内の50代女性は昨年末、こうつぶやいた。記者が取材で、女性の母が老人ホームに入所する際にホーム側が紹介業者に110万円支払っていたことを把握し、それを伝えた時だった。
女性によると、発端は昨年1月ごろ。73歳の母が散歩中に転倒し、足を骨折するなどして入院した。退院後に認知症が進行し、家族では介護が難しくなった。パーキンソン病も患っていた。
入院していた病院の窓口で「もう一度入院させて欲しい」と相談すると、「高齢者施設を検討したらどうですか。詳しい人を紹介しますよ」と言われた。「料金はかかるんですか」と聞くと、返事は「無料」だった。
「病院から連絡を頂きました」という男性から電話があった。母の体調や、自宅から近い老人ホームを希望していることなどを伝えた。数時間後に「見つかりました」と返事があった。
その日の夕方、ホームの担当者と一緒に、男性が自宅に来た。男性の名刺に会社名が書かれていたが、病院の関連会社だと思ったという。
記事後半では、老人ホームへの入居者紹介業者と老人ホームの施設長のインタビュー動画も見ることができます。
話を聞くと、紹介されたホー…