四則演算が複数含まれている式は、計算の順番を間違えてしまうと、正しい答えにたどり着けないことがしばしばあります。
これは、各演算の優先度が平等ではないからです。
さて、今回の問題では、どの計算を優先すればよいか分かりますか?
問題
次の計算をしてください。
5+9−5×9÷5
※制限時間は5秒です。
解答
正解は、「5」です。
制限時間内に答えることはできたでしょうか?
次の「ポイント」で、正しい計算過程を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「掛け算と割り算を優先すること」です。
計算の順番には、次のようなルールがあります。
<計算順のルール>
次の順番で計算します。
1.()の中
2.掛け算・割り算
3.足し算・引き算
※同じ順番の計算がある場合は、左にあるものを優先して計算します。
今回の問題には、()は含まれていません。よって、最優先すべきは掛け算と割り算になります。
掛け算と割り算の優先度は同じですが、「同じ順番の計算がある場合は、左にあるものを優先して計算」するため、今回は掛け算→割り算の順に進みましょう。
5+9−5×9÷5←掛け算からスタート
=5+9−45÷5←次に割り算
=5+9−9
残りは足し算と引き算です。この二つについても左にあるものを優先すればよいので、足し算→引き算の順に計算します。
5+9−9
=14−9
=5
これで答えが出ましたね。
【レベルアップ】 計算を効率化するための工夫をしよう
実はこの問題、ある工夫をすると、計算スピードをよりアップできます。
まず、最初の掛け算と割り算のパートです。掛け算の直後に掛けられる数と同じ5で割り算しています。このようなパターンの割り算では、割り算の答えは直前の掛け算の掛ける数と一致します。
■(掛けられる数)×▲(掛ける数)÷■(掛けられる数と同じ数で割る)=▲(掛ける数)
<成り立つ理由>
■×▲÷■
=(■×▲)/■ ←割り算を分数で表し、■で分子分母を約分する
=▲/1
=▲
このことを利用すると、次のように掛け算と割り算の答えを一瞬で出せます。
5+9−5×9÷5
=5+9−9
次の足し算と引き算についてですが、実は5+9からではなく、9−9から計算することも可能です。
「あれ?同じ順番の計算がある場合は、左にあるものを優先して計算するんじゃなかったっけ?」と思うかもしれませんが、実は足し算のみの式であれば、どこから計算してもよいのです。これを加法の結合法則といいます。
<加法の結合法則>
(■+▲)+〇=■+(▲+〇)
9−9は引き算なのでこのままだと結合法則は使えませんが、9+(−9)の形にすれば式は足し算だけになります。これなら、結合法則によって計算順を変えても問題ありません。
5+9−9
=5+9+(−9)
=5+{9+(−9)}←9+(−9)を先に計算する
=5+(9−9)
=5+0
=5
9−9は同じ数の引き算なので、すぐに答えが0だと分かります。
まとめ
今回の問題は、掛け算から計算を始めることで正しい答えにたどり着けました。
最初に冒頭の足し算から引き算へと進んでしまうと、まったく別の答えが出てしまいますので、「掛け算・割り算が優先」というルールを忘れないようにしましょう。
また今回のように同じ数字が繰り返し登場する式であれば、計算を効率化する工夫がしやすくなります。
式の特徴を観察しながら、どうすれば楽に計算できるか考えて問題にチャレンジしていきましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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