豊田通商子会社で風力発電大手のユーラスエナジーホールディングス(東京)が、鹿児島県・大隅半島での大型風力発電所建設について、規模縮小など計画の見直しを進めていることが14日、分かった。想定区域内に演習林を持つ鹿児島大が受け入れない方針を伝えた。ただ同社は計画から演習林を外すかどうかを含めて、見直しの詳細は未定とする。
演習林は大学が生態系などの教育や研究の場として整備しているが、開発は禁じられていない。鹿児島大は、演習林で事業が進むと「教育研究に支障を及ぼす可能性がある」としている。
計画は同県垂水市の高隈演習林(約3千ha)や周辺で進む「垂水風力発電事業(仮称)」。最大32基(総出力19万2千kw)の風車を建設し、2026年着工、29年の運転開始を目指していた。日本自然保護協会によると、建設想定区域の約8割が演習林と重なる。
共同通信が情報公開請求で入手した不動産賃貸借契約書によると、ユーラス社と鹿児島大は21年1月、風況調査用の鉄塔設置を目的に一部の演習林の賃貸借契約を締結した。