叔父は、青森県八戸市の「みちのく記念病院」に入院中の2023年4月、肺炎のため67歳で亡くなった。
「死亡時、病院や医師から死亡の経過や原因について説明はなかった」。めいに当たる女性(56)=八戸市=は15日、東奥日報の取材にそう語った。
叔父が亡くなった1カ月前に、この病院で患者間の殺人事件があったことを、今回の犯人隠避事件を機に思い起こした。今でも病院への複雑な気持ちが拭えない。
叔父は別の施設から22年5月、みちのく記念病院に転院してきた。当初は叔父本人から「歯磨き粉が足りない」などと親族に電話があったが、その後は一切の連絡が途絶えた。
数カ月後、病院職員から「転んだ」、その後に「(脳卒中などに)あたった」と電話があった。女性の父が様子を見ようと病院に向かったが、当時のコロナ対策などを理由に面会できなかった。病院から詳しい説明もなかった。女性は「他の施設・病院との違いが大きいと感じるようになった」と振り返る。
23年4月、病院から「今日、亡くなった」「どこに運びます? 決まっていなければ、こちらで葬儀屋に連絡しますか?」と電話があった。市内の葬儀業者の遺体安置室で、亡くなった叔父と対面。主治医の名前による死亡診断書は、葬儀業者から受け取った。
「普通は病院に行って医師から説明を聞くと思っていたのに驚いた」と女性。直接死因に「肺炎」と記載されていたが、病院から詳しい説明はなかった。結局、入院から11カ月間、自分も含め親族は、叔父にも医師にも一度も面会できなかった。
「入院時は元気に歩き、話ができたのに、遺体は別人のように痩せ細っていた」と女性。「犯人隠避の疑いで逮捕」の報に接し、「何か隠されていることがあるのでは−と疑ってしまう。ほかに問題はないのか、捜査機関は詳細をしっかり調べ、明らかにしてほしい」と力を込めた。
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みちのく記念病院は、14日午後は外来診療を休止したが、15日は通常通り午前の外来診療を行った。17日以降について、病院を運営する医療法人の担当者は「在籍する他の医師と協議するほか、応援も依頼して診療を続け、患者への影響を最小限にするよう努めたい」と話した。