小児科医わいせつ事件の裁判 検察が懲役14年求刑
掛川市の病院で、診療を装って当時10代の少女4人にわいせつな行為をしたなどとして強制わいせつなどの罪に問われている小児科の医師の裁判で、検察は「常習的で極めて卑劣な犯行だ」として懲役14年を求刑しました。
掛川市の「中東遠総合医療センター」で小児科の診療部長を務める塩澤亮輔被告(44)は、2017年から5年半の間に、受診した当時10代の少女4人に対し胸を触るなどの行為をした上、その状況を携帯電話で撮影したなどとして、強制わいせつと準強制わいせつ、児童ポルノ禁止法違反の罪に問われています。
去年8月の初公判で、被告は起訴された内容を認めた上で、「側湾症の経過を確認するためだった」と主張していました。
17日、静岡地方裁判所浜松支部で開かれた裁判で、検察は「骨格を触診する方法としては極めて不自然であり、その際の会話からも身体所見を得る目的で行われた行為とは考えられない。撮影した動画の一部には被告自身が性的な内容のテロップを入れるなどの編集をしていた」などと指摘しました。
その上で、「被害者の未熟さや信頼につけ込んだ常習的で極めて卑劣な犯行だ」として懲役14年を求刑しました。
一方、弁護側は「性的意図を完全に否定するものではないが、医療行為として行った。一部の被害者には被害弁償を行っていて、適正な判決を求める」と主張しました。
判決はことし5月9日に言い渡される予定です。