地域唯一の看護師養成所、定員割れ続けば… 学生確保へ通学費用を補助へ、医師会が財源負担
地元で働く看護師を輩出
長野県上田市の上田看護専門学校は4月から、学生の金銭的負担となっている通学定期代や駐車場代を一部補助する。3月には高校1、2年生向けのオープンキャンパスも初めて開く。同校は上小地域唯一の看護師養成所で、地元で働く看護師を多く育ててきたが、入学生が2年続けて定員割れ。低調が続けば「地域の看護師不足に直結し、閉校にもつながりかねない」とし、志願者増に向けアピールする。 【写真】学校の重要さを語る校長の橋本上田市医師会長
定員40人に対し…
上小地域では2024年3月に国立病院機構信州上田医療センター付属看護学校(上田市)が閉校。現在は上田市医師会が運営する上田看護専門学校の他に看護師養成所はない。同校は既存2学科を再編して23年4月、新たに高卒から3年で看護師資格を取れる現看護学科を設けたが、1学年40人の定員に対し1、2期生とも20人台にとどまる。
要因は知名度不足
同校は要因を「少子化や高校生の大学進学志向の強まりに加え、現看護学科の知名度不足」と分析。校長の橋本至永(よしなが)・市医師会長は「県内でも人口当たりの看護師が少ない上小医療圏でこの学校は財産。学生を確保し何とか学校を維持したい」と力を込める。
通学費補助、財源は医師会が負担
同校は経済的余裕が少ない学生が多いことから通学費用の負担に着目。公共交通の定期代を年間3万円まで半額補助し、マイカー通学者の駐車場代も月千円まで補助する。財源は医師会が負担。同校は「同様の補助は県内で聞いたことがない。佐久、長野地域などからも志望する人が増えてほしい」とする。
高校1,2年生向けオープンキャンパスも
オープンキャンパスは従来、夏に主に高校3年対象に開くのみだったが、「3年の夏前に進学先を決める傾向が強まっている」(同校)ことから、今年は3月11日にも高校1、2年生を対象に開き、今後も続ける方針だ。同校は今年4月入学に向けた2、3期の一般入試を2、3月に予定している。