佐世保「高1同級生惨殺」事件 すべて私のせいなのか……人生はある日突然、狂い出した 早大卒・弁護士・53歳加害者の父「悔恨と慟哭の日々」

それは父親の言動にも原因があったと語る人物がいる。J子の母と10年以上の付き合いがあった友人だ。

名家だけに、家長の発言力が大きかったのだろうか、この友人によれば、J子の父親は家庭内では妻を押さえつけるような言動を繰り返していたという。友人が明かす。

「ご主人はJ子さんが通う学校のPTA会長をするなど教育熱心で通っていましたが、家庭内では違ったようです。奥さんは、『夫がまったく子育ての手助けをしてくれない』と私に嘆いていました。小学校6年生のとき、J子さんが給食に漂白剤を入れて問題になった際も、ご主人は明らかに自分の体裁を気にした様子で『これ以上騒ぎを大きくしないでくれ』と被害者の両親に口封じを迫ったそうです。奥さんは『いつまでも子どもと向き合おうとしない旦那とはやっていけない。早く別れたい』とまでこぼしていました。

奥さんは外出するときにも、どこへ行くか、何時に帰るかご主人に報告していました。ご主人は、なんでも管理しないと気がすまなかったのでしょう。離婚を持ちかけても、受け入れてくれないとも悩んでいました」

ウチの父親はゴミだから

夫婦揃ってエリートで、少なくとも母親の生前はほころびを外に見せなかったJ子一家だったが、母親はごく親しい人物にだけは、家庭の本当の姿を漏らしていたのだ。もちろん、両親の関係はJ子も知っていた。

-AD-

またJ子の父A氏には、弁護士としての腕を評価する声がある一方で、その手法に疑問を持つ人々も、少なからずいた。一歩家庭の外に出れば「スーパーマン」だった彼も、かならずしもよい評判ばかりではなかったのだ。

「確かにあの人は弁護士としての能力は高かった。でも、Aさんは弁護士というよりも利益を追求する実業家タイプなんです。依頼人に求める報酬も高額で、訴訟になれば、通常の請求額の倍ほどのおカネをブン取ることもありました。訴訟では、相手を徹底的に潰しにかかる。私の周りでも、彼の情け容赦のないやり方に不満を持つ仲間はいました」(前出の弁護士)

A氏にしてみれば、自分の栄誉と同時に、家族に最高の生活を与え、子ども達に最高の教育を施すという家長としての自負がこうした行動につながったのかもしれない。

ただ少なくとも、娘にその気持ちはうまく伝わっていなかった。父と娘の溝が決定的になるのが、昨年10月の母の急死だった。

関連タグ

関連記事