フィリピン警察幹部は17日、ドゥテルテ前大統領が5月の中間選挙を前に、自らの擁立候補が当選できるよう上院議員15人を殺そうと演説で呼びかけたとして、扇動などの容疑で刑事告発したと明らかにした。
マルコス政権と対立を深めるドゥテルテ氏は13日にマニラで開いた選挙集会で、議員15人を殺せば、擁立候補9人が当選できるとし、「空席をつくるため他の上院議員を今すぐ殺そう」と演説。「唯一の方法は爆破だ」と冗談交じりに語っていた。
マルコス大統領は15日の選挙演説で、ドゥテルテ氏の発言に触れ「彼らは(選挙で)絶望的なので、上院議員15人を殺さざるを得ないのかもしれない」と述べた。(共同)