地域の子に夢与えたい J1初昇格のファジアーノ岡山 木村オーナー
J1初昇格を果たしたファジアーノ岡山は15日、岡山市北区のJFE晴れの国スタジアムに京都サンガを迎え、開幕戦を戦う。2006年に運営母体が株式会社化されてから12年間、社長を務めた木村正明オーナー(56)は、クラブ運営に手腕を発揮し、悲願の初昇格達成までチームを育て上げた一人だ。開幕戦を前に、思いを聞いた。
外資系金融大手から異例の転身
「月並みですけど、国内最高峰の舞台を地元に迎えることができるのは長年の夢であったので、楽しみですよね」。木村オーナーは穏やかに語り出した。
30代で外資系の金融大手の執行役員となっていた2003年11月23日。アルビレックス新潟がJ1初昇格を決めたJ2のリーグ戦をテレビで見ていた。「4万2千人が泣いて抱き合って、この人たちには一生忘れられない風景になったんだろうな、と。同時に、俺の地元にはなんにもないな、と正直悔しかった」
2年半後、ファジアーノを運営するNPO法人の役員になっていた小中学校の同級生、森健太郎さん(現・岡山学芸館高校校長)が東京へ訪ねてきた。Jリーグ参入を目指し、株式会社にする。社長になってほしい、との頼みだった。六本木のマンションを離れ、岡山に帰る決断をした。
厳しい船出、30年計画掲げ 原点は少年時代の思い出に
「いばらの道になると思っていましたよ。でも、岡山でやることに意味があった」。早くに父を失い、郷里に残した母を支えてくれた地元の友人たちに恩返しをしたい。「兵庫には阪神タイガースとヴィッセル神戸、広島にはカープとサンフレッチェがある。岡山には何もなくてもいいんですか、という気持ちでした」
ただ、新会社の船出は厳しか…