1974年、19歳で出演した青春映画「赤ちょうちん」(藤田敏八監督)をきっかけに、瞬く間に70年代を代表する人気スターとなった秋吉久美子さんにとって、大きなイメージチェンジとなった作品がある。
82年公開の「さらば愛しき大地」(柳町光男監督)だ。あどけない面ざしと独特の浮遊感で、ファンの心をつかんできた秋吉さんは、この作品で、生活に疲れ、希望を失った孤独な女性の悲しみを見事に表現した。
「すさんだ感じを体に出そうと思って、撮影中はなるべく寝ないようにして、食べるのを控え、たばこを吸い、夜遅くまでお酒を飲みました。そしたら監督に『あんた、主演のくせに寝ないで、酒飲んでいいと思ってんの』と言われて(笑)」
方言を完璧に
茨城県出身の柳町監督が、故郷を舞台に2年がかりで書き上げ、製作、監督、配給も独力で取り組んだ作品。秋吉さんが演じたのは、母親の経営する居酒屋を手伝う順子。母親が若い男と蒸...










