女性皇族の配偶者と子の身分を議論 一般国民でも「憲法の問題生じない」と法制局
衆参両院は17日、各党派代表者を衆院議長公邸に集め、安定的な皇位継承や皇族数確保などに関する全体会議を開催した。政府の有識者会議が令和3年の報告書で示した提言のうち、女性皇族が婚姻した後の配偶者と子の身分が議題となった。自民党などが伝統にのっとった報告書に沿って「一般国民」とすべきだとの見解を示す中、党内で意見が分かれる立憲民主党の対応が焦点となる。 【ひと目でわかる】戦後結婚された女性皇族 全体会議では、両院正副議長から、秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さままでの皇位継承の流れはゆるがせにしないことを前提に議論したいとの意向が示された。 政府の有識者会議は報告書で、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案を提示した。各党派の賛同はおおむね得られたが、配偶者と子の扱いに関しては溝があり、「立法府の総意」に至っていない。 自民は配偶者と子にも皇族身分を与えれば、前例のない「女系天皇」誕生につながる懸念を踏まえ、「一般国民としての権利・義務を保持し続けることが適切」と訴える。公明党も「皇族の身分を持たないとするのが適切」と指摘。日本維新の会や国民民主党も伝統的な男系継承を尊重する見地から同様の主張を展開する。 これに対し、立民は「皇族としての身分を付与する案を含めた検討が必要」との立場。家庭内に皇族と一般国民がいることの是非などを踏まえ、「一般国民でもよいのかは疑問」とも訴える。 もっとも立民内には異論がある。昨年3月にまとめた「論点整理」には他党と同様、「配偶者や子に皇族の身分を付与することは、将来の女系天皇につながるおそれがあり、男系で126代継承してきた皇室の伝統を破壊するものである」との意見も記されている。 このため、この日は全体会議に臨んだ立民の野田佳彦代表らに質問が集中。立民側が皇族の身分を与えても「直ちに女系天皇につながるものではない」と答える場面もあったという。 全体会議では政府関係者や内閣法制局、両院の法制局との質疑応答の機会も設けられた。 立民はかねて皇族身分を付与しない場合、夫婦が同等の権利を有することを基本とする憲法24条1項や、「法の下の平等」をうたった14条に抵触する可能性を指摘している。