皇位継承議論、キーマンは衆院副議長の玄葉光一郎氏 「女性宮家」派の立民・野田氏の盟友
安定的な皇位継承や皇族数確保など皇室の課題を解決するために再開した与野党協議を巡って、立憲民主党出身の玄葉光一郎衆院副議長がキーマンに浮上している。立民では保守系とされ、野田佳彦代表と盟友関係にある。ただ、野田氏は前例のない「女系天皇」の誕生を後押ししかねない「女性宮家」創設へのこだわりが強い。伝統的な男系継承重視で足並みをそろえる他の主要政党は、玄葉氏の調整力を注視している。 「時間は限られているという認識だ。しっかりと努力させていただきたい」。玄葉氏は1月31日に再開した与野党協議後の記者会見で、課題解決への意欲を示した。かねて公言していた合意に向けた「腹案」に関しては、「今、言及することは適切ではない」と述べるにとどめた。 福島県議出身の玄葉氏は平成5年衆院選で初当選し、現在11期目。民主党政権で外相や国家戦略担当相などを歴任。昨年の衆院選後に副議長に就任し、与野党協議では額賀福志郎衆院議長らとともに「立法府の総意」取りまとめへの調整役を担う。 皇室への関心は高く、令和3年6月の内閣委員会では安定的な皇位継承について「歴史の積み重ねという重みを認識しながら、他方で現実を直視して検討していかなければならない」との見解を示した。 「衆院議長との関係は極めて良好」(関係者)との見方を裏付けるように、与野党協議後の会見では「私が進行していたので、補足するが…」と、額賀氏に助け舟を出す場面もあった。 他の主要政党が注目するのは立民を率いる野田氏への対応だ。自民党や公明党、日本維新の会、国民民主党は、政府の有識者会議が令和3年に示した男系継承を尊重する内容の報告書におおむね賛同している。立民が歩調を合わせれば膠着(こうちゃく)状態を打破できる公算が大きい。 玄葉氏と野田氏はともに松下政経塾の出身だ。立民関係者は「当選回数は玄葉氏が野田氏よりも1つ多い。互いに遠慮なく意見を言える間柄だ」と語った上で、こう付け加えた。 「玄葉氏が他党に譲歩するよう野田氏をいさめるのか、それとも野田氏の主張に寄り添うのかはわからない」(内藤慎二)