経団連、選択的夫婦別姓を求める提言 「早く法改正を」
経団連は10日、選択的夫婦別姓の早期実現を求める提言を発表した。婚姻時に夫婦いずれかの姓を選ばなければならない今の制度は「女性活躍を阻害する」と訴えた。「政府が一刻も早く改正法案を提出し、国会において建設的な議論がおこなわれることを期待したい」と強調した。
経団連が選択的夫婦別姓についての主張を政策提言にまとめたのは初めて。
同日に記者会見した十倉雅和会長は「当事者個人の問題として片付けられず、企業にとってビジネス上のリスクになっている」と述べた。選択的夫婦別姓は「ダイバーシティー(多様性)政策の一丁目一番地」だとも語った。
経団連が5月に実施した調査では、役職員に戸籍上の姓とは別の旧姓などの通称の使用を認めている企業が9割だった。他方、通称とパスポートなどに記載された姓が異なるため、海外でホテルのチェックイン時にトラブルになったり、クレジットカードをつくれなかったりする事例が挙がった。旧姓を使い続けるために「形式的離婚をした」との声もあった。
会員企業の女性役員に聞くと、旧姓の通称使用が可能な場合でも「何かしら不便さや不都合、不利益が生じる」との回答が88%に上った。
10日に発表した政策提言では改姓による負担が女性に偏っていると分析した。新たに「希望すれば生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる制度」が必要だと提起した。
選択的夫婦別姓を導入する民法改正を唱えた1996年の法制審議会(法相の諮問機関)の答申は「現在においても社会の実情を踏まえた極めて妥当な内容だ」と指摘した。通称の使用を法制化する案も出ていると触れて、国会での議論が進展するよう促した。
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(更新)- 小島武仁東京大学 マーケットデザインセンター所長貴重な体験談
うちは夫婦別姓のために事実婚してますが、子供へ遺産相続するときなどに不便があると予想されていて少し心配です。 「選択的」というのがミソであり、自分ごとでないにもかかわらず他人がどうするかを制限したくなるというのはよっぽどのことがないとそういう制限してはいけないというのが大体の制度の考え方だというのは割と広く共有されていると思いますが、でも実は世の中で結構そういう気持ちをもつ人はいろんな文脈でいるようで興味深いところではあります。例えばカリフォルニアでは馬を食べてはいけないが、飼料として動物が食べるのはOKという法律があった気がします。(いまもあるかはちょっと未確認)
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(更新) - 楠木建経営学者 一橋大学特任教授分析・考察
選択的夫婦別姓なのだから、別姓が嫌な人は同姓にすればイイだけ。こんなにシンプルな話なのに、いざ法改正しようとすると異様に時間がかかる。自民党内の政治的合意形成のやり方がまずい。家族観はもとより個人の自由だが、選択的夫婦別姓導入は社会的損得で考えるべき。
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(更新) - 岩間陽子政策研究大学院大学 政策研究科 教授ひとこと解説
NHK朝の連続テレビ小説でも、日本国憲法が公布されました。ドラマでも紹介された第14条「法の下の平等」に加え、第24条は、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。 ② 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」と規定しています。 寅子やよねさんが抱えた悔しい気持ちを、いまだに私たちが抱えて生きて行かねばならないのは、あまりに理不尽だと思います。
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(更新) - 石塚由紀夫日本経済新聞社 編集委員貴重な体験談
記者歴30年あまり。夫婦別姓問題もほぼほぼその間、追っています。選択的夫婦別姓導入を法制審議会が答申したのは1996年のこと。当時は間もなく民法が改正されるだろうと予想しましたが、時計の針は止まったままです。 夫婦別姓に反対する方々は、夫婦同姓が日本に定着した制度であり、同姓だからこそ家族の一体感が生まれるなどと主張します。でも社会制度は時代に合わせて変わるものだし、同姓であろうとなかろうと家族の絆は築けます。 いっこうに解決しない少子化問題や年功序列と同様に、いったいいつまで昭和の価値観を引きずるのか。旧弊を見直していかないと日本社会のもろもろの閉塞感は打開できそうにありません。
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