「出前のメニューに虫混入」 払い戻しだけで305回、800万ウォンをだまし取った大学生を起訴 /ソウル

 「出前のメニューに虫が入っている」といううそで飲食店に払い戻しを要求し、約800万ウォン(約84万円)をだまし取っていた20代の大学生が起訴された。

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 ソウル北部地検刑事2部(チェ・ジュンホ部長)は、20代の大学生A容疑者を詐欺、脅迫、業務妨害などの疑いで2月5日、拘束起訴したと6日、明らかにした。検察によると、A容疑者は2023年1月から昨年12月まで、出前のメニューに異物が入っていなかったにもかかわらず、虫などが入っていたとし、払い戻しを要求。計305人の事業主から約800万ウォン相当をだまし取った疑いが掛けられている。特にA容疑者は払い戻しを断った事業主1人に対し「メディアに情報を提供する」と脅迫し、飲食店に対する虚偽のレビューを掲示。営業を妨害していたことが分かった。

 もともとA容疑者は被害者7人から17万ウォン(約1万8000円)相当をだまし取った疑いで起訴されていた。ところが、警察から事件を引き継いだ検察は、A容疑者の携帯電話のフォレンジック(端末やネットワーク内の情報を収集し、被害状況の解明や犯罪捜査に必要な法的証拠を明らかにする取り組み)を通じて、A容疑者が約2年間、数百回にわたって犯行を犯した事実を追加で確認したという。A容疑者が異物の混入した証拠写真を撮影した時点がメニューを注文した日時より早い点、同じ写真を数人に転送していた点などが決定的証拠となった。

 A容疑者は、自営業者がいわゆる「五つ星」などの評価の下がるのを懸念し、異物混入を理由に顧客から払い戻しを要求された場合、具体的な事実確認なしに払い戻しに応じる可能性が高いという点を狙ったことが分かった。検察の関係者は「容疑者の悪意に基づく犯行で被害者は経済的被害を超え、大きな精神的苦痛を体験しなければならなかった」とした上で「中小経営者を相手にした悪意的犯罪に厳然とした態度で対処する」と話した。

ク・ドンワン記者、キム・ドヨン記者

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