アカウントを「先輩」に貸したら 「気軽さ」が生んだアプリ決済詐欺

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鳥尾祐太 西岡矩毅
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 福岡市に住む4年生の男子大学生は毎月、アルバイト代から5827円が引き去られている。最新型iPhoneの代金20万9800円の分割払いだ。

 だが、学生はiPhoneを手にしたことはおろか、見たこともない。いま、どこの誰が持っているのかも不明という。

 「おいしい話にはやっぱり裏があるんだなと思いました」

 「報酬1万円」という誘い文句につられて2024年1月、スマートフォンを使った後払いのインターネット決済サービス「ペイディ」のアカウントを他人に貸した。

 ペイディはメールアドレスと電話番号で登録でき、通販サイトなどでの支払いに使える。銀行口座やクレジットカードなしで登録でき、分割回数を決められコンビニなどで後払いできる。

 アカウントを貸すよう声をかけてきたのは大学2年生のころからの男友達だった。実際に貸す先はその友達の「先輩」で、ペイディで買ったスマホを売却し、差額分でもうけるビジネスをしている、と説明された。

 「怪しい」とは思った。だが…

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この記事を書いた人
鳥尾祐太
西部報道センター|福岡県警担当
専門・関心分野
事件・事故、無国籍・移民・難民、偽/誤情報
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    インベカヲリ★
    (写真家・ノンフィクションライター)
    2025年2月16日15時10分 投稿
    【視点】

    最近、詐欺が多すぎてはないかという気がする。私はもう随分前から知らない番号からの電話には出ないようにしているけれど、先日はじめて、作業着姿の詐欺師が直接家にきたので驚いた。工事が終了したから説明したいといった体で、建物の決定事項かのように、

    …続きを読む