カスタマーレビュー

  • 2013年6月1日に日本でレビュー済み
    同じ人間として生まれ、同じ年月を生きてきたその差は殆どなく、人生の節目で成否を分ける要因、その9割が「伝え方」であると冒頭著者は説きます。

    本書のおおまかな構成や披露される技術は以下の通りです。(特に、印象に残ったものは例もいれています。)

    1:「伝え方」は才能ではなく、料理のレシピのように技術であり、誰でも巧くなれるものである

    2:相手の"No"を"Yes"に変える技術として
     (1)自分の頭の中(お願いや願望など)をそのままコトバにしない
     (2)相手の頭の中を想像する
     (3)相手のメリットと一致するお願いをつくる
      その切り口として、
      ・相手の好きなことや興味のあることに変換する
        デートしてください→驚くほど旨いパスタどう?
      ・相手の嫌いなことを提示し、それを回避できることに置き換える
      ・複数の選択肢を提示し選ばせる
      ・自己承認願望を満たしてあげる
        残業お願いできる?→君の企画書が刺さるんだよ。お願いできない?
      ・相手が特別であることをアピールする
      ・お願いではなく、一緒にやろうと誘う
      ・感謝のコトバを添える などが挙げられています。

    広告に関する仕事をしていたり、勉強された方なら、既知の技術かも知れません。私も自分が担当している商品を買って、使って貰うための手段という意味においては、ここまで体系化されていないながらも知っている内容ですが、「この技術を人生の成功に活かそうよ!」、この発想はありませんでした。確かに使えますよね。

    3:情報過多の昨今、フツーのコトバは埋没する、よって「強いコトバ」をつくらなければ気づいて貰えない、「強いコトバ」をつくるレシピは
     (1)サプライズ法
      「京都行こう」→「そうだ、京都行こう」など
     (2)ギャップ法(対義語を入れ高低差をつける)
      「あなたが好き」→「嫌いになりたいのにあなたが好き」など
     (3)赤裸裸法(普段感じていながらもコトバにしていなかったものを、敢えてコトバにする)
      「あなたが好き」→「唇が震えてる、あなたが好き」など
     (4)リピート法
     (5)クライマックス法
    この中では「赤裸裸法」が新しい発見でした。

    4:オマケとして「付箋の使い方」や「長文の魅力を上げる方法」を経て、クロージングに至ります。

    流石「伝えることのプロ」が書いた本、読み易く、理解し易い、「自分でもできそうだしやってみようかな?」そう思わせる力があります。

    ただ1点、
    人間の価値や魅力を決めるのは、「どのように伝えるか」ではなく、あくまで「何を考えるか」「どのような行動をするのか」であると信じています。その積み重ねが(運を除けば)人生の成否の9割を決めると思います。伝え方は下手でも、立派な思想のもと努力をしている人と、うまく伝えることだけで世渡りしている人が居たとして、後者が成功する世の中ってイヤですよね。著者は勿論、人として頑張っていることが前提で、その上で差がつく要因の9割は「伝え方」であると主張していることは理解しているのですが、自分へ言い聞かせる意味で・・・「思考や行動」が9割、残りの1割のなかの9割が「伝え方」である、ここをおさえつつ、早速レシピを実践してみたいな、そう思います。

    「驚くほど旨いパスタ、どう?」と誘ってデートにはこぎつけた・・・でも大切なのは、デートのとき相手に理解してもらう自分の中身かと。
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